「ホントにもう、それ(花園ライブ)は今、伝説となっておりますので…」と言われて
「実際もう、映像もあるんですよね、その暴動の
…っていうのもあったりするんですけど、ホント…」と甲斐さん
「だけど、ナンかこう…ああいうこともありつつね
まっ、それもやっぱりこう…大暴動寸前みたいなことも…ライブみたいなことも…
そのあとは、今度は、今、都庁が建ってる所で
『BIG GIG』っていう、3万人集めたイベントで
ホントに高層ビルに囲まれた中で、3万人集めてやったんですよ
みんな…高層ビル全部、間接照明当てて
そうすると、パーッと浮かび上がるでしょ…っていうので、やったんですけど…
そういうのを…あと、両国国技館のこけら落としとか
そういうのも全部やって来たんで…武道館もそうですよね
ナンかみんな格闘技ばっかりでしょ(笑)ま、そんな…思い出深いかなと…」
…と、結構な勢いで話されたのは、Sakikoさんに合いの手を挟ませないようになさるためか?
それとも、Sakikoさんが言葉を差し挟まれる余裕がないくらい萎縮なさっていたのか?(苦笑)
奥さんは、今回のツアーはもちろん、ライブハウスツアーのプロモーションでも
たびたび耳にして来たはずの、これらのビッグイベントの話を聴いて
ナゼか、86年の解散宣言の際に、甲斐さんが「やりたいことは全部やり尽くした
これ以上バンドを続けて行くとしたら、ストーンズになるしかない」と説明なさった時
「そう言われればそうかな?」と、これらのイベントを頭に浮かべたことを思い出したらしい
それは、やはり今年45周年ということはもちろん
来るべき「悲願成就」の日に向けて(笑)
甲斐さんの原点である博多に思いを馳せていたことが
今までサラッと聞き流していた(苦笑)「歴史」に反応した理由じゃないかと…?
さて、前回と違い(笑)聞き手に回っておられたSakikoさんが
「『天神コア』が来年3月に閉まっちゃう…アレ、44年なんですよ
それより長い歴史なんだと思って…」とおっしゃると
甲斐さんは「だから、僕らがデビューして東京行ったあとに出来たってことでしょ?
だから全然…アレは、いつも見ると最新の建物って感じがすごいするんですよ」
…と、Sakikoさんの意図された部分をフォロー(笑)
ただ…「そうなんだ?へぇー、そうなんだ」と、この情報に食いつかれたものの
「天神がちょっと…この街がビッグバンで変わって行く…」という
若干?おセンチな響きを含んだSakikoさんの言葉には
「でもまあ、それがすごく都会ですよね、なかなか良いことですよ
都市っていうのは様変わりして行くんですよ」と返されていて
映画「照和」のラスト…車の中から天神の街を眺めていらした甲斐さんの言葉を思い出しました
ちなみに…我が家の購読紙にも、この「天神ビッグバン」に関する記事が
5回に渡って掲載されていたんだけど
1976年の天神コア開業時は、前年に博多大丸が移転オープンするなど
「流通戦争」が激化し始めた頃だったようで
「福岡にいながら東京・大阪の最新ファッションが買える」をキャッチコピーに
20~30代の女性をターゲットにした、九州初上陸の店を呼び込み
89年以降、相次いで専門店ビルがオープンし
97年には、大丸や三越などの大手百貨店が店舗を拡張
競争は更に激化し、99年に福岡玉屋が廃業
2002年には、岩田屋も伊勢丹の傘下に入り
その頃「大きな特徴がなかった」天神コアは
渋谷109で人気のショップを誘致し、カリスマ店員らを招いたテコ入れで
「ギャルの聖地」として復活するも
「博多駅」を中心に、商業施設が林立したことやネット通販の台頭で、再び苦戦を強いられることに…
天神コアを運営する西日本鉄道は、長らく本社を置いて来た北隣の福岡ビルや
東隣の天神ビブレ(来年2月閉店予定)と一体的な再開発を目指しているそうです
甲斐バンドがゲリラライブを行った「イムズ」も21年度中に営業を終えるらしく
奥さんは、天神を訪れるたびに目にし、すっかり馴染んでいた街並みが
来年以降、どんどん様変わりすることが寂しいような楽しみでもあるような気分なんだとか…
って、まあ福岡は「第2の故郷」みたいなものなんで…(笑)
それはともかく…「でも、音楽は変わらないっていうところで、この45周年を記念しまして
10月16日、甲斐バンド『HEROES』アニバーサリーベストがリリースされたということで
じゃあ、ここで1曲、甲斐さんにですね、曲紹介をお願いします」と振られた甲斐さん
「ハイ、えーと…ロンドンのジョン・デイビスっていう
非常に優秀なマスタリングエンジニアにお願いして…
他にU2とかね、ツェッペリンBOXとかやってるエンジニアなんですけど…
まあ、70年代80年代の作品もありつつね、新録もあるから
あんまりギャップが出ちゃ良くないんで
彼がホントに現代の音楽として甦らせてくれた…デジタルリマスタリングね
聴いて下さい、甲斐バンド『HERO』」とQ出しの前に
Sakikoさんが触れて下さらなかったことも織り込んでおられました(苦笑)
曲が明けて…Sakikoさんが「ということで
引き続き甲斐よしひろさんにおつきあい頂いております、よろしくお願い致します
この曲はテレビCMで、当時…」と話し始められたトコで
甲斐さんは「そうですね、それで40年目の今年
今、WEBでガンガン、また流れてるんですけど、また新たな『HERO』が…
それは、陸上の山縣選手 vs 甲斐バンドみたいな…vs セイコーみたいなことで
そんな感じになってるんですけど…
モノトーンのなかなかイイ編集のヤツが流れております」とカットイン(笑)
「私も拝見しましたけど、まあカッコいい!」と言われて
そこは素直に(笑)「カッコいいですよね」と返されてました(笑)
ただ…「そんなね、甲斐バンドなんですが
改めまして、ご自身から今回のこのベストアルバムご紹介頂けますか?」というSakikoさんのフリにも
今回の収録は、甲斐さん主導で進めよう…といった作戦が取られているような気が…?(笑)
甲斐さんが「そうですね、あのー…今回『HEROES』っていうベストアルバムをリリースして
実は、このCDの曲順がですね、そのまんま
今回ってる全国ツアーのセットリストになってるという
この曲順通りやるという…だから予告編ですね
予告編で、ま、ちょっとCD聴いて貰って、まあ、ワクワク感増して頂いて
それで、ツアーに来て頂きたいということですかね、ハイ」と説明なさった時も
前回みたいに「楽しみがなくなる」といった言葉はなく
「全部で22曲、先ほどお話にちょっと…
新たにレコーディングもされたって、お話もあったんですけども…」と水を向けられ
甲斐さんが「新録を2曲、リミックスも2曲というですね
新録の方はね、あのー、アンプラグドライブ…
アンプラグドのアルバムも作ったんですよ、昔…
で、この『○○○○○○○…』っていうのは、その時のシングルカットした曲なんですけど
で、アレンジをとにかくまあ、もっと変えたいなと思ってて、ずっと…
で、今回、ちょうどいいんで、もうホントに新たに違うアレンジで録音し直したんですけど
ただ、その間奏だけはですね、えー、まあリードギターの大森信和っていうのは
実は亡くなったんですけど、その大森信和と
今現在のギターの田中一郎がツインギターやってるんです、間奏…オリジナルは…
その間奏だけを持って来てる
やっぱ、そこに45周年的な…ちょっとナンかこう…哀切があった方がいいかなということです
そういう新録ですね、ハイ」と話されると
「じゃあ、このアルバムを出そうっていう時は
ツアーのこと見据えていらっしゃったってことですよね?」と至ってまともな質問(笑)
でも、2年前の「かりそめのスウィング」ツアーのプロモーションでも
今回と同様の説明をなさっていたのに(笑)…と思っていたら
「そうです、2ヶ月以上前じゃないと、CDはダメなんで
だからまあ、何十通りも考えて…ということですよね
だから、ということは、実際はさ、2ヶ月以上前に
CDのために、こう…プログラム作るじゃないですか
で、まあ作り始めるんですけど…実際は、リハーサルやるのって
2週間前からじゃないですか?3週間前くらいでしょ
だから、いざやり始めたら『ここ曲順ちょっと、こうじゃなかったかな?』
…っていうのは絶対出て来ると思わない?
で、まあ『違うな』っていうところは『うーん』と思って
そこにMC挟むっていうのがあるんですよ
ライブだとMC挟めるじゃないですか
あと、本編どこで終わるか?っていうのもありますよね?そういう楽しみ方があるんです
ここまで本編、ここからこうなんだっていうようなことを観に来ないとね、判らないと…ハイ」
…と更にデジャヴ感満載なお話が続いてましたが、それには触れられることなく
「実は観に行けるチャンスが皆さん、ありまして」と福岡公演の告知をなさるSakikoさん(笑)
「これはもうソールドアウトなりそうじゃないですか?」とお訊ねになると
「もう、ツアー始まってるんですよね
で、やっぱりいつも僕がこう…ナンての?
いつもやっぱり自分の『こうありたいな』っていうために体は作る訳ですよね
20代の頃からずっと…あっ!声帯は鍛えられないんで…だから体は全部作っといて
しっかり全身で鳴らすっていう風にしないと、良い歌は歌えないんですよ
だから、そういう感じで体は普段からね、作り込んでないとダメなんで、ハイ
だからまあ、僕らはいつも斬新でスリリングなパフォーマンスを見せたいと
そういう感じでいつもいますけどね
まあでも、45年って『一言で』とか、よく言うじゃないですか
で、45年、日本中ずっと旅して来たってことなんですよね
考えたんですけど、130本くらい回ってる時期もしょっちゅう…
結構あったんで、やってましたからね
僕らがツアーやり始めたところくらいから
やっとコインランドリーが出来始めたくらい…
最新…最近、あのコインランドリーすごいんですよね
むちゃむちゃデジタルなコインランドリーなってて、ものすごいですよ、今…
僕、みんな知り合いが『見に行った方がいいよ』って
すごい勧められるんですよ、もうホントに…
あの…伸び縮みが…あっ、縮んだりしないんですよ、全然…ナンの話してんだ?(笑)」
…と「ソールドアウト」とは全く違う方に進んでおられましたが(笑)
我が家のオールドファンは、デビュー当時の甲斐バンドが「共同生活」をなさっていた頃
近所のコインランドリーを利用される際に
甲斐さんが、いちいち洗剤を持参するのが面倒だと
オーナーの方に、洗剤を常備して1回分ずつ売ってはどうか?
…と進言なさった話を思い出したらしい(笑)
それはともかく…Sakikoさんに「VIP席って、どんなイイ感じなんですか?」と質問され
「VIP席はもう、あっという間に売り切れてるんじゃないですか?1万8千円くらいですけどね
えーと…CDにメンバーのサインが全部書いてあって
で、立派なアクリルのこう…ナンか飾りものに僕らの写真があって
一生飾れるっていうことですよ」とお答えになってましたが
我が家にはまだ飾られてないようです(苦笑)
「では、リスナーの皆さんに甲斐さんからメッセージも一言頂けますか」と振られて
「ハイ、あのー、45周年甲斐バンドということで、もうとにかく集大成なんで
もう、これに全てを懸けるという思いでいます
ぜひ皆さん、来て…いらして欲しいと思います、ハイ」と甲斐さん
「では、もう1曲、アルバムから曲をお届けします!甲斐さん、曲紹介お願いします」
で…「じゃあ『HEROES』というベストアルバムからもう1曲聴いて下さい
『シーズン』甲斐バンド」と曲紹介されてたけど
本来、アルバム名はパーソナリティーの方が紹介するもの…っていうか
これまで、甲斐さんがプロモーションで出演されたラジオ番組では
「甲斐バンド45thアニバーサリーベストアルバム『KAIBAND HEROES』」といった風に
少々丁寧過ぎるくらい何度も紹介されるパーソナリティーの方も少なくなかったし
前回のことを思うと、ずいぶん対応の仕方を変えていらしたものの
情報をインプットなさる量に比べ、アウトプットが少なめといった感じが否めず…(苦笑)
前回、甲斐さんが「よく知ってるわりには、言葉が足りない感じ」とおっしゃったのは
「そういうトコやぞ!」と奥さん(苦笑)
まあ「今日のゲスト、甲斐バンドから甲斐よしひろさんでした」
「ありがとうございました」まで、21分半のご滞在中はもとより
収録を担当されることが決まった時から、ずっと緊張しておられたんでしょうし
イチローさん抜きで差し向かいってことを考えると、まずまずといったトコかなあと…?