2018年8月11日(土)~8月13日(月) 剱岳 2泊3日テン泊
ここからは 源次郎尾根の様子を綴ってまいります
今まで以上に詳細に残しておきたいと思い
幾つかに分けて綴ってまいります
そんな長いブログになりますが どうぞお付き合い下さいませ
2日目バリルート8月12日(日)☁/☂小
昨夕 山岳警察の人の挨拶があったのを記憶しています
山の日に因んでの事なのでしょうか?
明日は天気は不安定で お昼ごろから雷雨
早めの行動と早めの帰還を促すものだったような…
それにしても その夜は 寝苦しい夜でした…
暑かったり 寒かったり…
外も不安定な空であることを示すように
テントを揺さぶるような強い風が吹き
テントをたたく強い雨が落ちてきて
何よりも 繰り返し光り轟く雷に よく目が覚めました
おトイレに行きたくても雷が鳴っている限り
テントの外に出る事などできませんでした
だけど 後で知った事ですが
その夜の空には 時折天の川が見えたようで
闇夜の空は色々と変化していたようです
結局 断続的な睡眠も 3時で終了
起きて準備をしなければなりません
体調は…さほど悪くなさそう
熱中症と思われる症状は全く心配なく
少しの怠さは残るものの動けないほどではありません
ただ気になるのは…お天気
雨は止んだり降ったりの状態で
時折強く降る事もありますが
基本 止む傾向にあるよう…ですが…
今日は天候が左右するところ…
このまま雨が止まなければ
予定は大幅に狂う事に…
しかし出発をする頃には 雨は止んで
闇夜の世界にテントの花が咲き
剱岳に向かう別山尾根には
長い長い提灯行列が出来ていました
渋滞を懸念していたチチに促され 早々に出発します
昨日確認した剣澤小屋まで下っていきます
剱澤小屋横の取付き
剱澤小屋の横の 真砂沢・仙人池と書かれた標識から
剱沢へと下っていきます
その頃になると 周りが白んできて
エレキの光がなくとも歩ける程になり
周りの姿もはっきりとしてきました
黒ユリの滝
雪が少なくなった…とチチが呟きます
以前はこんな黒ユリの滝なるものは無く
雪渓の下であったという
八つ峰
剣沢の前方に立つ八つ峰の1峰・マイナーピーク…
チチの足が止まりす そして…
八つ峰も行けるけど…
チチ…それって誘っています?
ムリムリ!無理です!
大丈夫だよ
行きません!
そうか…?
チチの脳裏には 昔登った事のあるコースが
走馬灯のように蘇っているのでしょう…
そこには 以前とは違ってきている景色に戸惑いながらも
懐かしそうに見つめるチチの姿がありました
私はというと…
見知らぬこの山で 友人を失っています…
雪渓まで降りると そこからアイゼンを付けて
さらに下っていきます
この時 先行者たちと出会いますが
この方たちとは 最期まで縁がある事に…
武蔵谷
大きく切れて 人を拒むような雪渓
ここもまた 温暖化によるものか雪が少なく
良い状態ではなく 危険な感じがします
剣沢
平蔵谷
武蔵谷を見てなおも下り 今度は平蔵谷の出合を見ると
雪渓を横断して平蔵谷の方へと移動します
源次郎尾根の取り付き点
源次郎尾根の取り付きは
平蔵谷の出合の右側に位置します
既に先行者たちは準備を済ませて
登り始めているのが見えます
私たちも ここでアイゼンを外し 登攀準備をします
今は 雨は止んでいます
しかし 今日は大気は不安定で
お昼頃には雷雨となるよう…
12時頃には剱岳の頭に居たいもの…
不安が一杯あるものの
チチを信じて…
自身を信じて…
せめて…
チチの足を引っ張らないように頑張らねば…
ゼルをしっかりと確認する私でした
いよいよ 長年憧れ続けた剱岳に
源次郎尾根から会いに行きます
ここからは…
時間との戦いであり
体力勝負の始まりとなります
雪渓から 草付きの急斜面を登っていきます
油断すると落石が起きやすく 注意が必要です
そして 草付きからハイマツの取付きになる所で
初っ端から 少し被った大岩が立ちはだかり
先行者とここで合流します
フィックスを張ってビレーを取りながら登っていますが
すんなりと受け入れてはもらえず 難しそう…と
先行者の方に何か事情が出来 引き返される人がおり
取りあえず 途中で先行させていただける事になります
その上 ご厚意に甘えて 自信のない私はフィックスをお借りして登る事に…
やはり…ザックの重さが足かせとなり
少しハングした岩にも拒まれ 四苦八苦する私…
この場所だけ ザックを外して登り
後から チチが私のザックと一緒に登ってくることに…
チチ様…ご迷惑をおかけします…
ザックの中に約3ℓの水や道具が入っており
それが岩を登るのに 重荷となるとは…
自分の力のなさに 愕然としてしまった時です
しかし愕然としてはいられません
もう ここを登った以上 引き返す事は登るより難しい…
もう進むしかありません
そして ここからモンキークライミングの始まりです
コースタイム
4:20剣沢テント場 → 4:30剱澤小屋 → 5:25源次郎尾根取付き → 9:15 1峰 → 9:55 2峰(懸垂下降)10:49 → 12:10剱岳(2999m)12:30 → 14:45 一服劔(2618m)14:50 → 15:35 剱澤小屋 → 15:50 剣沢テント場(泊)
取付きからは暫し 薄暗い中の
モンキークライミングが続きます
ハイマツを捩り上ると…
最初の岩場だ!
ここは比較的ホールドもあり
岩もしっかりしているので登れる…?と思いましたが
何のその!
前に飛び出しているハイマツが思わぬ障害物に…
ザックが引っ掛かり 登るに登れない!
ハイマツを避けて登る時に どうしてもザックが引っ掛かり
右往左往しているうちに 足を踏み外しそうになります
チチが フィックスロープを出してくれて
状況を教えつつ誘導してくれます
漸く登り終えても これは始まり…
2番目の岩場が待っています
ここはザイルをくれ~
ここは最初のピンまでが嫌らしく
チチもさすがにザイルを出してくれました
確保の準備やなんやらで モタついていると
譲ってくれた先行者のパーティーが追い付いてきました
またまた ゆっくりどうぞ…の言葉に甘えて
待って貰いました…
スミマセン…ありがとうございます
所で…その岩の横は切れ落ちています…
眼下に落ちるルンゼの大きさが印象的です
ルンゼルート
ルンゼルートがはっきりと見れます
源次郎尾根に登るいくつかのルートの一つです
二つ目の岩を登ると
再び 薄嫌いハイマツの急登を登っていきます
ハイマツのトンネル帯
ハイマツの樹林帯を抜け 明るくなると
岩尾根が姿を現します
岩稜の尾根道にハイマツを纏い
荒々しくも嫋やかに それでいて厳しい顔を持つ…
これが 剱岳より続く源次郎の姿なのでしょうか…
源次郎に私ごときが挑もうなんて
愚の骨頂なのかもしれません でも もう引き返せません
体調の事も 色々な想いも
すべて吸い取られるように消え ただ…
無になり 登る事だけに集中し始めます
空は灰色の雲を自由に操り
お天道様を隠して 涼しい風を呼び寄せてくれています
チチはどんどん登っていく
迷うことなく登っていく
足元は 切れて落ち
深いルンゼがいつでも手を広げています
時にブッシュの急斜面を泳ぎ
よじ登ってハイマツに隠れ
踏み跡のある尾根道に出ます
道はしっかりある所と分かりにくい所があり
基本ルートファンティングは必要の様です
道と行っても緩やかなものではなく
急斜面のハイマツ補助で登る所が多い…
それでも 道らしきところに出ると
ホッとするものです
岩場は続く
しっかりした岩場は楽しい?
チチの後を追う様に登ります
岩のしっかりしたところは登りやすく
ザイル補助は必要ではありません しかし…
下のパーティーから 落石の声掛けがよくしてきます
落 ラク ら~~く!!
浮石が多いこの尾根
足を置いた時など気を付けなければ
すぐ落石を起こしてしまいそうです
これから先も 落石が一番の恐怖となります
そんなラクの声とともに へりの音がしてきます
山警のヘリコプター
漸く物資が届けられたのかと思ってみましたところ
なんと警察のヘリでした…
何かがあったのでしょうか
ただのパトロールでしょうか…
どちらにしても へりが飛んでいることに
能天気な私は 今日は物資が届くと 内心思っておりました…
昨日の物資不足のため
空荷の往復をしたことを思い出したからです
それは降りてからの楽しみという事で
登りに集中することにしましょう
細い尾根ぎりぎりを歩いて…
草付き尾根を通って
カライトソウ
時に花を愛でたり 岩にしがみついたりして
必死に登っている時の事でした
上の方から ガラ ザッ…と音を聞いた気がして見上げると
拳二つ大?の石が目の前に!
咄嗟に避けた瞬間 ガツ~ンと下の方で音がした
ら~~く!
ここ一番の大声で叫びます
下のパーティーは大丈夫!?
あの小さな音に気づかなかったら…
そう思うと体が小刻みに震え出しました
私の声に チチも何が起きたのか察知したよう…
チチはかなり離れたハイマツのブッシュ帯に居て無事
尾根の開放的な岩場にいた私の所に
石は 飛んできたのです
上には誰もいないため 自然落石の様でした
7:48
まだ1峰にも辿り着いていません
気を取り直して 頑張って登っていく事にします…
空は灰白色で 青い空は見せてくれません
風も優しく吹き 昨日ほど暑く感じはしませんが
汗は容赦なく吹き出し 喉の渇きが半端ないです
取付いて まだ2時間ちょっとなのに 疲労感に包まれます
源次郎尾根を 甘く見てはいませんでしたが
やはり只者ではありません…
バリルートの登竜門と言われるこのコース
私には 高望みだったのでしょうか…
チチは ただの縦走路だから…と
私には 大いなる岩場の壁…
この差を埋めて登るには 軟弱な気持ちでは登れません
心折れそうになる自身を叱咤しつつの登ります
つづく
ここからは 源次郎尾根の様子を綴ってまいります
今まで以上に詳細に残しておきたいと思い
幾つかに分けて綴ってまいります
そんな長いブログになりますが どうぞお付き合い下さいませ
2日目バリルート8月12日(日)☁/☂小
昨夕 山岳警察の人の挨拶があったのを記憶しています
山の日に因んでの事なのでしょうか?
明日は天気は不安定で お昼ごろから雷雨
早めの行動と早めの帰還を促すものだったような…
それにしても その夜は 寝苦しい夜でした…
暑かったり 寒かったり…
外も不安定な空であることを示すように
テントを揺さぶるような強い風が吹き
テントをたたく強い雨が落ちてきて
何よりも 繰り返し光り轟く雷に よく目が覚めました
おトイレに行きたくても雷が鳴っている限り
テントの外に出る事などできませんでした
だけど 後で知った事ですが
その夜の空には 時折天の川が見えたようで
闇夜の空は色々と変化していたようです
結局 断続的な睡眠も 3時で終了
起きて準備をしなければなりません
体調は…さほど悪くなさそう
熱中症と思われる症状は全く心配なく
少しの怠さは残るものの動けないほどではありません
ただ気になるのは…お天気
雨は止んだり降ったりの状態で
時折強く降る事もありますが
基本 止む傾向にあるよう…ですが…
今日は天候が左右するところ…
このまま雨が止まなければ
予定は大幅に狂う事に…
しかし出発をする頃には 雨は止んで
闇夜の世界にテントの花が咲き
剱岳に向かう別山尾根には
長い長い提灯行列が出来ていました
渋滞を懸念していたチチに促され 早々に出発します
昨日確認した剣澤小屋まで下っていきます
剱澤小屋横の取付き
剱澤小屋の横の 真砂沢・仙人池と書かれた標識から
剱沢へと下っていきます
その頃になると 周りが白んできて
エレキの光がなくとも歩ける程になり
周りの姿もはっきりとしてきました
黒ユリの滝
雪が少なくなった…とチチが呟きます
以前はこんな黒ユリの滝なるものは無く
雪渓の下であったという
八つ峰
剣沢の前方に立つ八つ峰の1峰・マイナーピーク…
チチの足が止まりす そして…
八つ峰も行けるけど…
チチ…それって誘っています?
ムリムリ!無理です!
大丈夫だよ
行きません!
そうか…?
チチの脳裏には 昔登った事のあるコースが
走馬灯のように蘇っているのでしょう…
そこには 以前とは違ってきている景色に戸惑いながらも
懐かしそうに見つめるチチの姿がありました
私はというと…
見知らぬこの山で 友人を失っています…
雪渓まで降りると そこからアイゼンを付けて
さらに下っていきます
この時 先行者たちと出会いますが
この方たちとは 最期まで縁がある事に…
武蔵谷
大きく切れて 人を拒むような雪渓
ここもまた 温暖化によるものか雪が少なく
良い状態ではなく 危険な感じがします
剣沢
平蔵谷
武蔵谷を見てなおも下り 今度は平蔵谷の出合を見ると
雪渓を横断して平蔵谷の方へと移動します
源次郎尾根の取り付き点
源次郎尾根の取り付きは
平蔵谷の出合の右側に位置します
既に先行者たちは準備を済ませて
登り始めているのが見えます
私たちも ここでアイゼンを外し 登攀準備をします
今は 雨は止んでいます
しかし 今日は大気は不安定で
お昼頃には雷雨となるよう…
12時頃には剱岳の頭に居たいもの…
不安が一杯あるものの
チチを信じて…
自身を信じて…
せめて…
チチの足を引っ張らないように頑張らねば…
ゼルをしっかりと確認する私でした
いよいよ 長年憧れ続けた剱岳に
源次郎尾根から会いに行きます
ここからは…
時間との戦いであり
体力勝負の始まりとなります
雪渓から 草付きの急斜面を登っていきます
油断すると落石が起きやすく 注意が必要です
そして 草付きからハイマツの取付きになる所で
初っ端から 少し被った大岩が立ちはだかり
先行者とここで合流します
フィックスを張ってビレーを取りながら登っていますが
すんなりと受け入れてはもらえず 難しそう…と
先行者の方に何か事情が出来 引き返される人がおり
取りあえず 途中で先行させていただける事になります
その上 ご厚意に甘えて 自信のない私はフィックスをお借りして登る事に…
やはり…ザックの重さが足かせとなり
少しハングした岩にも拒まれ 四苦八苦する私…
この場所だけ ザックを外して登り
後から チチが私のザックと一緒に登ってくることに…
チチ様…ご迷惑をおかけします…
ザックの中に約3ℓの水や道具が入っており
それが岩を登るのに 重荷となるとは…
自分の力のなさに 愕然としてしまった時です
しかし愕然としてはいられません
もう ここを登った以上 引き返す事は登るより難しい…
もう進むしかありません
そして ここからモンキークライミングの始まりです
コースタイム
4:20剣沢テント場 → 4:30剱澤小屋 → 5:25源次郎尾根取付き → 9:15 1峰 → 9:55 2峰(懸垂下降)10:49 → 12:10剱岳(2999m)12:30 → 14:45 一服劔(2618m)14:50 → 15:35 剱澤小屋 → 15:50 剣沢テント場(泊)
取付きからは暫し 薄暗い中の
モンキークライミングが続きます
ハイマツを捩り上ると…
最初の岩場だ!
ここは比較的ホールドもあり
岩もしっかりしているので登れる…?と思いましたが
何のその!
前に飛び出しているハイマツが思わぬ障害物に…
ザックが引っ掛かり 登るに登れない!
ハイマツを避けて登る時に どうしてもザックが引っ掛かり
右往左往しているうちに 足を踏み外しそうになります
チチが フィックスロープを出してくれて
状況を教えつつ誘導してくれます
漸く登り終えても これは始まり…
2番目の岩場が待っています
ここはザイルをくれ~
ここは最初のピンまでが嫌らしく
チチもさすがにザイルを出してくれました
確保の準備やなんやらで モタついていると
譲ってくれた先行者のパーティーが追い付いてきました
またまた ゆっくりどうぞ…の言葉に甘えて
待って貰いました…
スミマセン…ありがとうございます
所で…その岩の横は切れ落ちています…
眼下に落ちるルンゼの大きさが印象的です
ルンゼルート
ルンゼルートがはっきりと見れます
源次郎尾根に登るいくつかのルートの一つです
二つ目の岩を登ると
再び 薄嫌いハイマツの急登を登っていきます
ハイマツのトンネル帯
ハイマツの樹林帯を抜け 明るくなると
岩尾根が姿を現します
岩稜の尾根道にハイマツを纏い
荒々しくも嫋やかに それでいて厳しい顔を持つ…
これが 剱岳より続く源次郎の姿なのでしょうか…
源次郎に私ごときが挑もうなんて
愚の骨頂なのかもしれません でも もう引き返せません
体調の事も 色々な想いも
すべて吸い取られるように消え ただ…
無になり 登る事だけに集中し始めます
空は灰色の雲を自由に操り
お天道様を隠して 涼しい風を呼び寄せてくれています
チチはどんどん登っていく
迷うことなく登っていく
足元は 切れて落ち
深いルンゼがいつでも手を広げています
時にブッシュの急斜面を泳ぎ
よじ登ってハイマツに隠れ
踏み跡のある尾根道に出ます
道はしっかりある所と分かりにくい所があり
基本ルートファンティングは必要の様です
道と行っても緩やかなものではなく
急斜面のハイマツ補助で登る所が多い…
それでも 道らしきところに出ると
ホッとするものです
岩場は続く
しっかりした岩場は楽しい?
チチの後を追う様に登ります
岩のしっかりしたところは登りやすく
ザイル補助は必要ではありません しかし…
下のパーティーから 落石の声掛けがよくしてきます
落 ラク ら~~く!!
浮石が多いこの尾根
足を置いた時など気を付けなければ
すぐ落石を起こしてしまいそうです
これから先も 落石が一番の恐怖となります
そんなラクの声とともに へりの音がしてきます
山警のヘリコプター
漸く物資が届けられたのかと思ってみましたところ
なんと警察のヘリでした…
何かがあったのでしょうか
ただのパトロールでしょうか…
どちらにしても へりが飛んでいることに
能天気な私は 今日は物資が届くと 内心思っておりました…
昨日の物資不足のため
空荷の往復をしたことを思い出したからです
それは降りてからの楽しみという事で
登りに集中することにしましょう
細い尾根ぎりぎりを歩いて…
草付き尾根を通って
カライトソウ
時に花を愛でたり 岩にしがみついたりして
必死に登っている時の事でした
上の方から ガラ ザッ…と音を聞いた気がして見上げると
拳二つ大?の石が目の前に!
咄嗟に避けた瞬間 ガツ~ンと下の方で音がした
ら~~く!
ここ一番の大声で叫びます
下のパーティーは大丈夫!?
あの小さな音に気づかなかったら…
そう思うと体が小刻みに震え出しました
私の声に チチも何が起きたのか察知したよう…
チチはかなり離れたハイマツのブッシュ帯に居て無事
尾根の開放的な岩場にいた私の所に
石は 飛んできたのです
上には誰もいないため 自然落石の様でした
7:48
まだ1峰にも辿り着いていません
気を取り直して 頑張って登っていく事にします…
空は灰白色で 青い空は見せてくれません
風も優しく吹き 昨日ほど暑く感じはしませんが
汗は容赦なく吹き出し 喉の渇きが半端ないです
取付いて まだ2時間ちょっとなのに 疲労感に包まれます
源次郎尾根を 甘く見てはいませんでしたが
やはり只者ではありません…
バリルートの登竜門と言われるこのコース
私には 高望みだったのでしょうか…
チチは ただの縦走路だから…と
私には 大いなる岩場の壁…
この差を埋めて登るには 軟弱な気持ちでは登れません
心折れそうになる自身を叱咤しつつの登ります
つづく
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