ヒマラヤ運命の山

原題は「NANGA PARBAT」。ヒマラヤ山脈にある標高8125mのナンガ・パルバートは、ラインホルト・メスナーが登頂後に弟のギュンター・メスナーを亡くした山。



ラインホルト・メスナーという登山家に少しでも興味のある人は必見です。何せ、本人が製作に関わっているんですから。登山に関わる全てのシーンが、全て本物の迫力で満たされています。素晴らしいこだわりです。




そもそも、ラインホルト・メスナーが映画化の話をヨゼフ・フィルスマイヤーに持ち込んだことが大正解。「スターリングラード」で監督のみならず撮影でも素晴らしい能力を見せてくれた彼は、今回も監督・撮影の両方でその能力を遺憾なく発揮しています。




監督の功績として讃えなければならないことがもう一つあります。グスターボ・サンタオラヤを口説き、音楽に起用したこと。大好きなんです、彼の音楽。



アモーレス・ペロス、21グラム、モーターサイクル・ダイアリーズ、ブロークバック・マウンテン、バベル、ビューティフル・・・。いわゆるオーケストラ的ではない音楽に、いつもいつも心を揺さぶられます。





写真は、ニッピンが作っている「メスナー」のテントです。