思う・学ぶ・発達支援 心のケア サイト

特別支援教育の実践情報など。また,日々の喜びを見つけ、よくする手立てはないか考える、成長・教育のサイトです。

「やだ!」とすぐいう子にどうするか。

2024年02月26日 | 教育
特別支援学校の小学部の児童。
目を合わせて、「着替えをしてください」「カバンを整理しましょう」
等というと、すぐに「やだ!」と言います。
基本的に「〇〇してください」「〇〇しようよ」というと、
すぐに「やだ!」と言います。
ユーチューブの怒鳴ってばかりいるページばかり好んで毎日見ているようで、
そのことが日常の自分の行動に移っているらしいとの話もあります。
しかし、いずれにしろ、「〇〇してください」は基本「やだ」と答えます。
ではどうしたらやってくれるのでしょうか。

このような子にはやはりしばらく付き合って関係性を気づくことが大切です。
いけないことは丁寧に行けないよと言いながら、きちんとやっていること、
やろうとしたときには、きちんとほめるようにします。

しかし、ほめられることにも、注意されると同様に反発を覚え、
「うるせぇ」といったりします。
それでも気分によったり、内容によってはまんざらではないような表情をするので、
やはり、よい所は過剰ではなくさりげなく褒めます。

このように、面と向かって自分に目や言葉や感情を受けると反発してしまう子には、
目を見ないで、淡々とした声で「〇〇した方がいいよ」「〇〇しようよ」
といって、すぐに別な子に声をかけたり、別なことをしたりするほうが、
その後、しずしずとやり始める場合があります。
強く気持ちを向けられるとつい反発してしまう条件反射が身についているので、
気持ち半分で、機械的に言うことの方が入っている場合もあります。
そしてやっていたら、またさりげまく、「さすができるねぇ、すごいなぁ」
と軽く褒めていきます。この微妙なさじ加減です。
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嬉しい出来事6

2024年02月24日 | 出来事
子どもが出かけるという。
「帰りはたべてくる?」
「食べないで帰ると思う」
「じゃあ、誕生日だからスシローかラーメン食べに行こう」
うん、と言って出かけて行った。

夕方、
「今日は泊ってくる」と連絡。
いつもなら、なぜ泊まるのか、どこに泊まるのか、
誰のところに泊まるのか、と責めるメールを出し、
帰ってからもしばらく気まずい。

しかし泊る所や理由は大体わかった。
もう責めることはせず、
「分かった。早めに連絡ありがとう。自分を大切に。」
とメールした。

夜になって、
「誕生日おめでとう」とメール。
それほど嫌っていないのか。
信じて待とう。

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衝動性を止める手段はプラスの強化

2024年02月23日 | 教育
衝動性の高い子がいる。
・友達をひっかいてしまう。
・友達をたたいてしまう。
・眼鏡を取って投げてしまう。
・女の子を触ってしまう。

何度も何度も注意する。
しかし、また繰り返してしまう。

それは、「分かっているけど直せない」状態である。
「衝動性のコントロールが難しい」状態である。
不器用さも抱えており、脳機能の弱さも抱えている。

×「注意しましょう、罰を与えましょう」では困難である。
〇「衝動性をコントロールする」ということが必要である。

注意するにしても、細かいことをいろいろ言っては分散して駄目である。
何を注意するか明確にして、言葉を考え、それに絞る。
また、「昨日これしたでしょ」「前もやったじゃない」は効かない。
注意するなら「その時」しかない。

注意だけでは難しい。注意は負の強化をもたらしやすい。
やはり、プラスの強化で行くしかない。

手を出していない瞬間が必ずある。

それは何をされていた時か、何をしていた時か。

ルールを守っていた時、仲良くしていた時、
その段階を強化する。

ちょっとでもうまくやっていることをほめる。

「いまやらなかったね」「いまとめられたね」

残念だが、衝動性が勝る場合、注意や説得だけではずっと止まらない。
プラスの面を強化して衝動を小さくするしかない。
多くの問題行動と戦い続けてきたドクターもそのように言う。






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きちんと選択させる。ただ「どっち?」と聞くだけでは意味がない。

2024年02月22日 | 教育
全介助の子で、車いすに乗っていて、言葉のない子で
再調理の食事をしている子がいます。

特別支援学校で、再調理というと、
一度できた給食を、さらにミキサーにかけたり、
こしたりして、ゼリー状にしているものです。
固形物の呑み込みが困難と思われる重度重複のお子さんや、
認知発達のとても低いお子さんが再調理の食事をします。

その子に食事の選択をさせて食べさせることが始まりました。
しかし、見せてもらうと、再調理したおかずを補助食器に入れて
二つ目の前に置き、
「どっちがたべたい?」
「どっちにする?」
と聞いて選ばせ食べていました。

その子はよく人の動きを見る子で、
誰かが立ち上がったり、通ったりするだけで
首をぐるっと曲げて見ます。

よく知っている人と、知らない人を見分け、
不快や快を表したりします。

だから二つの補助食器にのったおかずのどちらかを
選べると判断していました。

しかし、これだけでは選んで食べるのは到底困難だと思います。
二つの問題があります。ひとつは見え方の問題です。
言葉もない、全介助の子で、実際、どのくらい見えているかもわかりません。
中心視でしっかり焦点を合わせて見えているのか。
周辺視で焦点は会わず、全体がぼんやり見えているのか。
全体は見えても部分がしっかり見えていないのにどっちが良い?は分かりません。
もう一つは、認識の問題です。
「どっち?」と言われても、
いったいどれとどれを言われているのか。
そもそも「どっち?」が通じているのか。
「どれとどれ?」が分かり、「どっち?」がわかったとしても、
二つのおかずの味が分かっているのか、見た目が分かっているのか、
それがないのに、「どっちにする?」といっても
通じていないのに見ている方をただ食べさせるだけにすぎません。

せめてやるなら
一つ一つのおかずを目の前でよく見せ、食べさせて、
認識を促してから、「どっちにする?」と視線を見ながら聞いて、
ほしそうに眺める方を食べさせることです。
きちんと認識を促して、視線を逃さないようにして続ければ、
おいしい方を選ぶようになるかもしれません。





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注視活動と手先を使う自立活動

2024年02月21日 | 教育
特別支援学校の小学部で、聞かれた名詞を指さして答えられる認知発達の子。
いくつかのイラストの中から、「りんごはどれ?」「みかんはどれ?」
と聞かれて指をさすことができます。しかし、「すわるものはどれ?」
「かくものはどれ?」と聞かれると分かりません。動詞は分からないのです。
2歳くらいの認知発達の子です。

その子は、注視ができないことに気づきました。
音はよく聞いています。声がすると、「〇〇君きた」飛行機の音に「何の音?」
とすかさず聞いてきます。しかし、相手をじっと見ることができません。
目線も合わない感じです。
そして、手首が返せず、指先を起用には動かすことができません。

・大きめの筒を握って穴に入れることはできました。
・しかし、おはじきを細い穴に入れることはできません。
 おはじきは、形が平べったいので向きを変えて入れることができないのです。

・ビー玉を入れる自立活動が必要と感じました。
・最初は大きなビー玉、そして小さいビー玉。

・注視の活動も必要です。
・くるくるチャイムがぜひ欲しい。
・グーグルバーンもいいです。
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