我 老境に入れり

日々の出来事をエッセイと写真でつづる

故郷は遠きにありて思うもの

2024-02-14 05:23:52 | 俳句、短歌、及び文芸

            国東半島伊美港から姫島を望む

 

先ごろ兄の葬儀で帰省した、

葬儀が澄んで初七日までの間

時間が有ったので国東半島を訪れた、

それを書こうと思いを巡らせていて

タイトルの言葉が頭に浮かんだ、

誰が発した言葉か思い出せなくて

ネットで調べた、

詩人、小説家の室生犀星らしい、

この詩には

故郷は遠きにありて思うもの

❝そして悲しくうたうもの❞

と言うフレーズが続く、

一般には望郷、

つまり故郷を懐かしむ詩として

親しまれているが

それほど単純なものでもないらしい、

萩原朔太郎を始め様々な研究者(?)が

この詩に言及しているが

一節には

当時東京と金沢の間を

行ったり来たりしていた犀星は

故郷の金沢には必ずしも受け入れられて

いなかったことから

こんな詩が生まれたと言う説、

つまり異郷にあって故郷を

懐かしんでいるのではなく

金沢に居て自分の存在が

疎(うと)んじられているのを感じて

故郷にいることを後悔している詩

であるとの解釈である、

勿論

親戚などとの軋轢有ってのことであろうが、

 

国東(くにさき)のことを書くつもりが

すかり脱線してしまった、

次回に譲ろう。