中国語で云う「学姐」とは、中国では一般に女性の先輩を指す言葉の様です。女子大学生達は、大学の女性の先輩達を「学姐」と呼びます。何時頃から、大学等で、「学姐」と云う呼び方が始まり、定着したかは良く判りませんが、今では大学生の間では「学姐」と云う呼び方が定着しているようです。私も短い間でしたが、貴州の某大学で日本語を教えていたのですが、良く「学姐」と云う言い方を聞いたものです。昔ながらに名前を呼ぶ学生もいましたが、「学姐」と云う呼び方はすっかり定着している感じでした。
私が持っている愛知大学編纂の「中日大辞典」第二版には、この「学姐」と云う単語は載っていませんが、今は確か「中日大辞典」は第三版が出ているはずですので、こちらには載っているのかもしれません。因みに、私が今持っている上海辞書出版社編の「現代漢語大詞典」にも、「学姐」と云う単語は載っていません。但し、小学館・北京商務印書院編「日中辞典」第二版には「学姐」と云う単語は載っています。そういう意味では「学姐」と云う単語は、意外に新しい単語のようです。因みに男子大学生は、大学の先輩を「学長」と呼ぶ様です。
2015年5月1日号の「新週刊」と云う雑誌では、「白語文運動100年」を記念して「漢語」の変遷の歴史を特集した記事を幾つか掲載しています。その中で、例えば、中国では「小姐」と云う単語がどの様に使われ、また、時代とともに意味がどの様に変わって来たかを解説しています。その記事に拠れば、「小姐」とは、明朝・清朝の時代の小説の中では「大家」の令嬢を指したそうです。現代のある時期に於いては、英語で云うところの「Miss」を意味したそうです。80年代に香港等で、「夜総会」(ナイトクラブ・キャバレー)が流行るようになると、そこで働く若い女性を一般を指すようになったとの事です。特に、昨今では「小姐」は、一般に「サウナ」「按摩屋」「髪廊」「夜総会」等で性的サービスをする女性を指す場合が多いとの事ですので、「小姐」と云う言葉を使う場合は、特に注意が必要との事です。
私も90年代には結構頻繁に中国を訪れていたのですが、その頃はレストラン等で働く女性従業員に対しては、「小姐」と呼びかけるのが一般的で、「服務員」と云う呼び方は、既に廃れていた様に思います。私も、その後「小姐」と云う呼び方は使わない方が良いと中国人から聞いてからは、「小姐」という言葉を使う事はなくなりました。
最近では、スーパー、レストラン、食堂等では、従業員に声をかける場合は「你好」と云う言い方も一般的の様で、この様な言い方も以前は無かった新しい使い方だと思います。「你好」は、年齢や男性、女性に関係なく使えるので、私も最近は、店頭等では良くこの「你好」を使います。この場合の「你好」は、日本語で云えば、「すみません」とか「あのー」に当る使い方ですが大変便利です。以前このブログでも触れたのですが「美女」「師哥」と云う言い方も無論健在です。