失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「SUGAR BABY LOVE」 WINK 1988年

2005-03-28 | 8cm論
前回に続き8cmシングルの歴史の始まりについて考察する。

左は二人組アイドル・ユニット、ウインクのデビュー・シングル「SUGAR BABY LOVE」。Rubettes1974年のヒット・ナンバーの日本語カヴァー。作詞:Wayne Beckerton、日本語詞:Joe Lemon、作曲:Tony Waddington、編曲:鷲巣詩郎。60年代テイストの切ない名曲だ。最近、佐野元春が出てたビールのCMで使われていた。このカヴァー・ヴァージョンもなかなかよくできていて、私は当時アナログシングルを買った記憶がある。中古だったかもしれないが。フジテレビ系「熱っぽいの!」主題歌。同挿入歌の「風の前奏曲」とのカップリングで2曲入り1000円。これも先週52円で購入。

今回のポイントは裏ジャケットに記載されている「同時発売シングル/シングル・カセット」の一文。アナログ・レコードからCDへの移行は一夜にして、というわけではなかったので、しばらくの間アナログ・CD同時リリースは(ある程度の売上が見込めるものについては)当たり前だった。

しかも翌89年にリリースされたヒット曲「淋しい熱帯魚」(右)にも、「同時発売シングル/シングル・カセット」と記載がある。ウインクは、デビュー曲こそさほどのヒットには結びつかなかったものの、その後はチャート上位の常連だったので、3種のメディア同時発売も当然か。WINKのコレクターは3種類とも集めなければコンプリートとは言えない訳だ。1989年と言えば平成元年、かなりアナログからCDへの移行が進んでいたと記憶しているが、国民的アイドルとしてはアナログ・リスナーをまだないがしろにはできない時期だったようだ。

「淋しい熱帯魚」のカップリングは、これまた洋楽の日本語カヴァー。ピーター・ポール&マリーの「500 miles」を「背中まで500マイル」として歌っているが、こちらは今ひとつだった。
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