インタビューの前に・・
村上春樹『パン屋を襲う』 パン店主はなぜか「共産党員」
村上春樹の『パン屋を襲う』(新潮社)は、村上の初期の作品「パン屋襲撃」に手を入れたもので、「再びパン屋を襲う」も収録しています。
空腹に耐えかねた2人の青年がパン屋を襲うという話。面白いのは、
「パン屋の親父は頭のはげた五十すぎの共産党員だった。店の中に日本共産党のポスターが何枚も貼ってある」と書かれていること。
包丁を持った2人に、親父はワーグナーの音楽をしっかりと聴いてくれたら、好きなだけ食べさせてあげると提案。2人は音楽を聞きながらパンを食べるという結末です。
「共産党員がワグナーを聴くことがはたして正しい行為であるのかどうか」などと、ナチスが利用したワグナー音楽受容の歴史的経緯への関心がうかがえますが、なぜ日本共産党なのか。
そういえば、『1Q84』にも、共産党の立て看板が出てくる場面がありました。
作者は「日本共産党」に何らかの意味を持たせているのでしょう。その意味は作品ではわかりません。意味不明さは村上作品の基調ですが、一度作者に聞いてみたい。
(しんぶん赤旗日刊紙 2013年4月7日「背表紙」より)
^・-・^-・-^・-・^-・ー^
資本主義は、限界にきたのだろうか。
欧州で財政危機が続き、米国では格差に不満を募らせたデモが広がる。
日本では、政治の低迷が続き、未来像を示すことはできないままだ。
――2011・11・23 朝日新聞 オピニオン
日本共産党・志位氏に、 宇野重規氏(政治思想史・東大教授)がインタビュー
欧州の財政危機、マルクスの出番だそうですが(宇野)
宇野 欧州の財政危機が世界を揺るがせています。ギリシャやイタリアで政権交代が起き、EU各国を巻き込んで政治もきしむ。
資本主義の矛盾が噴き出しているように見えます。
志位 ジョージ・マグナス氏が、米国の経済通信社・ブルームバーグに寄稿した論評が反響を呼んでいます。
現在の世界の危機の本質を知りたければ、カール・マルクスを読め、というのです。
マグナス氏は、米国の銀行バンク・オブ・アメリカなどを経て、グローバルな投資・証券業務を手がけるUBS銀行の上級顧問を務める、金融界の大御所。その彼がマルクスを読め、と言ったので、話題となっています。
宇野 なぜ、いま、マルクスなんだと思いますか。
志位 マグナス氏は、マルクスが「資本論」で語ったこの言葉に注目します。
「一つの極における富の蓄積は、同時にその対極における貧困の蓄積である」
「すべての現実の恐慌の究極の根拠は、一方では大衆の貧困、他方では生産力の無制限の発展を求める衝動にある」
言い換えるとこうなります。
資本主義はより大きな利潤を得るため、どんな制限も乗り越えて生産力を発展させようとする。
他方、利潤を得るためあらゆる手段を使って労働者の搾取を追求する。
しかし、貧しい人々が増えれば、企業が作るものやサービスが消費されない。過剰生産が生じ、モノはあるのに社会全体が苦しむ「恐慌」がおきる。
このプロセスが今、発達した資本主義の国々で起きているのです。
宇野 現代資本主義の矛盾が、露呈していると。
志位 資本主義という体制の存続の是非が問われる事態です。リーマン・ショック以降の世界経済危機を、金融危機と見る向きが強いですが、金融危機と過剰生産恐慌の結合ととらえるべきです。
きっかけとなったサブプライムローン問題では、低所得者向けローンで膨らんだ架空の需要が破綻して家計が多額の債務を背負い、車も住宅も売れなくなった。根本に過剰生産恐慌があります。
先進国の対応は金融的な対処、銀行の救済が中心でした。銀行は助かったが、実体経済への手立ては無く、貧困と格差が世界中に広がりました。
ニューヨーク・ウォール街で起きている「1%が支配する社会でいいのか」「私たちは99%」と訴える行動は、この矛盾が噴出したものです。雇用改善や内需拡大などで実体経済を良くして、貧困や格差の減少を図るべきです。
☆彡 ☆彡
宇野 先進資本主義国の窮状と対照的に、中国は成長しています。
志位 中国では、1978年から進めた「市場経済を通じて社会主義へ」との改革開放路線のもと、経済が発展し、絶対的貧困人口が6億人減りました。 こうした道を選択したのは合理的だったと考えています。
とはいえ、そこで起こる全てを肯定的に見るわけにはいきません。
GDP(国内総生産)で日本を抜いた中国ですが、一人あたりだと10分の1。減らしたとはいえ、絶対的貧困人口は2億人。GDP世界2位といっても、途上国なのです。格差の拡大などの問題もある。できあがった社会主義を代表する国ではなく、社会主義への探求が開始されている国だと、私たちは見ています。
宇野 日本でも2000年以降、貧困層や格差の拡大が顕著です。小泉改革で、真面目に働く若者を中心に経済的に苦しい人々が増え、08年には劣悪な環境で働く労働者の反乱を描いた小林多喜二の戦前の小説「蟹工船」がベストセラーになりました。
共産党が、自民党政治への不満の受け皿になる可能性もあったと思いますが、現実には民主党が批判票を集め、政権交代を実現させました。
志位 09年の総選挙でなぜ民主党が勝ったのか。 「反自民」の旗を掲げたからです。国民は政治を変える願いを民主党に託したのです。政権交代直後の民主党政権の政策には、子ども手当、高校授業料無償化、普天間の県外、国外移転など、前向きの要素もありました。
(中略)
「二大政党づくり」は共産党を選択肢の外に置こうとする、締め出しの体制でした。(略)
自力をつけたい。全国で2万を超える党支部が活動し、「しんぶん赤旗の読者も百数十万人、地方議員も約3千人ですが、情勢に照らして足りません。」
宇野 共産党は政党助成金を断り、赤旗の購読料など、自前で資金を調達しています。政治家のお金集めは賄賂や汚職と繋がるリスクがある反面、社会の声を聞く機会ともなる。 民主党などは政党助成金への依存度が高く、社会への根の張り方が浅くはないですか。
志位 政党助成金は日本の政治を悪くしています。 1人あたり250円を強制的に徴収し、支持していない正当に配分するのは憲法違反です。
助成金が政党の背骨を溶かしている感じもする。自らの努力で国民から財政的に支援してもらうことを怠れば、根無し草になるのではないでしょうか。
宇野 政権交代の政治の体たらくで二大政党制への不信が高まり、更なる政界再編を求める声は絶えません。 しかし、社会に根のない政党同士がくっついたり、離れたりしても、所詮はコップの中の嵐で意味はない。
社会のどの部分に目を向け、根を張っていくか。政党は立ち居地をはっきりさせるべきです。
志位 米国と財界中心の古い政治を変えるかどうか。ここで政党の立ち居地が決まってきます。
社会への根という点では、国民の要求に即して、他の政党とも一致できる点で協力していく。私たちは「一点共闘」と言っているのですが、TPP反対、原発ゼロ、普天間問題、独裁政治ストップなど、焦点となる政治問題で、政党の垣根を超えて協力することを探求しています。
宇野 他の政党とも提携できる場合は提携するのが基本であると。
なるほどと思う反面、共産党の共産党たるゆえんが希薄にならないでしょうか。 私は19世紀の政治思想史が専門なので、コミュニズム(共産主義)やソーシャルという言葉がどう変化してきたかに関心があります。
18世紀末のフランスの思想家で革命家のバブーフは、 「真の平等の実現こそがコミュニズム(共産主義)」と定義しましたが、共産党はどう考えているのでしょうか。
志位 社会主義の核心は生産手段の「社会化」です。「社会化」とは、生産手段の「国有化・集団化」で達成されるものではない。 自覚的に結びついた生産者が、生産手段を管理、運営する過程に民主的に参加し、「生産者が主人公」となって初めて社会化と言えます。
旧ソ連には国有化、集団化はありましたが、生産者は抑圧され、惨めな存在でした。社会主義とは全く無縁の社会です。
宇野 共産主義を現代的に、再定義する必要があるのではないでしょうか。
最近、ソーシャルビジネスという言葉をよく聞きます。かつてソーシャルといえば社会主義の薫りがしましたが、今は非営利の活動も「ソーシャル」といわれ、魅力的な形で再定義されています。
コミュニズム、共産主義とは、何かを共有し、真の平等を図るのが本来の意義だと思うのですが、現代では何を一番共有したいのか、何を真の平等と考えるのか。それこそ魅力的な再定義が必要では。
志位 私たちが目指す未来社会の最大の魅力は、生産手段の社会化によって社会のすべての人々の自由な人間的発展を保護することにあります。 マルクスはその根本条件に労働時間の抜本的な短縮をあげました。
宇野 すべての人間の自由な発展というと、自由主義と重なる部分もありますが、共産主義たるゆえんはどの辺りにあるのでしょうか。
志位 資本主義社会では、自分を自由に発展させられる人はほんの一部です。私たちの目指す未来社会では、個人の努力でなく、生産手段の社会科という社会の仕組みの変革によって、社会のすべての人々に人間的発達を保障するということです。
宇野 資本主義が行き詰っている現在、日本も世界も大きな転換期にあります。そこで共産党がどんな役割を果たすか。関心を持って見ていきたいと思います。
☆ミ ☆ミ ☆ミ
「生産手段の社会化(ソーシャル化)」って、生産者(労働者)が主人公となって生産計画・運営をし、無駄や搾取の体制をなくしていくという目標をもつもので、
今はその前段階として、今日本共産党は、政治「改悪」によって不当労働が加速し搾取社会となっている現状を、なんとか修正しようとしているのですにゃ。
従来の「社会主義」を名乗った旧ソ連などは、ただ生産者が国の管理下に置かれてしまい、その体制が崩壊したというだけの話で。
まぁ、社会の中でソーシャルビジネスが発展したり、ハンデを科せられた人間を大切
にするという意識も一方では浸透してきているみたいにゃので、共産主義に近づく土台は、段々と熟していっているのでしょう。。。どの国でも、進捗状況に差はあれど、段々と。。。
村上春樹『パン屋を襲う』 パン店主はなぜか「共産党員」
村上春樹の『パン屋を襲う』(新潮社)は、村上の初期の作品「パン屋襲撃」に手を入れたもので、「再びパン屋を襲う」も収録しています。
空腹に耐えかねた2人の青年がパン屋を襲うという話。面白いのは、
「パン屋の親父は頭のはげた五十すぎの共産党員だった。店の中に日本共産党のポスターが何枚も貼ってある」と書かれていること。
包丁を持った2人に、親父はワーグナーの音楽をしっかりと聴いてくれたら、好きなだけ食べさせてあげると提案。2人は音楽を聞きながらパンを食べるという結末です。
「共産党員がワグナーを聴くことがはたして正しい行為であるのかどうか」などと、ナチスが利用したワグナー音楽受容の歴史的経緯への関心がうかがえますが、なぜ日本共産党なのか。
そういえば、『1Q84』にも、共産党の立て看板が出てくる場面がありました。
作者は「日本共産党」に何らかの意味を持たせているのでしょう。その意味は作品ではわかりません。意味不明さは村上作品の基調ですが、一度作者に聞いてみたい。
(しんぶん赤旗日刊紙 2013年4月7日「背表紙」より)
^・-・^-・-^・-・^-・ー^
資本主義は、限界にきたのだろうか。
欧州で財政危機が続き、米国では格差に不満を募らせたデモが広がる。
日本では、政治の低迷が続き、未来像を示すことはできないままだ。
――2011・11・23 朝日新聞 オピニオン
日本共産党・志位氏に、 宇野重規氏(政治思想史・東大教授)がインタビュー
欧州の財政危機、マルクスの出番だそうですが(宇野)
宇野 欧州の財政危機が世界を揺るがせています。ギリシャやイタリアで政権交代が起き、EU各国を巻き込んで政治もきしむ。
資本主義の矛盾が噴き出しているように見えます。
志位 ジョージ・マグナス氏が、米国の経済通信社・ブルームバーグに寄稿した論評が反響を呼んでいます。
現在の世界の危機の本質を知りたければ、カール・マルクスを読め、というのです。
マグナス氏は、米国の銀行バンク・オブ・アメリカなどを経て、グローバルな投資・証券業務を手がけるUBS銀行の上級顧問を務める、金融界の大御所。その彼がマルクスを読め、と言ったので、話題となっています。
宇野 なぜ、いま、マルクスなんだと思いますか。
志位 マグナス氏は、マルクスが「資本論」で語ったこの言葉に注目します。
「一つの極における富の蓄積は、同時にその対極における貧困の蓄積である」
「すべての現実の恐慌の究極の根拠は、一方では大衆の貧困、他方では生産力の無制限の発展を求める衝動にある」
言い換えるとこうなります。
資本主義はより大きな利潤を得るため、どんな制限も乗り越えて生産力を発展させようとする。
他方、利潤を得るためあらゆる手段を使って労働者の搾取を追求する。
しかし、貧しい人々が増えれば、企業が作るものやサービスが消費されない。過剰生産が生じ、モノはあるのに社会全体が苦しむ「恐慌」がおきる。
このプロセスが今、発達した資本主義の国々で起きているのです。
宇野 現代資本主義の矛盾が、露呈していると。
志位 資本主義という体制の存続の是非が問われる事態です。リーマン・ショック以降の世界経済危機を、金融危機と見る向きが強いですが、金融危機と過剰生産恐慌の結合ととらえるべきです。
きっかけとなったサブプライムローン問題では、低所得者向けローンで膨らんだ架空の需要が破綻して家計が多額の債務を背負い、車も住宅も売れなくなった。根本に過剰生産恐慌があります。
先進国の対応は金融的な対処、銀行の救済が中心でした。銀行は助かったが、実体経済への手立ては無く、貧困と格差が世界中に広がりました。
ニューヨーク・ウォール街で起きている「1%が支配する社会でいいのか」「私たちは99%」と訴える行動は、この矛盾が噴出したものです。雇用改善や内需拡大などで実体経済を良くして、貧困や格差の減少を図るべきです。
☆彡 ☆彡
宇野 先進資本主義国の窮状と対照的に、中国は成長しています。
志位 中国では、1978年から進めた「市場経済を通じて社会主義へ」との改革開放路線のもと、経済が発展し、絶対的貧困人口が6億人減りました。 こうした道を選択したのは合理的だったと考えています。
とはいえ、そこで起こる全てを肯定的に見るわけにはいきません。
GDP(国内総生産)で日本を抜いた中国ですが、一人あたりだと10分の1。減らしたとはいえ、絶対的貧困人口は2億人。GDP世界2位といっても、途上国なのです。格差の拡大などの問題もある。できあがった社会主義を代表する国ではなく、社会主義への探求が開始されている国だと、私たちは見ています。
宇野 日本でも2000年以降、貧困層や格差の拡大が顕著です。小泉改革で、真面目に働く若者を中心に経済的に苦しい人々が増え、08年には劣悪な環境で働く労働者の反乱を描いた小林多喜二の戦前の小説「蟹工船」がベストセラーになりました。
共産党が、自民党政治への不満の受け皿になる可能性もあったと思いますが、現実には民主党が批判票を集め、政権交代を実現させました。
志位 09年の総選挙でなぜ民主党が勝ったのか。 「反自民」の旗を掲げたからです。国民は政治を変える願いを民主党に託したのです。政権交代直後の民主党政権の政策には、子ども手当、高校授業料無償化、普天間の県外、国外移転など、前向きの要素もありました。
(中略)
「二大政党づくり」は共産党を選択肢の外に置こうとする、締め出しの体制でした。(略)
自力をつけたい。全国で2万を超える党支部が活動し、「しんぶん赤旗の読者も百数十万人、地方議員も約3千人ですが、情勢に照らして足りません。」
宇野 共産党は政党助成金を断り、赤旗の購読料など、自前で資金を調達しています。政治家のお金集めは賄賂や汚職と繋がるリスクがある反面、社会の声を聞く機会ともなる。 民主党などは政党助成金への依存度が高く、社会への根の張り方が浅くはないですか。
志位 政党助成金は日本の政治を悪くしています。 1人あたり250円を強制的に徴収し、支持していない正当に配分するのは憲法違反です。
助成金が政党の背骨を溶かしている感じもする。自らの努力で国民から財政的に支援してもらうことを怠れば、根無し草になるのではないでしょうか。
宇野 政権交代の政治の体たらくで二大政党制への不信が高まり、更なる政界再編を求める声は絶えません。 しかし、社会に根のない政党同士がくっついたり、離れたりしても、所詮はコップの中の嵐で意味はない。
社会のどの部分に目を向け、根を張っていくか。政党は立ち居地をはっきりさせるべきです。
志位 米国と財界中心の古い政治を変えるかどうか。ここで政党の立ち居地が決まってきます。
社会への根という点では、国民の要求に即して、他の政党とも一致できる点で協力していく。私たちは「一点共闘」と言っているのですが、TPP反対、原発ゼロ、普天間問題、独裁政治ストップなど、焦点となる政治問題で、政党の垣根を超えて協力することを探求しています。
宇野 他の政党とも提携できる場合は提携するのが基本であると。
なるほどと思う反面、共産党の共産党たるゆえんが希薄にならないでしょうか。 私は19世紀の政治思想史が専門なので、コミュニズム(共産主義)やソーシャルという言葉がどう変化してきたかに関心があります。
18世紀末のフランスの思想家で革命家のバブーフは、 「真の平等の実現こそがコミュニズム(共産主義)」と定義しましたが、共産党はどう考えているのでしょうか。
志位 社会主義の核心は生産手段の「社会化」です。「社会化」とは、生産手段の「国有化・集団化」で達成されるものではない。 自覚的に結びついた生産者が、生産手段を管理、運営する過程に民主的に参加し、「生産者が主人公」となって初めて社会化と言えます。
旧ソ連には国有化、集団化はありましたが、生産者は抑圧され、惨めな存在でした。社会主義とは全く無縁の社会です。
宇野 共産主義を現代的に、再定義する必要があるのではないでしょうか。
最近、ソーシャルビジネスという言葉をよく聞きます。かつてソーシャルといえば社会主義の薫りがしましたが、今は非営利の活動も「ソーシャル」といわれ、魅力的な形で再定義されています。
コミュニズム、共産主義とは、何かを共有し、真の平等を図るのが本来の意義だと思うのですが、現代では何を一番共有したいのか、何を真の平等と考えるのか。それこそ魅力的な再定義が必要では。
志位 私たちが目指す未来社会の最大の魅力は、生産手段の社会化によって社会のすべての人々の自由な人間的発展を保護することにあります。 マルクスはその根本条件に労働時間の抜本的な短縮をあげました。
宇野 すべての人間の自由な発展というと、自由主義と重なる部分もありますが、共産主義たるゆえんはどの辺りにあるのでしょうか。
志位 資本主義社会では、自分を自由に発展させられる人はほんの一部です。私たちの目指す未来社会では、個人の努力でなく、生産手段の社会科という社会の仕組みの変革によって、社会のすべての人々に人間的発達を保障するということです。
宇野 資本主義が行き詰っている現在、日本も世界も大きな転換期にあります。そこで共産党がどんな役割を果たすか。関心を持って見ていきたいと思います。
☆ミ ☆ミ ☆ミ
「生産手段の社会化(ソーシャル化)」って、生産者(労働者)が主人公となって生産計画・運営をし、無駄や搾取の体制をなくしていくという目標をもつもので、
今はその前段階として、今日本共産党は、政治「改悪」によって不当労働が加速し搾取社会となっている現状を、なんとか修正しようとしているのですにゃ。
従来の「社会主義」を名乗った旧ソ連などは、ただ生産者が国の管理下に置かれてしまい、その体制が崩壊したというだけの話で。
まぁ、社会の中でソーシャルビジネスが発展したり、ハンデを科せられた人間を大切
にするという意識も一方では浸透してきているみたいにゃので、共産主義に近づく土台は、段々と熟していっているのでしょう。。。どの国でも、進捗状況に差はあれど、段々と。。。