思う・学ぶ・発達支援 心のケア サイト

特別支援教育の実践情報など。また,日々の喜びを見つけ、よくする手立てはないか考える、成長・教育のサイトです。

心療内科

2024年02月20日 | 教育
鬱の症状があったり、死にたい、というような気持ちがある時には、
心療内科に行くことが良いと思います。

鬱の状態で病院にかかると薬を処方され、薬漬けになってしまうのではないか、
という心配が出てくるものと思います。

しかし、現代のストレス社会にあって治療も進歩しています。

例えば眠れないという場合、睡眠薬がありますが、今は、
常習性のない睡眠薬が少なくとも3種類はあります。
(一般の内科にもあると思います。)
さらに常習性の薄い、漢方の睡眠誘導系のものもあります。

診察前に受付で渡され、チェックして心理状態を見る検査の値を見て、
患者さんの話をよく聞いて(30分から1時間くらいは)
精神薬が必要な厳しい状態か、
精神薬ではなく、漢方で対処していくか、
薬よりも心理カウンセリングを重視するか、
色々判断してくれます。

今はどこも予約待ちで2~3か月待ちですが、
自殺など実行した経緯があるなど緊急性があると
早く入れてくれる場合があります。

もう一つ、未成年を連れていく場合、保護者はできれば、
本人と別々に話をするよう設定してもらえるとよいかと思います。
そのように最初から設定する心療内科もあります。

そうではない場合、さらに、児相、警察、いじめ、虐待など
背景がある場合は、保護者は別々に話せないか確認するとよいです。
子どもは自分が苦しい目に遭ったことなど背景はなかなか話せません。

別々が難しいときには、本人が診察室に呼ばれた時、
保護者が先に入って、「今ちょっとトイレに行ってしまって」
等と言って、背景をさっと話せるとよいです。

背景を知った上でドクターが本人の話を聞くと
深さが違うと思います。
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輪飾りが一人でできた

2024年02月19日 | 教育
5年生で認知発達が3歳くらいの子。
「昨日家でバーベキューしたよ。」
「すごいねぇ。なにたべた?」
「肉食べた。」
そんな程度の会話のできるレベル。

卒業生を送る会のために輪飾りづくりを行った。
その子は途中までやろうとするが、すぐに投げ出してしまった。
一緒にやると、細長い紙を輪に通し、
のりを端に付けるところまではできるが、
くるっと回して環の形に付けることができない。
「もうやんない」と投げ出す。
手先が不器用で、くるっと回すところができない。

①まず細長い紙を輪に通す
②端にのりを付ける
③両端を持つ
④くるっと巻いて端をピタッとつける。
⑤親指と人差し指でぎゅっとつける。

この中で、④だけが一番難しくできないようだった。
そこだけ一緒にやりながら励ますと、ある時できた。
その後からは一人で作れるようになった。

いっぺんにやってもできない。
分ければわかる。分ければできる。できない箇所が見える。
難しい所だけ一緒にやり励ます。
そこを乗り越えれば一人でできるようになる。
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フォーマルとインフォーマル

2024年02月19日 | 教育
言語発達に遅れの心配のある子がいます。勉強をあまりしようとしません。
「でも、この子は良くしゃべるんですよ」
「日常の会話など、友達の中でもあまり問題を感じません」
では、言語発達に問題がないとできるでしょうか。
「日常の会話」と「学習で必要な言語能力」は違いがあります。
日常の会話はインフォーマルなもの、
学習で必要な言語能力はフォーマルなものです。
この場合、
インフォーマルは、非公式とか略式と言った意味です。
フォーマルは公的な、とか正式の、と言う意味です。
日常の会話では、
「そっか」「なるほど」「あー」「あれね」
と言った言葉でかなりこなせます。
学習の中の言葉はそうはいきません。
「何がどうした」「誰が何をする」
といった相手に伝わる言葉が必要です。

日常の会話は大丈夫だからこの子は言語理解に問題はない、
とは言えないのです。
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発達検査を知っていること

2024年02月18日 | 教育
発達検査を知っていて、それを子供の見立てにいかせることは大切です。
通常は、行動観察、到達度を図るテストなどで見ていくと思いますが、
発達に遅れや偏りがある場合は、それだけではやはりわかりかねます。
例えば
「授業中、先生の話をいつもよく聞いていないんです。」
・日常の会話は普通にできる子であれば、見立てを誤る場合があります。
「原因」をきちんとつかまないと「対応」が無意味になる場合があります。
その原因が、検査により見立てられる場合があります。
〇言語の理解の検査が悪い↓
<原因>言葉の理解に時間がかかる
<対応>
・一度に一つずつ伝える。
・ゆっくり伝える。
・視覚的な手掛かりを見せる。など対応が必要です。状態
〇ワーキングメモリーの検査が悪い↓
<原因>理解力はあるが注意が散漫な状態である
<対応>
・黒板や周りに気が散るものを出来るだけ貼らない。
・鉛筆を置きます、おへそをこちらに向けます、など、
 集中できる状況を作ってから話す。

その子の隠れた原因を探り、対応を図るためには
必要な検査をして、見立てることも必要です。
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素晴らしいスタッフ

2024年02月16日 | 教育
素晴らしいスタッフに出会った。
誰もがやさしい。寛大で温かい。
ダウン症の子が寝転んでしまう。
注意はするがすぐに起こしたり、叱ったりすることはない。
やがて自分からきちんと席に着いた。
思いは伝えるが温かく見守る姿勢が良い。
音楽のバルーンでは輪に入ろうとしない。
何度も入れようとすると、
「バルーンの時は周りにいてふらふらして楽しんでいるんですよ。」
年度当初と比べると、どの子も成長し、大人になっている。
やさしい顔で過ごしている。
子供は必ず成長するのでこれでよい。

しかし、厳しいスタッフもいる。
とにかく、自分の理想に合わせて叱る。
その通りにきちんとしないと、叱り続ける。
同じようにしない別のスタッフにも叱り続ける。
そのような目にあうと、やさしく接したい人も、
いヤいやながら厳しく子どもに当たる。
子どもは二次障害になっていくか、
きちんとできても顔は暗い。

教師が主導権を維持しているということは大切であるが、
やさしさやいたわりが前面にないと、
最終的にはその子も周りも不幸である。
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