続・弾語り・番外編・⑥
フォークスターではないので、オリジナルを歌うわけにはゆかなかった
客の会話の邪魔にならない様に喫茶風にスタンダードなどで、バックグラウンド
ミュージックを流す感じでおとなしく弾き始める・・
よく歌う客が見えると、きっかけを与える様にその辺りの曲のさわりを
話しかける様に弾く、案の定、気持ちが向いて来たらマイクをマネージャーが回し
歌わせる
一階ではチーフが料理を作り女の子が二階へ運んで来る
四人で回していた
それは最初の六本木の話し
他店では小規模なステージでライブ風に演奏し歌い
余裕大学生が80%飲んでる回転ステージのところで、オールディーズを歌いウケた
通常は
半分は客の伴奏で、自分の持ち味はオールディーズで踊らせることができること
やがてセクシーが漂いチークに持って行く・・
ベッチョリやっている人もいる
で・「そっとおやすみ」でお終い・閉店合図
こんな展開
よく「弾語り」やってた?
「流し」かと言われるが「流し」は演歌師で文字通り歓楽街を一軒・一軒流して
周り一曲百円とかでギターをぶら下げるてる方達・・・? それとは違う
まぁ 生バンド風に一人で客と連携して一緒に楽しい時間を過ごす感じ
これは私流で、中学の時に音楽が好きな連中が友人宅に集まりギターを持ち
歌本のコードを弾いてヤンヤ遊んでいた「音を楽しむ」→「音楽」を
共有することから来る楽しみ空間を作ることが私の役目だった
店の子(30代・40代のホステス)からは白けたムードを楽しませてくれるので
凄く重宝された・・。ムードメーカー
「ヤングマン」が流行った時、その頃は「マック弾語り教室」で基本から学び直し
譜面さえあれば90%のジャズを除くナンバーは初見で、演奏出来ていたので、適当ではなく
その曲に忠実にイントロ・オブリガードおかず・間奏・エンディングまでほぼ100%
満足する様に弾けたので、セミプロとして何処の店でも大事にされた
神田・池袋・新宿・渋谷・新橋・・行っていないのは銀座だけだった
銀座はピアノかバンドじゃないと無理だと思う。ギター一本では・・
ただよくテレビに出ている人は別
五木ひろしも元・弾語りだ
芸能人では元弾語りが沢山いる
自分は特異な存在だった。
◇
渋谷店の二件目で「ヤングマン」「与作」を演奏し歌うと
凄く乗って来て客についてるホステスを力づけた
その中に「ススキノ」に出ていたムード歌謡・アローナイツのエレクトーン奏者の妻がいて
東京でなくとも札幌でも「弾語り」は出来るわよ・と紹介の話を受けた・・・
◇
ラストは、さよなら東京です。