へらへらした大人になりたい、大仰さがまるでない
大人に。と帯にあるエッセイ集です。
「私は父がどんな人間だったのか、今でもよくわからない。
葬儀のあと、父の友人が一本のテープを持ってきてくれた。
ーーーーーー酔って歌を歌うような人間だったことも、私は
知らないのだった。
私はきっと、父がどんな男だったのか知らないままだろう。それは彼がもう
いないからではなくて、だれかと関わるということはそういうことなんじゃ
ないかと思うのだ。知り得ない人を、その存在も不在もまるごと引き受ける
ことなのではないかと思うのだ。」
亡くなった人を後から、思い返して、あの人の何もわかってはいなかったと
思うことがよくあります(身内でも)、ので、この文章、何となくわかります。
大人に。と帯にあるエッセイ集です。
「私は父がどんな人間だったのか、今でもよくわからない。
葬儀のあと、父の友人が一本のテープを持ってきてくれた。
ーーーーーー酔って歌を歌うような人間だったことも、私は
知らないのだった。
私はきっと、父がどんな男だったのか知らないままだろう。それは彼がもう
いないからではなくて、だれかと関わるということはそういうことなんじゃ
ないかと思うのだ。知り得ない人を、その存在も不在もまるごと引き受ける
ことなのではないかと思うのだ。」
亡くなった人を後から、思い返して、あの人の何もわかってはいなかったと
思うことがよくあります(身内でも)、ので、この文章、何となくわかります。