kakaaの徒然な日記

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「監視の眼」奪うな ドローン規制法、基地上空の飛行禁止

2019-10-29 13:57:56 | 基地問題

https://www.kanaloco.jp/article/entry-204771.html

「監視の眼」奪うな ドローン規制法、基地上空の飛行禁止

社会 神奈川新聞  2019年10月28日 05:00

 改正ドローン規制法が6月に施行され、小型無人機ドローンによる在日米軍基地や自衛隊施設上空の飛行禁止が盛り込まれた。政府はテロ対策をうたうが、メディアを規制し、知る権利を侵害すると批判されている。海を埋め立てる米軍辺野古新基地建設(沖縄県名護市)の現場周辺も規制対象となる事態が懸念され、ドローンを使い監視を続けてきた市民団体は「ドローンの眼をふさがれれば基地の実態が見えなくなり、ブラックボックス化が進む」と指摘。基地は日本各地に点在するだけに「沖縄だけでなく全国的な問題」と訴える。


ドローンで空撮した米軍辺野古新基地建設の埋め立て工事現場(C)沖縄ドローンプロジェクトドローンで空撮した米軍辺野古新基地建設の埋め立て工事現場(C)沖縄ドローンプロジェクト

 改正法は従来の皇居や首相官邸などに加え、新たに米軍と自衛隊の施設上空の飛行を禁じた。具体的な対象は防衛相が指定し、施設内と、外側約300メートルの上空が規制される。

 政府は開催中のラグビーワールドカップ(W杯)や来年の東京五輪・パラリンピックでのテロ防止を前面に押し出すが、市民団体「沖縄ドローンプロジェクト」(同市)の藤本幸久代表は「時限的なテロ対策は聞こえのいい大義名分にすぎず、本丸は恒久的な基地周辺の飛行禁止。ずさんな工事の実態を隠そうとしている」と強調。全国の自衛隊施設が順次対象となる一方、「米軍基地はこれまで指定されていないが、今後は対象となるだろう」と危機感を募らせる。

 沖縄では報道機関や同プロジェクトが辺野古新基地建設の現場をドローンで空撮し、土砂投入に伴う赤土流出の疑いや工事の進捗(しんちょく)を明らかにするなど監視機能を果たしてきた。

 米軍基地の規制は提供水域と空域も含まれる。辺野古の建設現場は広大な提供水域の中に位置するため、対象となれば現場から約4キロ離れなければ飛行できないという。藤本代表は「地形が分かる程度にとどまり、工事の進捗や環境破壊を監視できない」と訴える。


ヒメサンゴ保護のため設置した汚濁防止膜が海草藻場を削り取っているという(C)沖縄ドローンプロジェクトヒメサンゴ保護のため設置した汚濁防止膜が海草藻場を削り取っているという(C)沖縄ドローンプロジェクト

 指定後の飛行には施設管理者の同意が必要となる。米軍が日本側に対策を要請した経緯があり、藤本代表は「基地司令官が同意するとは思えない」と指摘。「指定の基準があいまいで恣意(しい)的な運用がまかり通る。不服申し立ての手段もない」と批判する。

 政府は「取材活動を制限する意図はない」と説明する一方、基地周辺約300メートルの範囲を拡大する方向性を示唆。日本新聞協会などは「取材活動を大きく制限し、国民の知る権利を侵害する」と反対した。藤本代表も「知る権利を奪う法律だ」と非難する。

 問題は沖縄に限らない。神奈川にも厚木基地(大和、綾瀬市)や横須賀基地(横須賀市)など多くの米軍や自衛隊の施設があり、住宅地に近接する。基地と隣り合って生活する住民にとって施設内の情報は日々の暮らしと密接に関わり、知る権利は生命や財産、生活環境を守る上で欠かせない。またドローンは今後、荷物配送など幅広い分野での利用が見込まれるが、こうした技術革新の恩恵にも影響しかねない。

 藤本代表は「沖縄同様に本土にも関わる。わが事として考えてほしい」と訴えている。

空から見る基地の実態
記録映画の上映会31日から東京と横浜

 市民団体「沖縄ドローンプロジェクト」(沖縄県名護市)が制作したドキュメンタリー映画「ドローンの眼」が31日から、東京と横浜で上映される。

 昨年4月から改正法施行後の今年9月まで、巨大な基地群が形成されている沖縄本島、自衛隊配備が強化される宮古、石垣、与那国の各島などの米軍基地や自衛隊施設など18カ所の空撮映像を2部(計1時間8分)にまとめた。

 中心は、政府が昨年12月以降、埋め立てを続ける米軍辺野古新基地建設の現場。汚濁防止膜の外側まで濁った水が広がっている様子などを捉えた映像を交え、同プロジェクトの分析担当責任者で土木技術者の奥間政則さんが解説しながら環境破壊の実態をあぶり出す。

 10月31日~11月2日は光塾(東京都渋谷区)で各日3回(午前11時~、午後2時~、同7時~)、11月3日はスペース・オルタ(横浜市港北区)で2回(午前11時~、午後2時~)。入場料は各回とも千円。上映後は、共同で監督を務めた同プロジェクトの藤本幸久代表と影山あさ子さんのトークが行われる。問い合わせは、森の映画社東京事務所電話03(3269)8296。


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