山に癒されて…♪

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自己世界の超ロ~ング日記です
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雨の八ヶ岳と 晴れた空 横岳

2016年10月17日 | 山登り 八ヶ岳 蓼科
2016年10月9日~10日 赤岳鉱泉BC 横岳~硫黄岳周回


阿弥陀から赤岳鉱泉BCに戻ったところからの続きです



午前3時起床


山でなければ これほど寝る事はないというくらい眠って
まだ漆黒の闇に閉ざされた朝を迎えます


すでに出発準備をしているテントもある様で
外では 人の気配を感じます


テントから出てみると 冷たい空気が絡んできます
身震いしながら見上げる空には
満天の星葛がちりばめられていました

手をグ~ンと伸ばしてみます
届きそうで 届かない星葛…


天に伸ばしたまま 手をそっと握ります



掴んだ星葛…
零れた星葛…


胸に寄せてそっと開くと
冷たくなった掌の中で何かが輝いているよう…



今日の女神さまは
ご機嫌麗しい表情を見せて下さる事が 
期待できそうな予感です♪









薄らとシルエットを残す闇の中を
ゆっくりと登っていきます


吐く息の白さが エレキの灯に捉えられます


冷え込んだ朝の空気が
体内にまで沁み込んでくるよう…


昨日から着たままの雨具の襟元をグッと締めます



 照らされるジャカゴ階段  うっすらと浮かぶチチのシルエット



時折振り返るチチのエレキが 私を誘います


どこかジブリの世界の様でもあり
神秘なる闇の静寂さが伝わってきます


道は次第に角度を変えてきます

次第に息も上がりだし
締めた襟元を緩めて 体温調整が必要になります


冷たい空気と 2000m台の標高が 
まだ覚醒できていない身体に違和感を感じさせますが

このピリッとした朝の
清冽で凛とした空気感が心地よい♪





 梯子取り付き




目が慣れてきたこともありますが この辺りから
薄らと視界が開けだし 
エレキの光に頼らなくても登れるようになります


まだ朝靄の中ですっきりとはしないものの
山は確実に覚醒してきています…


しかし…それについていけない私は 
目の前のハシゴに取り付くものの
やはり 体は重く バランスがとりにくい感じ…


ゆっくりと三点支持で登っていきます…




 戯れた岩肌  落石に注意!明るくなると山容がさらにはっきりと…

阿弥陀岳




雲が幕を開くように 山々を呼び起こしていくようです
昨日登った阿弥陀岳中岳の頭が 
藍色に染まりし雲の切れ間より 見え隠れし始めます


丁度 地蔵尾根の中心部まで来たところ




地蔵尾根



地蔵様 お早うございます




 稜線にでます  地蔵の頭の標識

地蔵の頭




稜線に出て お地蔵様とご来光を拝みます
今までのしんどさが 一気に浄化していくような気持ちです




 モルゲンロート赤岳  燃ゆる赤岳山頂山荘

地蔵の頭 お地蔵様と影




今日も安全登山を祈る事としようぞ…


遠くを眺めるお地蔵様の背中に 何を思う…





赤岳恋しいと やはり思ってしまう私です
だけど 今回はお預けです


以前 赤岳に登った時の事… 
この地蔵の頭から 横岳を見ながら 
チチと約束をした事がありました



いつか あの横岳に登ろうね…



今日はその約束を果たしに来ました…

ですので 今日は赤岳ではなく横岳を目指します

 

いつの日かまた 訪れるその時までの楽しみに…
赤岳に背を向けて 北の方向へと進んで行きます





 横岳へ延びる稜線   霜柱

穂高連峰




雲海に浮かぶアルプス連山の雄姿を見ながら
只管 稜線を北上していきます


 地蔵の頭からの最初の梯子  南八ヶ岳らしい岩肌

二十三夜峰



体調がいいわけではありませんが
それすらも忘れさせてくれる稜線歩き

来てよかったと… 
ただただ 感動しながら歩いています


横岳は いくつかの小ピークが連なった
頭の長いお山です
その最初の峰?の二十三夜峰を越えて
日ノ岳、鉾岳 石尊峰 三叉峰 無名峰 
そして最高峰の奥ノ院へつづきます

横岳を登っているというより
小さなピークを縦走しているといった感じを受けますが
横岳は中々の曲者でございます

岩肌を露骨に見せた荒々しさの中に 
どこか女っぽい一面を持っており
赤岳とは違う魅力を出しているように思いますが
何とも 険しい山容が迎えてくれる場面も…


やはり 八ヶ岳は 油断できないという事でしょうか…



 二本目の梯子 
 ハシゴにクサリ 何でもござれ♪ 
 今度はどの峰 超えましょう~♪ 
 登ったり 下ったり 岩肌を舐めるように歩きます





そうこうするうちに 日も上がり 紅色から黄金色に変わり
明るい空が広がってきました

雲は多く お日様は隠れてしまう事もありますが
決して暗いイメージはありません



地上のすべてのものが
覚醒していくのが伝わります




日ノ岳のルンゼ



足元の岩肌を確かめながら 一歩一歩 登っていきます

あのスカイラインまで ファイト~でございます♪



 日ノ岳

日ノ岳頂上




ピーク越えをすると日ノ岳ですが 
尾根続きで はっきりした頂点の雰囲気はありません
標識を診て 日ノ岳確信します

ここからも ピークの稜線を回り込むようにして
トラバース気味の道が続きます





赤岳と富士山


登っては下り…
小さなピークとはいえ 超えていくのですから
アップダウンは付きものです

景色のよいのが何よりの助け
岩場の足元に注意しながら
稜線歩きを満喫していきます



 鉾岳  鉾岳の西側を巻くように下るトラバース 




道は 鉾岳の荒々しい岩稜を撒くように延びています

この時は鉾岳とは気づかず
後に地図上で確認すると やはり鉾岳だったのだと気付きます

鉾岳の標識は 道から外れてピークを登った所にあるようです


知らなかったとはいえ…残念です


巻く道も 楽な道ではありません
狭い岩稜の下りのトラバースが待っています


そして…下ったら 登らねばなりません
稜線まで ガンバ!ガンバ! 足元注意!



 大権現と掘られた石尊峰  左に南アルプス 右中央アルプス





稜線に出ると見事な雲海とアルプスの面々
そして 石尊が備えており
ここが石尊峰と知ります

この積み上げられたケルンのような岩石に神々が降りると信じられ
石尊の名もそこから由来するものでしょうか
本来 こうした山の上に設けられた石尊は
農耕の神、雨乞いの神であることが多いようですが
ここも 神と自然の為せる業の石尊なのでしょうか…


石の掘られた 石尊権現…手を合わせて 安全祈願をして進みます




 岩の窓を巻く  ハシゴ  トラバース
三叉峰




砂地の広い尾根の正面に 
三角帽子のようなピークが見えてきます
ここが三叉峰ピークのようです

東側を巻くように進めば
巻いたすぐ先に 標識が見えてきます



 三叉峰のピーク東側を巻く様に進みます  三叉峰 杣添尾根の出合

三叉峰



杣添尾根との出会いとなっており
標識には 三叉峰と書かれておりますので
三叉峰に間違いはないようですが
峰というには釈然としないものがあります

どう見ても、分岐もしくは稜線上でしか無い様に思えます


その後ろに石を積み上げたようなピークがあり
これこそが 三叉峰?と思わせる雰囲気があります


なので 登ってみる事にしました♪



意外に急な斜面…
一気にスピードダウン…


距離にしては 然程無いにしても
鉛の体…持ち上げるだけで息が上がります…




 三叉峰のピークを目指して 岩のごろつく急な斜面を登る

三叉峰のピーク 後ろに南アルプス





展望の開けたピークは まさに三叉峰のピークでした

そのピークからは 南アルプスなど
優麗な姿を望めるほどの絶景でした

ここに来るまで 文句たらたら…
着いてみれば 何も言葉にでずに見惚れてしまいます



 穂高連峰  御嶽山

三叉峰(さんしゃほう)のピーク




思わず 三叉峰のピークに座り込んでしまいます
八ヶ岳の風は 優しく語りかけてくれます 
よう頑張ったと…



 一旦 三叉峰の標識のある出合まで下ります
 
無名峰とその奥に横岳の奥ノ院





もう少しで横岳の主峰です
続く稜線の先に見え隠れする横岳奥ノ院に
目線を送りながら進んで行きます


止まればその分 遠くなる…
歩けばその分 近くなる…



再び ブチブチと独り言が始まります




 広いなだらかな 鞍部のような稜線  青い青い 秋の空 

赤岳と中岳 阿弥陀岳の間に 南アルプス





歩きやすい稜線を進むと 心も穏やかに 
展望を楽しみながら歩く余裕が生まれます

山は静かに 見守ってくれています

拒むことなく…
暴れることなく…
静かな時を刻んで…

 
季節の趣を漂わせて 愉しませてくれます









空の動きは絶え間ないけれど
どこか優しげに 秋の装いで楽しませてくれます




  横岳最後のハシゴ?  横岳山頂 

横岳 2825m 奥ノ院
 


最後にやはり 二本の鉄ハシゴがお出迎え
ただでは登らせぬとでも 言いたいのでしょうか


岩ごろつくピークが見えてきます


漸く 横岳最高峰の奥ノ院に着でいたようです


思いのほか狭い岩稜の頂…
頂上の標識の写真を順番待ちの小さな列ができています


思っていたよりゴツゴツしたお山の横岳
登ってみれば面白い…


のんびりしたいけどチョッと狭い横岳に 
別れを告げて
今度は硫黄岳へと さらに進むことにします




三叉峰からここまでは天国とするなら
ここから先は 叉地獄の始まり?
再び 気の緩まない ホンのちょっと…
スリリングな尾根歩きが始まります…
 







2日目のコースタイム

4:05 赤岳鉱泉テン場 泊 → 4:40 中山乗越 → 5:55 地蔵の頭 → 6:30 日ノ岳 → 6:58 三叉峰 2825m → 
7:14 横岳 奥ノ院 2829m → 7:35 台座の頭 2795m → 7:50 硫黄岳山荘 8:20 → 
8:40 硫黄岳 2760m → 9:00 赤岩の頭 9:15 → 5:59 赤岳鉱泉 10:45 → 
11:26 堰堤広場 → 11:25 美濃戸山荘 → 11:55 赤岳山荘 駐車場



山行時間:6時間17分
所要時間:7時間52分
 






つづく…




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2 コメント

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Unknown (山ばか夫婦の山歩)
2016-10-18 10:20:38
懐かしく拝見させて頂きました。
地蔵尾根もだいぶ風変りしてますね。
我々の処からは交通の便も良いので以前よく行きましたが、もう一度見直す機会だと考え直しました。
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山ばか夫婦の山歩様 (nanekobi5963)
2016-10-18 23:45:07
こんばんわ

良い季節になってきましたね
お身体の調子は戻られましたか?
高尾山の記事を愉しませて頂きました♪

山ばか夫婦の山歩様も
地蔵尾根が風変わりしたようにお感じになりましたか?
風化もあるのでしょうか…
少し感じが変わった様に 私も感じました

山ばか夫婦の山歩様の記事に
八ヶ岳の記事が出てくるのを楽しみにしております♪

コメントをありがとうございます♪
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