『すずめの戸締まり』(監督・脚本:新海誠 2022)
前作『天気の子』の方が好き。(でも、あの「椅子」は愛嬌があって、ずっとこのままの姿の方がいいな~なんて思った)
『ケイコ 目を澄ませて』(監督・共同脚本:三宅 唱 原案:小笠原恵子「負けないで!」2022)
実在するモデル(聴覚障碍がある女性プロボクサー)があると聞いて、これは観にいきたいと。不自然に見えるシーンはあっても、そんなことより、こういう風に「ただただ誤解を受け続ける」立場・人生の女性の、決意と努力に圧倒された映画だったと思う。
『せかいのおきく』(監督・脚本:阪本順治 2023)
モノクロとカラーが絶妙に切り替わるのに感心した(^^; おきくの聡明さは目に清々しいけれど、これは現実にはあり得ない、一風変わったファンタジーだと思いながら観ていた気がする。
『銀河鉄道の父』(監督:成島出 原作:門井慶喜 2023)
宮沢賢治のことをほとんど知らなかったので、これほど宗教に打ち込んだ人なのか……と。最期の場面、父親(役所広司)が枕辺で読む「雨ニモマケズ」をスクリーンから目をそらして聞きながら、色々なことを想った。
https://blog.goo.ne.jp/muma_may/e/e40a8e0d0e08900b2861975506fd47cc
『中島みゆき 劇場版 ライヴ・ヒストリー 2007ー2016 歌旅~縁会~一会』
一度くらい「みゆきさん」のライヴ映像をスクリーンで観てもいいかなあと。(その昔「時代」の歌詞に救われた経験があって、まあ信者のハシクレだったので(^^;)
『怪物』(監督:是枝裕和 脚本:坂元裕二 2023)
ごく普通の(やや鈍感そうな)担任の先生が、あの段階で少年二人の関係に気づいたのに驚かされた。人の資質・感性といったものは、普段自分でも気づかない所に埋もれていたりするモノなのかも…と。同様に、何が(この場合こどもにとって)幸いするかも、アタマではわからないことなんだろうな~とか。(あの校長先生のヤヤコシサも含めて)
『君たちはどう生きるか』(原作・脚本・監督:宮崎駿 製作:スタジオジブリ 2023)
「ヨクワカラナイ」ばかり並べた感想が残ってました(^^; でもでも、イメージの奔流のようなアニメーションは、とてもオソロシかったり、美しかったり。(鳥というのはフンをまき散らすものだということを、当然のように画面に載せるハヤオおじさん。また次も作るかなあ)
https://blog.goo.ne.jp/muma_may/e/2fe455c4270d339ff1a3dae83ff085e8
『オレンジ・ランプ』(監督:三原光博尋 原作:山国秀幸 2023)
39歳で「若年性アルツハイマー型認知症」になった男性(丹野智文さん)の実話が基になっている作品。(認知症の本人や家族、サポートする人たちの要望で、地元の映画館で上映された)
映画の前半では、発症したばかりの頃の本人や家族の戸惑いが、とてもリアルに描かれている。後半は、ちょっと教育映画?みたいになるけれど、それでも「若年性認知症」とはどういうものかを知るきっかけにはなると思う。
何より、「認知症は絶望するようなものじゃない」ということ。「若くして発症しても、普通に(仕事をして、家族と一緒に)暮らせる社会にしよう!」という気持ちが湧いてくる… そんな映画だし、丹野さんという方ご自身がそういう存在だといつも思う。
『アリスとテレスのまぼろし工場』(監督・脚本・原作:岡田磨里 アニメ制作:MAPPA 2023)
ひょんなことから岡田磨里(当時はアニメの脚本家)を応援する?気持ちになって、映画を作ると聞くとせっせと観にいく(^^;(この映画も2回観た) 大掛かりな事故で「すべての出口が閉ざされ、時まで止まってしまった街」で、「いつか元に戻れるように、何も変えてはいけないというルールが出来て…」という設定が、薄気味悪いというか妙に現実的というか。この作り手は「それでも若い人に期待している」人種なんだな…なんて、岡田磨里作品を観ると思う。わたしの好みとは違っていても、そこに共感するのかも。
『こんにちは、母さん』(監督・共同脚本:山田洋次 原作:永井愛 2023)
吉永小百合は、映画の中ではちょっと苦手な俳優さんだったけれど、この映画の「母さん」は好き。さすがに、お酒を飲んでクダを巻く人には見えないけれど、こういう(年齢の)役柄をもっと観てみたいと思った。努力して、少しでも(人間として)上を目指そう…という姿勢が眩しい人だった。
『駒田蒸留所へようこそ』(監督:吉原正行 アニメーション制作:P.A.WORKS 2023)
以前「お仕事シリーズ」なるTVアニメを少しだけ(『花咲くいろは』1話だけと『SHIROBAKO]』全部)観たことがある。「働くこと」がテーマのTVアニメというのが新鮮で、しかも面白かった!記憶があって、それらを作ってきたというP.A.WORKSの劇場アニメを、イソイソと観にいった。
素朴で地味な印象の絵。ウィスキー蒸留所(日本にも結構あったんだ)のさまざまな困難と経営難。それでも「幻のウィスキー」復活を目指す、若き女性経営者。なんというか……やっぱり珍しいアニメだったと思う。
でも、なぜか今も好印象の記憶が残るのは、「挑戦する人」を見ていたくなる気持ちと、わたしもお酒が好きだからなのかなあ…なんて(^^; チラシに「2023アヌシー国際アニメーション映画祭 コントルシャン部門正式出品作品」なんて書いてあったので、調べてみたら、『2019年より設立された、個性的な長編作品で、観客に課題を生み出してくれる挑戦的な作品が対象』なんだとか。なるほど、確かにそういう作品でした。
『ゴジラ-1.0』(監督・脚本・VFX:山崎 貴 2023)
「アカデミー視覚効果賞」は(一観客として)嬉しかった!(^^)
http://blog.livedoor.jp/hayasinonene/archives/57973584.html
『ミステリと言う勿れ』(監督:松山博昭 原作:田村由美 脚本:相原友子 2023)
これも、時間が合って観た映画。菅田将暉クンは天然パーマとチェックのマフラーが似合ってて、カレーがものすごく美味しそうで、観ているのは楽しかった~(^^)
ミステリーについては全然覚えていない。でもその後、ドラマの方をまとめて観た記憶があるので、案外興味が湧いたのかも(^^;
『福田村事件』(監督:森達也 脚本:佐伯俊道 井上淳一 荒井晴彦 2023)
とにかく、ほとんど名前しか知らなかった「福田村事件」が、どういうものだったのか、ざっと見せてもらったと思う。現実はいつも、多くの要素がからんで、混沌としているものだと思うから、実際はもっと猥雑で、些細なことでどう転ぶかわからない「こういう種類」の事件が多発したんだろうな…と、暗澹とした気持ちになった。
なのに、「形を変えて、また起こるだろう」と思ってしまう自分がいる。次に起きるとき、殺すのと殺されるのがどういう人たちなのかはわからなくても、自分はそのときどうするんだろう。ソンナコトが起きないようにするには、どうしたらいいんだろう。アウシュビッツの古い写真、731部隊少年兵の証言… そして今のガザの惨状… どれも他人事じゃない気がする。
『PERFECT DAYS』(監督・共同脚本:ヴィム・ヴェンダース 2023)
個人的には、一年の最後に観るのにふさわしい映画だったと思う。
https://blog.goo.ne.jp/muma_may/e/2df82e31777a8f1bed2900bd9a2f12cd
(15本)
【2023年のベストを選ぶと…】
2023年に観た映画は、全部で49本。最近としては多い方です。
個人的に「観られて本当によかった」というのは
(今、パッとアタマに浮かんだのを挙げると)
『みかんの丘』
『スープとイデオロギー』
『エンパイア・オブ・ライト』
『バービー』
『マイ・エレメント』
なので、以上5本を「わたしにとってのベスト5」ということに。
(順位なしです。明日選んだら変わりそう)
いや~宿題が終わってキャッホウ!です(^^)
のぞいて下さった方々に感謝します。
どうもありがとうございました。
みかんの丘は凄そうですね。映画で世界をかいま見るって感じですよね?
あまり観にいかなくなってたんです。
『マイ・エレメント』を観たのも
「たまたま」だったはず(記憶アヤシイ)
それで余計に「映像美」?にビックリしたのかも。
『アリスとテレス』は、生身の?思春期の少女たちを見ている気がして
珍しいアニメだと思いました。
『みかんの丘』は、仰るとおり
「世界の片隅で世界全体をかいま見てる」
ような気がする映画でした。
でも… 今こうしていても、あの(映画の中の)人たちに
もう一度会いたいような気持になるんです。
うまく言えないけど、そういう人間同士のあたたかさも感じさせる
脚本・演出・そしてキャストだったと思います。
寒暖の差がありすぎて鼻水とクシャミ
病院に行ったら「お大事に~」
ビタミン注射して欲しかった( *´艸`)
汗かいたり寒かったりで。
みゆきんさん、本格的なカゼになりませんように。
先行きワカンナイ季節が続くね(^^;