私のめざす、語り(朗読)とは、どういうものなのだろう。
いま、朗読教室が、ブームです。
発声法、アクセント、イントネーション等の基礎をしっかりとすることで、稽古をしているという満足感を持つそうです。
楽しく朗読をするためにも、基礎が大切。
昨日は、その「朗読教室」の先生の、朗読会に行きました。
パステルカラーの雰囲気の中で、ヒーリング・リーディングと銘打っています。
美しい女優さんが、美しくも悲しい話を読む。
とてもお上手な方でしたが、魅力を感じない。ボランティアで語りをしている人たちの語りのほうが、ずっと魅力に満ちています。
技術ではないってこと?
さあ、私を見て!私の語りを聞いて!という姿勢と、
私がなくて、語りの内容を伝えることに専念する姿勢。
私は、後者を目指したい。
私をなくして、作品の世界を伝えたい。
どうしたって、自分の色はついてしまいます。自己顕示欲だってあります。
でも、それを少しでも減らす方向に持っていくよう稽古をするのです。
大人でも、子どもであっても、お客様に聞いていただくのは、「私」ではなく、「私の選んだ作品」です。
最も難しいことなのですが。