みりんの徒然声

日々、感じたことを日記や詩でお届けします

みりんの徒然声 幕が降りた

2016-09-08 22:03:08 | 日記
小学校の体育館にステージがあってそこに赤い幕があった。緞帳ってやつだ。学習発表会とか何かの出し物の時に、そのビロードの様な赤い幕は始まりで上がり、終わりで降りる。そういや、お芝居の時の小さな体育館というか、文化センターのステージにも緞帳はあった。物語の始まりと終わりを告げる赤い幕。突然に体育館を思い出し、突然にあたしの中の緞帳が降りた。ああ、人は言葉に頼り過ぎている、と思った。愚痴ったり泣いたり喚いたり、何も変わらないのに言葉を発する。ああ、もうあたしに声は出ないと感じた。ブログという文章ツールでは弱音を吐くが人に言ってはいけません。とあたしに囁いた。すごく寂しかった。でもまだまだ今まで余裕があったのね、と失笑した。人生80年と言うならまだ折り返し地点。ずっとひとりで生きるならもっと働かなくては。と少し大人になったあたしは震える手でピアスを外そう、と考えている。今から正社員になるには多くは飲食店。ピアスをしている場合ではないし、形見とは言え年齢が邪魔をする。ああ、また緞帳が降りる。寂しかった。強くなんてなれそうにない。不安しかない。でも言葉に出してはきっといけない。愚痴は悪くない。あたし以外の人ならば。頑張っている人だけ声を発していい。あたしは駄目だ。物語の終わりを告げるように赤い幕が一度降りた。また物語が始まるように幕は上がるだろうか?