毎年新栗が出回る頃になると、雲南省や貴州省等でも街頭で「糖炒栗子」が売られ始めます。それで、私もこの時期なると良く「糖炒栗子」を食べます。
中国語で「糖炒栗子」と呼ばれる物は、日本では「天津甘栗」と呼ばれる物で、そう云う意味では特に珍しい食べ物とは云えないのですが、中国では秋になると街頭のあちこちで出来立ての「糖炒栗子」を売っているので、日本で食べる天津甘栗とは一味違う気がします。
元々中国の食べ物で在った「糖炒栗子」が、中国の天津港から日本へ伝わったので日本では「天津甘栗」と呼ばれる様になったとの事です。日本では、街頭等で天津甘栗を作り売ると云う様な光景は余り見かけない様な気がしますが、秋なると貴州省や雲南省等の農貿市場や街頭では「糖炒栗子」を専門に売る売店も現れます。
私が今滞在中の大理市や大理古城にも9月になると「糖炒栗子」を専門に売る店が何軒か現れるのですが、貴州省や昆明市で売られている「糖炒栗子」と比べるとあまり美味しいとは云えない様です。それで「糖炒栗子」が売られる頃になると貴州省貴陽市や凱里市で売られていた糖炒栗子を思い出します。
雲南省等では「栗」を「板栗」とも云い雲南省の板栗は有名なのですが、如何いう訳今の時点では大理州では美味しい糖炒栗子にはお目に掛かってません。昆明市には一軒美味しい糖炒栗子を売る店があり昆明市に行く度に買ってますが、、、、。
河南省の開封市にも美味しい糖炒栗子の店が在ったのを覚えています。ここの栗はやや小ぶりですが、矢張り大変美味しかったのを覚えています。中国語検索エンジン「百度」で「糖炒栗子」を調べると、中国では河北省、安徽省、広西省等の板栗が特に有名との事で、特に河北省は板栗の郷と呼ばれているとの事です。因みに、板栗は栗とも云い、河南省では毛栗と云い、河北省では魁栗、広東省では、風栗と称されているとの事。
大理市下関にある糖炒栗子を専門に商う屋台。一斤(500g)15元。高い所は23元位する。
こちらは一斤10元と大変にお買い得です。蜂蜜を加えて栗を炒るのが本物の「糖炒栗子」。雲南省等では、板栗とも呼びますが要するに栗です。
この様な大なべに小石が入っており、蜂蜜と栗を入れて強火で炒めると糖炒栗子が出来上がる。出来立てで今頃の物は特に美味しいです。
場所に拠っては、一年中糖炒栗子を売っている店もありますが、新栗が出回る9月10月頃が矢張り一番美味しい。今はドラムが回転する機械式で糖炒栗子を作る店も多く、この様な形式で糖炒栗子を作る店も少なくなりつつあります。
最近は、この様なドラムの中に栗と蜂蜜や砂糖を入れ糖炒栗子を作る場合が多い様です。電気で機械で回転します。
店により栗の皮を剥きやすい様に、この様に栗に予め切り込みを入れてある場合もあります。糖炒栗子は皮を剥くのに一苦労しますが、切り込みを入れてあるので助かります。