えっ~~と、前回の続き
宗久は、公案の示す「風・旗・心」の絡みを次のように解いた。
相場は、「旗」すなわち水準、「風」すなわち天候などの材料
そして「心」 すなわち心の動きである人気。この三つによってつくられる。
宗久はこの三つを組み込んで「三位の法」とした。
宗久は大きな悟りを得て、再び米相場に挑戦すべく今度は経済の中心地である
大阪堂島に場所を移した。当時の大阪は、その財力で江戸を上回るスケールだった。
相場の資金をととのえた宗久は、大局観と戦術を立てるためにしばらく静観していたが
まず、買いから出た。その玉に利が乗ってくるとさらに買い進んだ。
はじめのうち堂島では、「出羽の田舎者が意地になって買いよる」と冷ややかだった。
しかし宗久が当たり続けしかも天井でドテン売りに転じ、これも大成功しては
段々と堂島で注目されるようになった。
堂島で成功した宗久は因縁の地、江戸の蔵前に戦場を移した。ここでも
宗久は連戦連勝した。人々は「酒田照る照る、堂島曇る、江戸の蔵前雨が降る」
とはやした。
・・・。
宗久は他人に自分の相場観を説いたり、相場の仕方について語ることはなかった
ただ、故郷からたびたび訪ねてくる善兵衛(本間家出入りの米屋)だけには
心を広げ熱心に話をした。
現在に伝わる「宗久翁秘録」は、善兵衛が宗久の語ったものを書き留めたものである。
宗久は、かたくなまでに相場を客観視しようとした人で、相場は人為の及ぶものでない
という考えを貫いた。このことは「宗久翁秘録」のすべての項に、にじみ出ている。
なかでもたびたび出てくるのは、「相場を休む」ということである。
もう一つは、「人気の逆を突く」ということである。
宗久は、公案の示す「風・旗・心」の絡みを次のように解いた。
相場は、「旗」すなわち水準、「風」すなわち天候などの材料
そして「心」 すなわち心の動きである人気。この三つによってつくられる。
宗久はこの三つを組み込んで「三位の法」とした。
宗久は大きな悟りを得て、再び米相場に挑戦すべく今度は経済の中心地である
大阪堂島に場所を移した。当時の大阪は、その財力で江戸を上回るスケールだった。
相場の資金をととのえた宗久は、大局観と戦術を立てるためにしばらく静観していたが
まず、買いから出た。その玉に利が乗ってくるとさらに買い進んだ。
はじめのうち堂島では、「出羽の田舎者が意地になって買いよる」と冷ややかだった。
しかし宗久が当たり続けしかも天井でドテン売りに転じ、これも大成功しては
段々と堂島で注目されるようになった。
堂島で成功した宗久は因縁の地、江戸の蔵前に戦場を移した。ここでも
宗久は連戦連勝した。人々は「酒田照る照る、堂島曇る、江戸の蔵前雨が降る」
とはやした。
・・・。
宗久は他人に自分の相場観を説いたり、相場の仕方について語ることはなかった
ただ、故郷からたびたび訪ねてくる善兵衛(本間家出入りの米屋)だけには
心を広げ熱心に話をした。
現在に伝わる「宗久翁秘録」は、善兵衛が宗久の語ったものを書き留めたものである。
宗久は、かたくなまでに相場を客観視しようとした人で、相場は人為の及ぶものでない
という考えを貫いた。このことは「宗久翁秘録」のすべての項に、にじみ出ている。
なかでもたびたび出てくるのは、「相場を休む」ということである。
もう一つは、「人気の逆を突く」ということである。