松山から帰ると・・宮崎県秘書広報課のかたから
口蹄疫の記録DVDの”完成版”が届いていました。
『畜魂安らかに』と書かれた慰霊碑や、追悼のお花の映像も加わり
より一層 考えさせられる大切な映像になっていました。
BGM著作:演奏 中谷幸代様 とお名前まで載せてくださっていて恐縮です。
震災時に助けてもらって恩返しコンサートのつもりで行った宮崎で生まれた曲で、
今度は神戸の私が 宮崎の方たちの大切な牛さんや豚さんの命の記録に
音楽で想いを残すこととなり、とても不思議な気がしています。
また宮崎の地でも、牛さんや豚さん達にも聴いてもらえるように頑張ろうと思います。
そういえば牛さんや豚さんとは、昔もご縁があったことを思い出しました。
短大時代、ミュージカルの作曲などもさせていただき、
音楽療法の歌を作ったり たくさんバイトもしてとても充実した日々でしたが、
卒業後の進路を考えた時、このまま音楽の道に進んでいいのだろうかと悩み
疲れた人の心に本当に届く、疲れが癒えるような音楽を作りたい!という想いがずっとあり、
きっと今一番大変で疲れているのは社会人の人たちだから、
自分も社会人になって想いを感じて精いっぱい働こう、と
卒業後はあえて全くの畑違いの食品会社の正社員として入社しました。
研修後、本社の貿易営業事務として配属されたのですが、入社当初は工場見学もあり、同期に
「あれ、なにか分かる?」と聞かれ、
私「さっきの説明で タンって言ってたよ。」
「そうやで。あれ、大きいけどあれが牛の舌なんやで~!」
あまりに大きくて スライスされていく様を見ていてわからなかったけど
じー・・・っと見て自分の中で理解できたときには、涙が溢れていました。
何も悪いことしてないのに舌をスライスまでされてなんてひどい!かわいそうすぎる!
・・今まであたりまえに焼き肉で食べてたくせに あまりにリアルな姿を見て
この会社に来たことを一瞬後悔しました。
でもその後、社長にも提出する研修日誌を書かないと行けなくていろいろすごく考えました。
私はこの会社で扱うホルモンも大好きで、落ち込んだ時もいつも元気をもらっていました。
今まで捨てられていたような部位まで捨てずに隅々まで無駄にしないように
大切な命のことを考えたからこそ、初めてホルモンを開発されたのだろうと気付き、
この会社に来た意味を改めて感じ、社長を尊敬するようになりました。
毎月、社長は会社の敷地内の神社で牛さん達の魂を拝んでもらっていました。
少し話はそれますが先日、友人が今流行りのファーのことで、
動物がかわいそうなことになっていると、涙ながらに語っていました。
リアルファーの場合、ファッションだけの為に生きたまま、うさぎさんなどから皮を剥ぎ取って
剥ぎ取られた体はそのまま捨てる業者もあるのだとか。。。
その現実を知りとてもショックでした。そこまでしなくてもフェイクファーで十分なのに・・。
いろんな命から毎日の生活をいただいて生きていることに今日も感謝です。
いつも食べているお肉の原形を見たあの時は本当にショックでしたが、命の現場を見た気もして、
それからはどんなものも好き嫌いなく残さず食べようと心掛けています。
なんでもたやすく手に入る時代になったからこそ、食育もとても大事だと思うし、
いろんな現実を知ってきちんと物を選びたいと思います。
そして宮崎では、口蹄疫のことを忘れないよう、毎月同じ日に皆さんで想いを込めて消毒などをされているそうです。
天国の牛さんや豚さん、そして畜産の方々が大変辛い大きなお役目を果たしたからこそ、
今のこの平和があるので いつまでも感謝の気持ちを忘れないでいたいです。