貴州省に住む多く住む苗族やトン族は稲作民族としても知られていますが、貴州省の多くの地域では9月下旬から10月の初旬にかけてが稲の刈入れの時期になるようです。丁度この刈入れの時期は中国の長期休暇である国慶節にも重なると共に、この時期は気候もよい事もあり、この頃は貴州省のトン族や苗族の村には度々出かけました。
貴州省でも、無論地域にもよりますが多くの地域では、田圃で実った稲を刈入れた後、その場で脱穀して、そして、その後で稲もみを乾燥させるというケースが多いようです。雲南省でも大理市、楚雄市等では、貴州省等と同様に、田圃で稲刈りを行い、その後その場ですぐ脱穀する場合が多いようです。そして、貴州省等と同様に道路や広場、空き地等で収穫した稲もみを乾燥させるようです。
貴州等では今でも、この様な道具を使い脱穀している地域もあります。今の所雲南省では、この様な道具を使い脱穀している光景は見かけません。全般に貴州省と比べると雲南省の方が機械化が進んでいる印象を受けます。
貴州省等では、田圃は圧倒的に棚田が多い事もあり、これを田圃まで人力で担ぎ上げます。
この木製の脱穀機(?)を使い、脱穀している所。この箱に稲束を打ち付け、脱穀する。
以前このブログで「搗臼」の事を紹介しましたが、貴州省では一部の村では搗臼を使い、今でもこの様に脱穀している地域もあります。貴州省あるトン族の村で。
無論、このような足踏みの脱穀機も使われています。
私は福島の農村で生まれ育った事もあり、小さい時このような足踏みの脱穀機を見た記憶があります。
こちらは最新式の脱穀機。最近はこのような機械式の脱穀機が目立ちます。動力部のモーターの取り外しが可能で、分解して持ち運びが出来るようになっており、それなりに工夫が凝らされています。
このような最新式の農機具の購入には、国からの補助金も付くようです。確か代金の2.3割が国から補助されるようです。そのような背景もあり、貴州省等の農村では最近急速に機械化が進んでいます。私が最初に貴州省に足を踏み入れたのは2000年ですが、その頃はこのような機械式の脱穀機は全く見かけませんでした。
貴州省のあるトン族の村で見た足踏みではない「搗臼」を使った昔ながらの脱穀の光景ですが、あと数年も経つと、このような光景も姿を消すでしょう。また、貴州省等の農村に行くと、年配者は、この写真のように裸足の人も多い。
聞かなかったので、分りませんがこれでモチも搗くのかもしれません。