室賀ジャズギター研究室

実技・理論の総合レッスン

個人レッスンのジャズギター教室

トライアド オーバー ベース ④ まとめ

2006年04月03日 | 分数コード、スラッシュコード
今回は具体的な感触を掴んでもらうために、いくつか例と説明を。

例えば、アッパーストラクチャーのD/Cmaj7で,
基本サウンドのCmaj7から音を選びボトムに置く。

D/C⇔D/ルート
D/E⇔D/3rd 
D/G⇔D/5th
D/B⇔D/maj7th  という具合です。


次に、Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ(Dm7-G7-C)での例

C/F-Eb/F-D/G
(F,C,E,G-F,Bb,Eb,G-G,A,D,F#)
C/D-Bb/Db-G/C
(D,G,C,E-Db,F,Bb,D-C,G,B,D)
C/F-Bb/Eb-D/E
(F,G,C,E-Eb,Bb,D,F-E,A,D,F#)
C/F-Db/G-D/G
(F,C,E,G-G,Db,F,Ab-G,D,F#,A)
C/D-Db/Eb-D/E
(D,G,C,E-以降コンスタントストラクチャー)
C/D-Eb/Db-G/C
(D,G,C,E-Db,G,Bb,Eb-C,G,B,D) などなど


次に、例えば、Am(Melodic M)のヴァンプなどで

D/G(G,A,D,F#)と
E/A(A,B,E,G#)と
G/C(C,D,G,B)を続けて、
全音、マイナー3rdで動くコンスタントストラクチャーかつ
7TH WIDTH(7度外声)で弾いたり.....
Am7,11,13と
Ammaj9と
Am7,9,11ということですね。
※5弦開放で、ばーんとAを鳴らしといて4、3、2、1弦で弾いてみて下さい。

ちなみにG/Cを中心に言うと3rdがないからCmaj9,
Cmmaj9どちらとしてでもいいし、さきほどのように
Am7,9,11として、
Dm7,11,13もしくはD7sus4,13として
その他F7(9,#11,13)として.....   


それから①②で‘④で説明’とあったC/DbとCm/Eは,
ボトムをCで揃えるとB/CとAbm/Cです。
それらの転回のうち
B/C(C,F#,B,D#)とか
Abm/C(C,Eb,Ab,B)などは
コンディミヴォイシングって感じだけど、
聴き覚えがある人も多いと思います。


あとはE/C(C,E,G#,B)をD7で使うとナチュラル系として使えるし、
ウラのAb7で弾けばb系の7thになります。
ここらへんもよく使われるので聴き覚えがあると思います。


だんだん、ゼェゼェしてきたけど、以上は、ほんの一例なので、
いろいろ研究してみて下さい。
このテの手法は、
ジムホール以降のモダンなギター弾きの人達は特に好んで弾きますね。
トライアドオーバーベースは、モーダルな環境にも向いています。
とりあえず‘まとめ’だけど、気が向くまま
再びこのトピックを書くこともあるかもしれません。
①~④までつきあってくれたみなさん、ありがとう。
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トライアド オーバー ベース ③

2006年04月01日 | 分数コード、スラッシュコード
今日は①②のボトムをCに揃えてコードスケール。

Db/C      C HMp5↓,Phr,Loc 
D /C      C Lyd,Lydb7,LydAug,Dim
E /C      C LydAug
Gb/C      C Alt,H-W Dim,Loc
G /C      C Major,Lyd,MM,HM
A /C      C H-W Dim
Bb/C      C Dor,Mix,Aeo,Phr,Loc#2
B /C      C Dim

Dbm/C     C Alt
F#m/C     C H-W Dim
G m/C     C Dor,Mix,Aeo,Mixb6
Abm/C     C Dim,HM
Bbm/C     C HMp5↓,Phr,Loc 
B m/C     C Lyd,LydAug 

まだまだ考えられると思うけど、今日はこのへんでカンベンしたるわい!(メダカ師匠風)

次は、いよいよ、まとめです。
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トライアド オーバー ベース ②

2006年03月31日 | 分数コード、スラッシュコード
マイナートライアド編です。

Cm/Db  ハイブリッド
Cm/D   b9を含む
Cm/E   ④で説明予定
Cm/F   ハイブリッド
Cm/F#  b9を含む
Cm/B   Cmmaj7/maj7th b9を含む


Cm/Eb  単一的なON BASSなのでカット
Cm/G   単一的なON BASSなのでカット 

Cm/Ab  Abmaj7  ロワーストラクチャーなのでカット
Cm/A   Am7b5  ロワーストラクチャーなのでカット
Cm/Bb  Cm7/7th, Eb6/5th サウンドが限定されるのでカット

次はリストアップしたもののコードスケール編だよ。
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トライアド オーバー ベース ①

2006年03月30日 | 分数コード、スラッシュコード
使用するトライアド オーバー ベース(メジャートライアド編)
アッパーがトライアドでロワーが単音です。

C/Db     ④で説明予定
C/D      ハイブリッド  
C/Eb     b9を含む
C/F      ハイブリッド
C/F#     b9を含む
C/Ab     Abmaj7#5
C/Bb     C7/7th
C/B      Cmaj7/maj7th b9を含む 

アッパーストラクチャー、ハイブリッドの環境ではb9インターバルもOK。

C/E, C/Gは単一的な性質のON BASSなのでカット。
C/AはロワーストラクチャーでサウンドがAm7なのでカット。

次はマイナートライアド編です。

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アッパーストラクチャートライアドとテンションコード

2006年03月29日 | 分数コード、スラッシュコード
例えば、D/Cmaj7≒Cmaj7(9♯,11,13)なんだけど、
表記の方法が違うだけで一緒か~と思うと
そうでもなくて(どっちやねん?)
アッパーストラクチャーらしく聴かせるには、
ロワー(Cmaj7)のトップとアッパー( D)のボトムの間に
ある程度のインターバル(4度~6度位)を空けて
ヴォイシングするとよいです。二元的な感じに聴こえると思います。
ギターのみでは難しいことが多いけど。

それから、ちょっと用語の説明
・ロワーストラクチャートライアド
⇔トライアドがロワーのコードの構成音に含まれているもの。
 Dm7だったらFトライアドとかね。
・アッパーストラクチャートライアド
⇔前にも書いたけどテンション1つ以上含んだトライアド
・ノンハーモニックトライアド
⇔ノンハーモニックな音を1つ以上含んだトライアド

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スラッシュコード

2006年03月27日 | 分数コード、スラッシュコード
○/○という具合に表記される分数コード、スラッシュコードの類の話。
大きく☆印で2つに分けてと.....。


☆コード/コード(アッパーもロワーもコード)

・アッパーストラクチャートライアド 
 基本的に、3和音/コード
 アッパ-のトライアドはロワーのコードのテンションを1つ以上含む。
 もちろん、ロワーはコードと言ってもフルにヴォイシングするとは限らない。


☆コード/単音(アッパーはコード、ロワーは単音)

・ON BASS コード
 ベース指定 転回表記
・ハイブリッド コード
 アッパーのコードにロワ-の音の3度を含まない。
 俗にいうオカマコード。  
・トライアド オーバー ベース
 言葉どおりだと、3和音/ベース で非常に広義なのですが、
 ON BASSコードや
 ロワーストラクチャーなうえ単一的な性質のもの以外の、
 二元的な性質、サウンドを持つものに限定します。
 実用的には、アッパーストラクチャートライアドのアイディアで、
 ボトムの音はロワーのコードの構成音もしくはテンションから
 1音だけ選ぶという感じです。
 アッパーストラクチャートライアドは
 ギター的にハーモニーとしてサウンドを充たすのが困難なので、
 ロワーからは1音のみ選ぶという手法は大変有効です。

ツラ-っと簡単に書いたので、
ちょっとわかりにくいと思うけど(しかも五線なしだし)、
詳しくは、また後々、ブログで、もしくはレッスンで。
特にアッパーストラクチャートライアドとトライアドオーバーベースに
関してはまた書くと思います。(たぶん)
この他、ポリコード、バイコードなんて言い方もあるよん。
スラッシュコードという言葉自体も、和音/単音という意味で使う人と、
分数コード全体という意味で使う人がいて、
共通認識として統一感があるかは、やや疑問です。
それから表記も
和音/和音は上下に―で分母分子に分けて表記、
和音/単音は/(スラッシュ)で表記
と分類するのがだんだん共通認識化しているのですが、
このブログでは文字入力的都合により全て/で表記します。
(注釈はできる限り付けます。)
そんなこんなで、人によって多少用語の捉え方や定義、
表記が違うので、あまりこだわらない方がいいと思います。
ポイントさえ掴めてくれば問題ないです。んじゃ!
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