観世寿夫著『心より心に傳ふる花』から
呼吸、それはたとえば、息を本当に止めてしまって全く吸いも吐きもせずにいる、という「息のつめ方」が一つあるとすると、もう一つ、息は継いでも内臓は全く動かさない、という呼吸のしかた、つまり息を吸ったことが外見上少しもわからないような「息のつめ方」というのもある。
呼吸、それはたとえば、息を本当に止めてしまって全く吸いも吐きもせずにいる、という「息のつめ方」が一つあるとすると、もう一つ、息は継いでも内臓は全く動かさない、という呼吸のしかた、つまり息を吸ったことが外見上少しもわからないような「息のつめ方」というのもある。