のろや

善男善女の皆様方、美術館へ行こうではありませんか。

「フリーダム」

2006-09-12 | Weblog
9.11 の跡地に
建てられるのが
「フリーダム・タワー」。

この「フリーダム」が
あまりにもしらじらしい響きを伴っているのは
アメリカのえらいさんたちが掲げる「自由」とは、つまるところ
「アメリカの独占的自由」の意でしかないということが、昨今
あまりにもはっきり見えてきてしまっているからです。
より正確には、「アメリカの富裕層と、彼らの利益に資する人たちによる、自由の独占」でしょうか。

何にしても
自由を獲得するためとて、その手段に暴力を用いたのでは
彼らがまるで 純粋悪 のように言い立てるテロリストたちと
全く同じ土俵の上に立ってしまっています。

9.11で命を落とした人は 約3000人。
数の問題ではありませんが
このテロへの報復のためーーーあるいは「自由と民主主義を守るため」ーーーの戦闘で
いったい今まで
何万人の命が失われたのか。

数の問題ではありませんが
私がこう考えずにいられないのは
アフガンおよびイラク戦争の犠牲者と、今もかの地で生活している人たち、即ち
米政府の掲げる「自由」の範疇には含まれない人たちの、生命と自由が
9.11で亡くなった人たちの生命と自由とは全く違うはかりの上に置かれていること
あまりにも軽んじられ 「やむを得ぬ犠牲」としてほとんど無視されているということが
こうした数字に表れている と
思えてならないからです。

イラク戦争の民間人犠牲者は最初の7ヶ月だけで少なくとも37,000人を超える