今日こそは眠るぞ
手足を伸ばして、明かりも音もない部屋で一人で寝るぞ
銭湯に行って、今静岡のガストで暖か~いウドンとホーレンソウのグラタン(みたいなもの)を食べ終わった。
6日間も病人と老人としか会っていなかったからガストの店内の賑わいとエネルギーに圧倒された。
暖かい、というだけで美味しい。
小さい、というだけで嬉しい。
こんな小さな幸せで涙が出てきそうだったが、うどん啜りながら泣くなんて、下手な演出家の芝居じゃあるまいし、と思ったら可笑しくなってしまった。
夕方、母は一瞬だったが私を分からなかった…
戸惑ってしまう。
優しい顔、辛そうな顔で私や娘に手を合わせるかと思うと、伝法な口調と据わった目で「構うことないよ!そんな複雑なこと、あの人にゃ出来っこないんだから!」(←あの人と言うのは父のこと。複雑というのは食事や服薬のこと)
菩薩みたいな母と鬼女みたいな母が日替わり、いや朝昼晩で変化するのだ。
優しい人だけどユーモアにあふれてたし、時には辛辣なことも言う人だったからどちらも本当の母に違いない。
上手く融合して母の人格になっていたのが、今、陰と陽みたいに真っ二つに分かれて出てくるのだ。
「鬼」の時にはわかっていても堪えられなくなる。
看護師さんは『感情失禁』と言ってらした。
久しぶりに昨夜2時間ごとに起こされて私も限界が近い。
今日は一人でゆっくり眠ろう。
さて父を迎えに行く時間だ。
雨も上がった。