この指導研究は九九の意味と使い方の研究から誕生しました。
正しく、”九九を手がかりに”の発想から出てきた特別な解き方で、オールマイティーな
2年生以降のどの学年でも同じです。子供たちのやる気を育てる画期的な解き方です。
是非とも、じっくりとお読みになって、取り組んで下さい。
まず、数字は比べる為にある。
また、単位も比べる為の役割があります。これが大前提です。
8という数字だけでは問題は作れません。2数以上の組み合わせが必要です。単位もそうです。たとえば(個)だけでは意味が取れません。数字と単位が組み合わされてやっと意味が伴ってきます。組み合わせても(8個)だけでは意味が取れません。比べるものがないからです。それでは具体的に1問出しましょう。
1問出す前に、「単位とはどんなものか」を考えておきましょう。
たとえば、お父さんが車にガソリンを入れに行ったとしましょう。するとスタンドの店員さんが、35本入りましたと言いました。 何か???変ですね! ガソリンならば、35L(リットル)と言うのが正しいですよね! 1Lが120円とすると4200円になるので、現金かカードなどで支払いますね。
この時の「L」とか「円」の呼び方が「単位」と言うのです。 単位に数値をつけて、重さ・長さ・量・大きさとかを表して、どちらがどれだけ大なりとか小なりとかを比べることが出来ます。損得勘定もあります。
何でもそうですが、比べたい時は単位が1つだけとか、数字が1つだけでは比べることができませんので、上のガソリンスタンドでの問題のように、「35L」と 「1L」そして「120円」と「4200円」のように合わせて4つの要素が問題作りには必要なんです。この原則が分かれば、文章を読まなくても4つの要素を抜き出せるように勉強をすれば、あなたは突然「ある日から」100点を取れるのです。
それでは、次の例題から4つの要素「抜き出し学習」をしてみましょう。
(例題) お母さんは、スーパーでカーテンを買いに行きました。1mで980円の花柄の綺麗なものを4m買ったそうです。何円したのかなと聞くとお母さんは、私にレシートを見てごらんと言って見せてくれたのですが、値段のところが破れてなくなっていました。仕方がないので自分で計算をしてやっと分かりました。
4つの要素を抜き出し・・・( )( )( )( )
抜き出した時に、文章はどの程度読みましたか?
おそらく、文章はあまり読んでいないと思います。解いたあとで確認参考程度に読む場合があるかもしれませんが、この抜き出し学習になれますと、割合関係で注意をして分かり出しますので1問1分程度なら時間は余る程で解けるようになりますでしょう。
この抜き出したあとで、文章問題を解くための「基本型」を使って解きます。
式づくりの型
*円と円は数量関係です
980円/ 1m × 4m = 何円(?円)
*mとmは割合関係です
ここで大事なことは、1という割合の基準を1あたり量として一番前に持ってくることです。これは公立校の指導法に合わせています。九九を手がかりに研究した上で一番理にかなっている指導法です。
この問題の読み取りとして、割合の基準1mを4mに増やした問題であるという事を理解して、単位の位置関係は、不動の位置としてどの学年に出てきても、単位は違えども同じ位置関係だと理解して覚えてください。
たとえば、人と冊の問題であると、
5冊 / 1人 × ? 人 = 45冊 というように 1あたり量の部分が決まると、単位の書き込み位置がおのずと決まるので、これが100点を取れる鍵になるのです。これが「式の型」と言って文章問題の理解の始まりです。?の位置でX÷の判断
お父さん・お母さん 子供達は式が作れないで困っているのです。これなら全員と言って良いほど作れますから、理解できるまで勉強をしてください。
式が苦もなくできる事は、勉強が楽しくなる「源であって」その気にさせるものです。
あとは計算だけ注意して解答が出せるように頑張りましょう。
この割合関係を利用した解き方は、用途が広く単位換算・中高生の方程式作りも同じで縮尺・縮図もしかり、速さの問題でも実に簡単に理解できます。そうした詳しい説明は、今回印刷しました小冊子「文章問題が次つぎと解けるのです」に載せています。
この小冊子をある中学校の校長先生に使ってもらって実際に解いて頂きました所、 画期的な事ですと喜ばれました。そのことを添えてこの投稿を終了とします。