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被災された方々のために救援物資を持って熊本に行かれているかたが
壊れた家屋を眺めていたら空き巣に間違われて怒鳴られたそうです。
私は昔、神戸から避難するとき、近所のおじさんに借りたブカブカの靴で西宮北口までたくさん歩いて勇気を出して電車に乗りやっと大阪に着いた途端、
ハイヒールの女性に汚そうな目で見られて 早く帰りたいと思いましたが
私にはもう帰る家もないのかとさらに悲しく下を向いて涙をこらえて歩いたことを20年以上たった今でも忘れられません。
あの女性も心配で見てただけだったかもしれないけど被災した方はかなりナーバスになり、
優しい目にも気づけないくらい心を閉ざしてるかたもいると思います。
今回は相次ぐ余震もあるから余計だと思います。
GWでたくさんの方々が避難してこられたり、また被災地に入ったりもされるかと思います。
初めて被災地に行かれるかたはテレビなどでは伝わってこない避難所の臭いなども 気になると思うので
自分の落ち着く香りを周りの迷惑にならないようにハンカチに垂らしたり忍ばせておいたりしてもいいかもしれません。
トイレに消臭スプレーや芳香剤などもあればかなり避難所生活の辛さも変わると思いますが
そこまでできてないのが現状とも聞きました。
被災されたかたでも家に買い置きや使いさしでもあれば持参して避難所のトイレなどに置いといてもいいのではと思いますが
今の生活が定着していたらなかなか自分からはやりにくいこともあるしでしょうし 誰かがしないと進まないかもしれませんが
『五感』の不快を減らすことで避難所の苦痛を減らし
心の復興にも役立つだろうし侮れないと元被災者として 私は感じるのです。
カメラを向けられるだけでも辛いときもあるし、現場を伝えようとしてくれることも大切だしいろいろと難しい問題もあると思います。
今、余震が起こっていても覚悟して支援に行かれるかたは
優しいかただと思うから逆に犯人扱いされた時のショックや悲しみも心配です。
支援の一番の近道は『想像力』なのではと私は思います。
どちらの想いも 想像しておくことで 傷つくことも無意識に傷付けることも少しは減らせるのではと思います。
先日、私が祈りを込めて即興していたとき、息子は別の部屋で被災された人達を思ってチラシの裏に手紙を書いていてびっくりしました。
テレビを見ていて子供ながらに何か力になりたいと思ったんでしょうね。
『頭を守っていますか。地震の時はよくがんばりましたね。これからもがんばってくださいね。』 私もまた今の自分にできることを探したいと思います。
少しでも不安や、辛い思いが和らぐよう、命を助けてくれたピアノの破片と共に祈りを込めた即興演奏はYouTubeでお聞きいただけます。
Pray for KUMAMOTO 中谷幸代: http://youtu.be/h6pRS7crah0
今はこんなことしかできませんが 一日も早い復興を祈っています。