さくらんひめ東文章

指折って駄句をひねって夜が明けて

九月大歌舞伎 昼の部

2009年09月02日 | さよなら歌舞伎座

九月大歌舞伎の初日があいた。

「竜馬がゆく」

「時今也桔梗旗揚」

「お祭り」

「河内山」

家を出るのが遅くなって、残念ながら染五郎丈の竜馬は拝見できず。

没後55年となる初代吉右衛門を偲ぶ、「時今也桔梗旗揚」
初代の当たり役だったそうで、
「饗応」から上演するのも初代の演出とのこと。
今で言ったらパワーハラスメント。
「饗応」「馬盥」でさんざん春永にいじめられ、
耐えに耐えしのんだ光秀が「愛宕山連歌」で
恨みを晴らさんと立ち上がる。
当代も好きなお役のようで、我慢・我慢から「時は今…」までの
心理描写が実に巧みだ。

「お祭り」名残惜木挽の賑
歌舞伎座さよなら公演に因んで、観客も一緒に手を締めた。
久しぶりに芝翫丈のあでやかな芸者姿を拝見した♪
鳶頭の染五郎丈と松緑丈の獅子舞も良かった。

「河内山」の宗俊役は、演ずる俳優によってそれぞれ味わいが違うが、
幸四郎丈の宗俊は、悪の凄みが魅力的に思う。
寛永寺の使僧になりすまし、松江邸に乗り込むが
帰り際に北村大膳に見破られ、居直る場面、
大向こうから、

「高麗屋!」「待ってましたぁ~!」

今日は、「たっぷり!」なんていう声も♪

「悪に強きは善にもと… とんだところに北村大膳!…」

あの七五調の名セリフ♪

最後、花道の「馬鹿めっ!」

たっぷりと楽しませてもらった♪♪♪