日田市議会3月定例会。
平成29年度の一般会計当初予算案については、「新しい公共推進事業」にかかる住民自治組織への交付金(2051万1,000円)を減額するという総務環境委員会の修正案が提出されました。
委員長報告に対する質疑と討論によって、「議会が住民の意欲、モチベーションを削ぐべきでない」「予算を認めて、執行過程で報告を求めればよい」という原案賛成派と、「当初の事業目的の前提が崩れており、現時点での予算計上は認められない」「交付金の支出の根拠となる条例・規則が整備されていない」という修正案賛成派、それぞれの立場が鮮明となりました。
私は、かねてからの主張通り、委員会修正案に賛成いたしました。
・平成28年度の予算が適正に執行されていない(まちづくり会議が開かれていない等)
→昨年3月、この予算を認めましたが、適正に執行されないことを放置するのは、議決責任を放棄すること! !
・昨年12月議会で、副市長は「年度末までの組織設立が可能」と答弁しておきながら、実際、上津江・中津江地区の住民自治組織は設立されていない。にもかかわらず、受け皿となる組織がないのに交付金2,000万円を予算計上した
→議会答弁を軽く考えているのか?
・交付金を支出するための条例・規則の整備について、委員会で質問したが、内部協議はしているものの、まだ完成していないことが明らかとなった
→交付金は公金。条例などの根拠もないのに、適正な処理が担保されるのか?
・上津江・中津江一体の事業構築を前提とした予算計上だったのに、そのことにはこだわっていないことが委員会の質疑の中で判明した
・委員会審査のまっただ中、地区説明会を開催し、混乱を深めた
採決の結果、まず、総務環境委員会修正案が採決され、賛成多数で可決されました。
その後、修正部分を除く、予算案が採決され、可決しました。
つまり、予算総額は、375億1,328万7,000円から374億9,277万6,000円となります。
🌕委員会修正案に賛成した議員(11名) 飯田茂男、石橋邦彦、居川太城、三苫誠、中野哲朗(以上、新世ひた)、高瀬剛、溝口千壽、古田京太郎、井上正一郎(以上、市民クラブ)、大谷敏彰、日隈知重(以上、日本共産党)
●委員会修正案に賛成しなかった議員(9名) 坂本盛男、森山保人、財津幹雄、安達明成、渡辺孝裕、髙倉和一郎、梅原竜也(以上、市政クラブ)、松野勝美、坂本茂(以上、公明党)
なお、委員長報告にも盛り込まれたとおり、私も、私の会派(新世ひた)も「新しい公共推進事業」「住民自治組織の設立」の必要性とその推進については、十分に理解しています。
執行部には、強引に事業を推進し、交付金交付の前提が整わない中で予算を計上し、混乱を大きくしたことを深刻に反省してほしいと思います。また、一日も早く、事業が動き出すように、丁寧な説明を重ねてほしいものです。地域住民のみならず市民に対しても、議会に対しても。あわせて、役所内部の協議の充実も必要かもしれません。
今後も、「是は是、非は非」を念頭に行動してまいります。
平成29年第1回日田市議会定例会は、全日程を終了し、閉会しました。