中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

銭湯画家中島盛夫さん

2016年09月18日 | 中国メディアの中の日本

「南方人物週刊」と云う週刊誌があります。この最新号(2016年9月5日号)で日本の銭湯でペンキ絵を描いている中島盛夫さんの事を取り上げています。「澡堂芸術家」と題した、2ページ程の記事に拠れば、中島さんは、御年71歳で1964年に、この仕事を始めたとの事です。(注:中国語で澡堂とは銭湯の事です) その記事に拠れば、中島さんが、この仕事を始めたきっかけは、友達に誘われ銭湯に初めて行った時に、銭湯に描かれていた富士山の絵を見て感動してこの業界に入ったとの事。

中島さんの話に拠れば、銭湯の男湯と女湯の絵は同じではなく、必ず絵は違うとの事です。当然ながら、銭湯の絵は圧倒的に富士山の絵が多いとの事です。銭湯は年々減っており、銭湯と云う家業を継ぐ若い人も減っているそうですが、記事の中で、中島さんは「銭湯文化」が残って欲しいと話しています。中島さんには、若い女性が弟子入りして、後継者が’いるとの事です。この記事に拠れば、六本木にある日本google支社の社屋には中島さんが描いた幅8メートル、高さ3メートルの富士山の絵があるとの事です。

日本でもあまり知られていないと思われる銭湯のペンキの絵を描く人を中国の雑誌が取り上げるとは、思いもしなかったので、本屋でこの雑誌を見て思わず「人物週刊」を買ってしまいました。実は、私はパソコンで、ほぼ毎週「久米宏ラジオなんですけど」と云うラジオ番組のゲストコーナーを聞いています。以前この番組のゲストコーナーに、若い女性の銭湯ペンキ絵師が登場した事がありましたが、その若い女性が弟子入りした先が、中島さんとは知りませんでしたが、そんな次第もあり、思わずこの雑誌を買った次第です。

以前中国中央TV2チャンネルの料理番組には、日本の飯炊きの名人と云われる村嶋さんが登場して飯炊きの実演をしていましたが、日本のメディアでも余り取り上げない様な話題を近年中国のメディアは取り上げる事も多い様です。この料理番組は、私も時々見ますが結構視聴率も高い様です。

今年6月、大理古城で行われた芸術祭には、鎌仲ひとみさんが招かれ、彼女が監督した映画「ミツバチの羽音と地球の回転」の上映会とトークショーが行われたとの事ですが、日本でも鎌仲ひとみ監督の映画を見た人は左程多くはない様に思います。銭湯絵師や飯炊き名人や鎌仲ひとみ監督と云う云わば日本でもマイナーな人々を、中国メディアが取り上げる事に、近年の中国の日本に対する関心の向け方の変化を感じます。

「南方人物週刊」は、南方週末等の新聞を出している会社から出ている週刊誌で10元です。私も時々記事を見て買いますが、中国の週刊誌も結構面白いものです。

 

 

 

 

 

 



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