大分県議会議員・なかの哲朗です(^_^)

大分県議会議員の中野哲朗です。
誠心誠意、全身全霊をかけてがんばります👊

9月議会の一般質問から(福岡・大分デスティネーションキャンペーンについて)

2022-09-28 23:01:18 | 日記
日田市議会9月定例会の一般質問で、「福岡・大分デスティネーションキャンペーン」について質問しました。



デスティネーションキャンペーンとは、JR6社と地域観光関係者、地方自治体が協力し、全国規模で3か月間、集中的に宣伝・販売促進を行う国内最大級の観光キャンペーンで、近年、大分県では、「いやします。ひやします。おんせん県おおいた」をキャッチコピーとした平成27年7月から9月までのキャンペーンが実施されました。



令和2年10月、大分経済同友会は、新型コロナの終息が見込めるタイミングで大分の魅力を改めて、広く発信し、全国各地からの誘客を図る大型キャンペーンの開催が有効であるとの考えから、令和6年のデスティネーションキャンペーンの誘致を提言し、大分県と福岡県が共同で応募をした結果、本年3月29日、令和6年度春の開催地として、採択されました。

≪中野≫
9年ぶりとなる大分県での開催にあたり、広瀬知事は、「コロナ禍における、いわば未来の光」「本県観光の復活の起爆剤としたい」と述べており、9月定例県議会に2,000万円のプロモーション予算が提案される。また、日田市においても、観光素材集の作成などに係る実行委員会負担金の予算が今定例会に提案されており、令和6年4月の開催に向けて、準備が進むものと思う。その現状を伺う。

≪商工観光部長≫
議員御案内のとおり、令和6年4月から6月にかけて開催が決定した福岡・大分デスティネーションキャンペーンは、全国の旅行会社が、開催地に向けた旅行商品の造成を行い、全国規模で集中的に宣伝等を行うことにより、お客様を送客するもので、開催地における観光需要の創出や観光地としての認知度向上等の効果が期待される。

御質問のキャンペーン開催に向けた日田市の現状と今後のスケジュールについて、今年7月に大分県デスティネーションキャンペーン実行委員会の設立総会が開催され、本格的な準備が始まったところで、現在、市では、キャンペーンが開催される春から初夏にかけての観光素材の洗い出しを行っている。また、日田市観光協会や、進撃の巨人による地域活性化に取り組んでいる市内の任意団体「進撃の日田まちおこし協議会」等において、国や大分県の事業を活用しながら、マウンテンバイクのトレイルコースの造成や、スマートフォンアプリを活用した進撃スポットめぐり等、観光資源の磨き上げや掘り起こしを行っている。

≪中野≫
今後、どのようなスケジュールで準備を行うのか。

≪商工観光部長≫
本番に向けた今後のスケジュールについて、実行委員会の動きとしては、今年度は、キャンペーンの取組内容の検討や観光素材集の作成、観光モデルコースの設定等を行うことにしている。

来年度については、春に、全国宣伝販売促進会議を開催し、全国の旅行会社やJR各社に対して、誘客に向けた観光素材の紹介や商談会、現地視察を実施する予定となっており、その後、全国の旅行会社へのセールス活動や、キャラバン隊等による宣伝活動を行う計画である。今回のキャンペーンは、福岡県との共同開催となっていることから、県境に位置する自治体としてのメリットを最大限に生かし、コロナ禍や豪雨災害で大きな被害を受けた観光産業の着実な回復につながるよう、しっかりと準備を進めてまいりたい。

≪中野
デスティネーションキャンペーンは、観光素材の洗い出し、イベントの実施、ポスターやパンフレットなどの宣伝が展開され、観光産業に非常に大きな影響を与えることからも期待している。前回のキャンペーンは、日田市の観光にどのような影響を与えたのか、その効果等を伺う。

≪商工観光部長≫
前回のキャンペーン期間中は、宿泊客数が前年同時期に比べて12%、約1万人の増加となっている。また、観光施設等の入り込み客数についても同じく12%の増、約11万人の増加と大きく伸びている。こうした状況をキャンペーンの実行委員会が試算した宿泊、飲食費などに対する大分県全体の直接効果額は約82億円と算定しており、この数値から推測した市における経済効果は約7億8,000万円と見込んだ。

このほかにも日田駅前に、みんなの愛でアルファベットの日田の文字をつくりますモニュメントを設置したことで、現在も多くの方が、撮影スポットとして利用されたように、SNSによる発信を行っていることから、認知度の向上が図られたものと考えている。

≪中野≫
こうしたキャンペーンを行った場合は、終了後、必ず総括を行うはずだ。日田市としての総括を伺う。

≪商工観光部長≫
キャンペーン期間中の宿泊数、施設の入場者数とも、前年同時期に大きく上回り、それに伴う経済効果も得られたことから、一定の成果があったものと判断したものの、一方では、統一された観光案内版の整備、洋式トイレへの改修、観光地としてのアピール不足などの課題も見えてきた。観光客を呼び込み、リピーターにつなげていくためには、訪れた人が満足できる受入れ環境の整備、体制の構築が必要であると総括を行った。

≪中野≫
前回の総括が、次のキャンペーンに生かさなければならないのは言うまでもない。特に、部長が課題として示したような効果が得られなかった点や反省点をどのように改善して、次のキャンペーンに反映させるのか。

≪商工観光部長≫
受入れ環境の整備については、わかりやすい案内看板にするためのデザインの統一、公衆トイレの洋式化、無料公衆無線LANの整備の開始といったハード面の整備は既に進めている。

また、反省点として挙げられていたキャンペーンに向けた関係者の連携不足、市民への情報が浸透が不十分であったことについては、日田市観光協会内に設置している多様な関係者で構成する観光戦略会議を中心に、情報共有を図りながら、本番に向けた機運の醸成や、おもてなしの意識の向上など、地域への愛着を抱き、再び訪れたいと感じさせる体制づくりを市民の皆様と一緒に進めてまいりたいと考えている。

≪中野≫
広瀬知事は、デスティネーションキャンペーンの成功には、①大分・福岡連携による新たな旅の提案、②ポストコロナを見据えた新たなステージへの挑戦、③地域の愛着を育むおもてなしの実現の三つのポイントが重要だと述べている。また、今回の誘致には、日田彦山線の不通区間が、令和5年にBRTで復旧される予定であることから、大分・福岡両県で応募したという経緯があったと聞いており、日田市の場合、開催県の単なる一自治体ではなく、BRT沿線の当事者の自治体として、主体的に取り組む必要があると考える。知事が示した三つのポイントに対する日田市の現時点での考えをお示し願う。

≪商工観光部長≫
一つ目の大分・福岡の連携による旅の提案については、既に取り組んでいる久留米市やうきは市などの久大本線沿線の自治体との広域連携の枠組みを生かした取組、BRTの通る日田彦山線沿線沿いにある姉妹窯である小鹿田焼と小石原焼、沿線の酒蔵などの両県の連携素材として活用した周遊ルートの造成。福岡の都市型観光と伝統ある屋形船や天ヶ瀬温泉など異なる魅力を掛け合わせた旅行商品の提案などを考えている。

二つ目の、ポストコロナを見据えた新たなステージへの挑戦としては、アウトドアや自転車といった自然環境を生かした旅行商品や、今年度、由布市、九重町、玖珠町との連携対策連絡会議の中で取り組んでいる鉄道だけではなくバスやタクシーなどいろいろな移動手段を組合せた旅のルートが提案できるスマートフォンの移動支援アプリ、マイルートを活用した交通対策などの取組が考えられると思う。

三つ目の、地域の愛着を育みおもてなしの実現としては、前回のDCキャンペーンの際にも行った観光列車の出迎えやお見送りなどに加えて、本市の玄関口である日田駅南広場を活用した市民参加型のイベントの開催を考えるとともに、期間中に行われるこうした限定のイベントやキャンペーン等の取組を広く市民にお知らせすることで観光関係者だけでなく、市民も一体となったおもてなし意識の醸成を図ってまいりたい。

≪中野≫
観光は、一手、二手先を見越して動かなければブームが起きないと言われる。次なる日田の仕掛けを開発し、その芽を出すことが大切だ。この3か月を通して、鑑賞、体験、味力も満載というキャンペーンとし、また、前年に開催されるツールド・九州・2023のレガシーをキャンペーンの布石とするような一体的な取組、あわせて、交流人口の増加につながるような取組を期待したい。

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