あなたと学ぶ日本共産党 綱領のはなし④
日本と世界の未来
― 日本共産党の未来社会論
私たちはいま、資本主義の枠内で『国民が主人公』の日本をつくる民主的な改革をめざしています。将来は、資本主義の矛盾、弊害をのりこえた未来社会を展望しています。
●搾取も抑圧も戦争もない
●平等で自由な人間関係からなる共同社会
それは、人間による人間の搾取もなく、抑圧も戦争もない、ほんとうに平等で自由な人間関係からなる共同社会、社会主義、共産主義の社会です。
●資本主義の病気からぬけだせない
不況と恐慌という資本主義につきももの病気から、いまだに人類はぬけだすことができません。世界でも日本でも、貧富の格差はひらく一方です。地球温暖化、環境破壊が急速にすすんでいます。
21世紀の世界には、人類の前途を危うくする深刻な矛盾がたくさんあります。
●資本主義のしくみが生み出した矛盾
どうして、こんなことになるのでしょうか。『企業さえもうかればいい、あとは野となれ山となれ』。要するに利潤第一主義、もうかりさえすればいい、そういう資本主義のしくみそのものが生み出した矛盾です。
●生産手段の社会化
資本主義の矛盾をのりこえるカギは、主要な生産のための機械だとか設備、こういうものを個々の企業から社会の手にうつすことです。これを『生産手段の社会化』といいます。
●個々の企業のもうけから社会全体の利益へ
現実にそこで働いている人たちが、主役となって、企業の管理にも参加し、もうけ第一主義というしくみがなくなれば、生産の目的が、『個々の企業のもうけ』から『社会全体の利益』へと変わります。
●労働時間も短縮、人間の自由と個性が花開く社会へ
労働時間も短縮されて、人間の自由と個性が花ひらく、そういう社会をつくることができる。これが私たちの展望です。
●旧ソ連社会をどう見るか
社会主義というと昔のソ連のこと、という見方があります。しかし私たちは、ソ連の『社会主義』は、はじめの一時期を除いて看板だけだった、そう考えています。
●社会主義とは無縁の社会
ソ連は、他国にたいしては干渉と侵略をおこない、国民には、自由も民主主義もない抑圧の政治をおこなっていました。これは、社会主義とはまったく縁のない社会でした。
●30数年間、ソ連の干渉や攻撃を批判
日本共産党は三十数年にわたり、ソ連からの干渉や攻撃を批判してたたかい続けました。
ソ連が解体したしたときは、世界の進歩を妨害する『巨悪』がなくなったことを歓迎する声明をだしました。
●ソ連のような間違ったやり方はしない
この経験をふまえて、日本では、ソ連のような間違ったやり方はしない ― 綱領でそのことをはっきり明記しています。
未来社会をきずくうえで、私たちは次のことを重視します。
●自由と民主主義を発展させる
国民主権、基本的人権、議会制民主主義、複数政党制 ― 人類がきずいてきた価値ある成果を豊かに発展させます。
●選挙による国民の合意で改革の道をすすむ
社会主義にふみだす出発点はもとより、すべての段階で、選挙による国民の合意で一歩一歩、社会の改革をすすめます。
●『働く人びとが主役』をつらぬく
国民主権の民主政治にくわえて、経済の面でも働く人びとが国の政治を動かすほんとうの『主役』になります。
●私有財産はなくなるどころか、ますます豊かに
よく、『社会主義になると財産をとられてしまうんじゃないか』、そういう方もおられますが、そんなことはまったく考えていません。個人の私有財産はますます豊かになります。
たとえば国民の一人ひとりがもっている住宅だとか車だとか、そういう生活のための財産は、うんと豊かになります。
中小商工業や農業の分野では、個人経営が長期にわたって尊重されます。
― 日本共産党が、現在の日本と世界の諸問題を解決する民主的革命の政策をもつと同時に、資本主義をのりこえた未来社会への展望をもっているということは、21世紀に日本と世界が直面するであろうあらゆる問題にたいし、正面から立ち向かえる立場をもっているということであります。日本共産党という党名には、暗黒の時代に民主主義と平和のために不屈にたたかいぬいた歴史が書きこまれていると同時に、21世紀に生きる政党としての誇りある未来が結びついているのであります。(不破議長による、第23回党大会での綱領改定についての報告)。
※ソ連からの干渉や攻撃
ソ連は、60年代、自主独立の日本共産党を、いいなりの党につくりかえようと激しい干渉をおこなった。ひそかに内通者を組織し、資金も提供、志賀義雄らによる分派『日本のこえ』を支援したほか、国際的に孤立化をねらったキャンペーンまでおこなった。日本共産党は全面的に反論・反撃し、1979年、ソ連側が干渉の誤りを公式に認めた。
日本共産党のように、ソ連の覇権主義を正面から批判し、全面的にソ連の干渉を打ち破った共産党は、ほかにはありません。
日本共産党はソ連から助成金を受けない強力な党
― レフチェンコ証言
ソ連の対日謀略、日本共産党攻撃に関与していたレフチェンコ元KGB(国家保安委員会)少佐は、アメリカに亡命したのち、米国下院情報常設特別委員会で次のように証言しています(1982年7月14日)。
「日本における少なくとも一グループには、直接に支援しています。それは、共産党の分裂した分派で、老人である志賀義雄によって率いられている分派です」
「KGB将校を通じて、ソ連(共産党)国際部が直接現金で、彼に金を渡しております」
「日本共産党は、ソ連から助成金を受けていません。なぜなら、それ自身むしろ十分な財政基盤をもっているからです。それは、大きな強力な党です」
(つづく)←次の5で終わりです。
キューバなどの南米、欧州は、アメリカの干渉から逃れようとしてます。新しい社会主義を模索する動きが活発な模様です。
日本人はいつまで属国・体制資本主義万歳をやってるんですかね。
前半もお読みいただきたいですが、こちらもよろしければ。↓↓
世界は変えられる いまこそ【活憲】の時代 伊藤千尋 ベネズエラの憲法活用、非情な国日本・アメリカ
~~1960年の新安保から半世紀。もういい加減、アメリカのくびきから自らを開放する時期だ。欧州も南米も、世界は米国から次々に自立している。~~