アンナ・ソルター著 矢沢聖子訳 ハヤカワ文庫
主人公は心理学者マイケル。同居する警察署長アダムとの間にできた、子供を身籠もる妊娠八ヶ月の女性。(本文にもあるけれど、男の名前だけど女性。オカマではない)
出産や育児、はてはアダムとの同居生活にまで不安を抱いている。
そんな彼女のもとに、元同僚で刑務所に勤める女性カウンセラーが、囚人と性交渉をもち、仕事も資格も失おうとしている、という報せが届く。
そのカウンセラーに代わって、刑務所での性犯罪者相手の集団セラピーを引き受けることになったのだが──。
なぜ、元同僚は逸脱した行為をとったのか。さらに厳重な監視態勢の刑務所内で、囚人の幼児虐待犯が殺害された。すべての囚人が容疑者という状況のなか、マイケルは真相に迫ってゆく。
著者のアンナ・ソルターにとって、この作品は心理学者マイケル・ストーンシリーズの第4作目だそうです。
この著者は本職が司法心理学者で、性犯罪の研究では世界的に有名な人らしいのです。そのためか前3作は、あまりにもマニアックすぎるらしく邦訳はされていないようです。そのために日本語に翻訳されたものとしては本書が第1作目になります。
やっと邦訳された本書では、論文や解説書ではない、ちゃんとしたミステリーとして楽しめる作品に仕上がっています。
ちなみに前3作は、「性犯罪に対するテキストのよう」とか、「描かれている内容の悲惨さに目を覆いたく……」なんていう評価を受けているようです。
それはそれで、なんとなく面白そうではありますが──
本作品では、先の読めない展開や、主人公が抱える悩み。刑務所での性犯罪者たちとの駆け引きも、分かり易い解説がさりげなくされていて楽しめます。
あげくのはてに、命を狙われたり、身重の身体で銃撃戦まで……
自分がうつ病で落ち込んでいたせいでしょうか、ブックオフで何気に手にした一冊ですが、性犯罪者の心理学や、囚人の実態に興味がある人はもちろん、海外物のミステリーがお好きな方にはお薦めの一冊でした。
主人公は心理学者マイケル。同居する警察署長アダムとの間にできた、子供を身籠もる妊娠八ヶ月の女性。(本文にもあるけれど、男の名前だけど女性。オカマではない)
出産や育児、はてはアダムとの同居生活にまで不安を抱いている。
そんな彼女のもとに、元同僚で刑務所に勤める女性カウンセラーが、囚人と性交渉をもち、仕事も資格も失おうとしている、という報せが届く。
そのカウンセラーに代わって、刑務所での性犯罪者相手の集団セラピーを引き受けることになったのだが──。
なぜ、元同僚は逸脱した行為をとったのか。さらに厳重な監視態勢の刑務所内で、囚人の幼児虐待犯が殺害された。すべての囚人が容疑者という状況のなか、マイケルは真相に迫ってゆく。
著者のアンナ・ソルターにとって、この作品は心理学者マイケル・ストーンシリーズの第4作目だそうです。
この著者は本職が司法心理学者で、性犯罪の研究では世界的に有名な人らしいのです。そのためか前3作は、あまりにもマニアックすぎるらしく邦訳はされていないようです。そのために日本語に翻訳されたものとしては本書が第1作目になります。
やっと邦訳された本書では、論文や解説書ではない、ちゃんとしたミステリーとして楽しめる作品に仕上がっています。
ちなみに前3作は、「性犯罪に対するテキストのよう」とか、「描かれている内容の悲惨さに目を覆いたく……」なんていう評価を受けているようです。
それはそれで、なんとなく面白そうではありますが──
本作品では、先の読めない展開や、主人公が抱える悩み。刑務所での性犯罪者たちとの駆け引きも、分かり易い解説がさりげなくされていて楽しめます。
あげくのはてに、命を狙われたり、身重の身体で銃撃戦まで……
自分がうつ病で落ち込んでいたせいでしょうか、ブックオフで何気に手にした一冊ですが、性犯罪者の心理学や、囚人の実態に興味がある人はもちろん、海外物のミステリーがお好きな方にはお薦めの一冊でした。