甲斐バンドの永久欠番ベーシスト・長岡和弘さんが、ご自身の「X」で…
「この前、46年ぶりの甲斐バンド大村市でのコンサート音源をお聞かせしたところ、反響が大きく
その後、音源を調べていたら、とてもレアな音源を発見しました
生涯一度だけのリードボーカルの曲を発見したので、また皆さんにお聞かせします、お楽しみに…」
…と明かされていたのを拝見した奥さん
その前回の「お宝音源」をオンエアなさった際に
「(甲斐さんが)アマチュア時代にレコーディングした曲あるの『覚えてる?』って言うから
『イヤ、全く記憶にないんだけど』って言ったら
その音源もね、レコーディングしてくれた友達からゲットしたので
これも、まあ、近い内にお聴かせしましょう
もう、甲斐バンド原点の原点…知らない曲ばっかりです、みんなは…(笑)」と
「デモテープ」も存在していること、近い将来に流して下さるおつもりであることに触れられたことを思い出し
長岡さんの「リードボーカル」というのは、おそらく?「出発コンサート」の頃
甲斐さん以外のメンバーの皆さんが、それぞれご自分で作られた曲を
ご自身でお歌いになっていたことを指しておられるんだろうと考えていたみたいだけど
このポストが投稿された当日ではなく、その1週間後の木曜日に…
「今夜の番組では、私の一度だけのリードボーカルをお聞き下さい『7月の便り』を歌います」
…との発表があり「ええーっ!?『ほうき星のプレリュード(?)』じゃないんだ!?」とビックリ!(笑)
ともあれ、録音していたオンエアを聴いてみると…
「さて、今日は8月15日、今夜はね、長崎の街は、お盆の精霊流しで賑わってます
このお盆の15日と、長崎くんち、ランタン祭り…
年内で、この3つのね、イベントは、長崎市の人口がボワッと膨らむ時ですね
…という訳で、今夜の1曲目は、長崎の今日のこのタイミングを歌った
さだまさしさんの、この曲を…有名なね、この曲をお聴き下さい
グレープで『精霊流し』」を流されたあと
「私はね、さだまさしさんと同じ年なんです
私のいた甲斐バンドと、デビューも一緒でした」と長岡さん
奥さんは「えっ!?年はそうかもだけど、デビューは違うんじゃね?」とググり始めたところ
確かに「精霊流し」は、甲斐バンドがデビューした1974年にリリースされているものの
グレープのメジャーデビュー曲「雪の朝」は、73年10月発売になっていたらしい(笑)
それはともかく…「だから、この曲、よく覚えてますね。この曲については説明しますね
この曲は、1974年1月に、福岡のホテルで、さださんが泊まってる時に書いたそうです
そこには、ギターの吉田(正美)さんも一緒に…マネージャーもいて…っていうことだったみたいですね
さださんのいとこがね、水難事故で亡くなって、その年の8月15日、精霊流しで
精霊船をレコーディングのために担げなかったんです…レコーディングしてたんでね
長崎に来れなくてね、担げなかったことを悔やんだそうです
…で、精霊流しは、鐘をこう…ガンガンガンガン鳴らしながら
かけ声をかけながら賑やかに港まで担いで進むんですけども
さださんは、その船を流したあとに、みんながトボトボと…あの…歩く哀しい姿を描いたっていうね
だから、こう…結構、哀しいんですよ、みんながもう、流したあとに
『ワアーっと帰っちゃったねぇ』みたいな感じで…
そいで、これ(『精霊流し』)は、亡くなったいとこの恋人だった女性の立場で書いてる、うん…
いとこには恋人がいて…家族も公認の恋人がいたらしいです
その人の立場で『あなたのために、今日はお友達も集まってくれました』みたいなね、うん、歌ってますよね
当初ね、この作品に対して、プロデューサーからの評判は…評価は低くて
『こんなに長い曲はヒットしない』って一言で…
ところがですね、名古屋にある東海ラジオっていうラジオ局があるんですけど
そこの女性ディレクターが、作品にいたく感激して応援した…
オンエアして、もう、ずっとかけまくったらしいんです
それをきっかけに、名古屋から、この作品はドーン!と売れたそうです、ね?
この歌詞の中にある『テープレコーダーから流れている曲』は…
『テープレコーダーから、あなたが好きだった曲が流れてる』…これ、ナンだったんでしょうね?
あと、精霊船に一緒に乗せて流した『あなたの愛したレコード』は、誰のレコードだったんだろね?
あの…持ち主じゃなくて、アーティストね?色々考えるんです
そして『あなたが時々、爪弾いて弾いてた曲を、私も自分で弾いてみたんだけど
そしたら、錆びついた弦で指…薬指を切りました』と…
その爪弾いた曲はナンだったんだろうねぇ?…とね、色々ね
この曲を聴いていたら、色んなことを知りたくなります」
…と、さすが甲斐バンドの作詞担当兼アドバイザーらしいお言葉♪
ただ…「時代背景から考えて、私が思うに、この亡くなった男の人が弾いてた曲は
洋楽だったら、たぶん、ジェームス・テイラー辺りの『You've Got A Friend』とかじゃないのかなあと思うんです
そういう曲があるんですよ『僕の友だち』っていうね
邦楽だったら、たぶん『22才の別れ』とか歌った『風』とか、イルカとかね
その辺の人たちの曲を、この人は弾いてたんじゃないのかなあと…時代背景から考えて思いました
ホントはどうか判りませんよ?」…とおっしゃってましたが
「風」の曲なら「22才の別れ」以前の曲でしょうね?
だって「22才の別れ」は、甲斐バンドのセカンドシングル「裏切りの街角」と同じ
1975年リリースで「精霊流し」が発売された翌年のヒット曲なので…(笑)
ともあれ…「23歳で…しかし、あの…この曲を書き上げた、さだまさしって人はね
この23歳の若さで、よくこんな大人の気持ちを書けたもんだなあと思います
あと、70になっても聴けるっていうね、この歌がね
中島みゆきさんの『時代』っていう曲も似たようにね、70歳の老人が聴いてもね、心に響きますね
若い時にはね、こういう…若い時、こういうお線香くさい、年寄りの曲だあと思ってね
なかなか好きになれなかったんです、私…
ナンか、23歳の…『ナンで、こんな線香くさい曲、作ってんだろ?』と思ってたんでね
でも、だんだん年を取るにつけて、この曲の良さが身に沁みて『良い曲だな』と思って…
しおねんも年取ると判るよ、この曲とか『時代』のね…
中島みゆきさんの『時代』っていう曲の良さがね
ナンだ、なるほどなあ、こんなトコから、この人、こういうこと歌ってたんだねって、ね?
ナンかね、今夜はね、15日なんでね、まあ、夏真っ盛りのね、真夏特集にしようと思います」
…と、番組が半分まで進んだトコで、発表なさってました(笑)
まあ、ボクも「抜粋」と言いながら、結構「精霊流し」のトークに引き込まれて
どんどん、筆ならぬ指が乗ってしまいましたし、続きはまた次回ということで…(笑)