令和6年9月14日(土曜日)
令和6年第3回大分県議会定例会、会期11日目。県の休日のため休会。
代表質問、一般質問が終わり、少し落ち着いた時間となりました。
「国道386号三郎丸橋の復旧」については、日田の皆さんの関心事であり、今回、質問させていただき、この路線の管理者である県がどのように取り組むのかを確認しました。これまでの経過と現状、そして今後の見込について答弁を得ました。
長くなりますが、県議会本会議場でのやりとりを報告いたします。ぜひご一読ください。
【質問】
国道386号は、日田市小ヶ瀬町交差点を起点に、福岡県筑紫野市に至る幹線道路であり、広域性が高く、福岡方面から日田市に入る交通量の多い大動脈です。
この路線に架かる日田市大字友田の三郎丸橋の橋脚の基礎部が、本年6月30日からの大雨により洗堀され、7月2日午後2時頃、橋脚が傾倒する事態が発生しました。発災直後から、国土交通省と大分県におかれては、二次災害の防止、復旧のための対策等に昼夜分かたぬ御尽力を頂いたことに、地元住民の一人として、深く感謝申し上げます。
しかしながら、現在もなお、三郎丸橋は通行不能の状態が続いています。7月19日には、日田市長と市議会議長が、佐藤知事を訪ね、4項目に及ぶ支援等の要望書も提出されたところです。
発災からすでに2か月が経過し、橋脚の補強や橋に添架された日田市の上下水道管の移設工事は始まったものの、もしも橋が崩落し、河川がせき止められれば、浸水等の深刻な被害が想定されます。日田市の経済や住民生活に欠かせない道路であることから、一日も早い復旧が必要であることは言うまでもありません。
加えて、復旧には数年を要するとの見込みが示されており、その間、利用されることとなるう回路には、道幅の狭い区間や通学路と重なる区間もあります。利用者に対する安全対策や道路改良など市の取組に対する支援もお願いしたいと思います。
こうしたことを踏まえ、国道386号三郎丸橋の復旧について、本路線の管理者である県として、どのように取り組むのか土木建築部長に伺います。
【答弁(五ノ谷土木建築部長)】
➀この度の被災で三郎丸橋が通行止めとなり、多くの皆様にたいへんご迷惑をおかけしております。
➁まずは、通学路でもある市道(北豆田三郎丸線)が迂回路となり、交通量が増大していることから、県では、迂回路の一部、狭くなっている区間の用水路の蓋掛けやガードレールの設置等によりまして、安全な歩行空間の確保に努めたところでございます。
➂また、応急対策として橋梁がこれ以上傾かないよう、橋脚基礎の周辺に袋詰めの石を設置した後、コンクリートによる補強も行い、これまで変状は確認されておりません。
➃橋梁に添架されている上下水道管につきましても、日田市が既に仮移設に着手しており、10月中旬までに完了する見込みでございます。
➄こうした仮設工事に加えまして、通学や買い物など日常の不便さを考慮し、県では橋梁の上流に仮設歩道橋の設置を計画しており、来年2月の完成を目指してまいります。
➅三郎丸橋の本復旧につきましては、現在、10月末の災害査定に向け、地質調査や国との協議を行いながら、橋梁設計を進めております。
➆なお、その復旧工法につきましては、原形復旧ではなく、橋長を伸ばす等の改良復旧にて架け替えを行う予定でございます。
⓼今後とも、国や市との緊密な連携のもと、スピード感をもって一日も早い復旧に取り組んでまいります。
【まとめ】
今、土木建築部長からご答弁いただいたように、先日、仮設歩道橋設置のお知らせをいただいたところでございます。また、先ほどの答弁では、いわゆる改良復旧の方向性が示されたところでもございます。
日田土木事務所をはじめ県の一連の対応につきましては、日田市の関係者から、たくさんの感謝の言葉が届いておりますので、この場を借りて、お伝えしたいと思います。
そして、通行止めの影響をもろに受ける沿線の事業所を訪ねてお話を聞きますと、通行量の減少による現在の直接的な影響だけでなくて、今後、通行止めが長期化した場合に考えられる影響についての不安の声も耳にしたところでございます。
一日も早い復旧に向けまして、引き続き、県の温かい御支援と力強い御協力を重ねてお願いを申し上げます。