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東京目黒から山梨へ育児のためにお引越し。40代高齢出産ママの雑記帳です。

春琴@世田谷パブリックシアター

2010年12月09日 | 徒然のこと


久しぶりにすばらしいお芝居を観てきた。

「春琴」である。

サイモン・マクバーニーの演出。

大好きな作家、谷崎潤一郎の短篇小説『春琴抄』を中心に
彼のエッセイ『陰翳礼讃』のエッセンスを取り入れたもの。


照明を絞りに絞って薄暗い舞台。
登場人物は年齢ごとに役者が異なり
極めつけは、人形がつとめる春琴。

薄暗がりの中、ぼうっと浮き上がる役者と春琴人形と
これだけははっきりとした役者の声。


薄暗い舞台は、盲目の春琴の世界
実態と観念を朦朧とぼかした世界
闇とは切っても切れない美の世界
(かな)

どっぷり浸かって、あっという間の2時間だった。



春琴抄 (新潮文庫)陰翳礼讃 (中公文庫)