10周年記念講演会を開催

2022年12月12日 | 食べる力を育てる研修会

12月10日、ひろがりの10周年記念講演会を国際会議場で
開催しました。コロナ感染予防の関係で、約50名の参加に
限定しましたが、1組の親子の参加を含め、熊本、長野など
県外からの参加もありました。

初めに代表理事の丹羽より、「ひとさじを楽しむ」として
ひろがりの実践、とくに食支援についての紹介がありました。


その後に、田角先生により「意欲を育む食事支援ーこどもの
食行動を支えた支援ー」と題して講演をしていただきました。

長年の小児科医としての経験から、子どもの側からの視点で
食べる行動の支援について話されました。とくに、食べさせて
もらうことと自分で食べることは全く異なることであり、障害
の重い子どもにも食行動を引き出す対応の必要性に言及され、
安全な食形態が、機能を伸ばす食形態ではないことを強調。

さらに、自分で食べる行動を促す、食に対する心地よい経験を
させていくことが大切で、吐くことの嫌悪感を減らす必要性を
述べられました。後半は、重症児の症例を提示され、とくに
体重の増減を見ながら、栄養量の調整をしていくことの重要性を
指摘されました。

広範にわたる内容を、わかりやすく話していただきました。
田角先生、どうもありがとうございました。

*なお、本講演を動画にして、来年1月20日ころから無料で配信
する予定です。ひろがりHPに詳細を発表しますのでご覧下さい。


食事つくり研修会開催

2020年12月16日 | 食べる力を育てる研修会

12月12日、ひろがりを利用するお子さんのお母さま
4名と一緒に「お子さんに適した
食形態つくり」を
行う研修会を開きました

コロナ禍でも、重症児の食事は毎日あります。
どのようなメニューを、どのように食べやすくおいしい
形態にするか
日々、お母様たちは悩み、苦労しています。
わきあいあいと楽しい雰囲気の中にも、お母様方の真剣
な姿勢と熱意が伝わってきました。

十分な換気、手洗いと手指消毒の徹底、マスクの着用など
感染予防を徹底して行いました。

お子さんの食べる機能に応じ、「中期開始食」
「経口摂取の練習食」を、講師の渡辺八重美
の指導のもと
調理実習をしました。

初めにメインメニューで、家庭でよく食べられる鶏肉
を食べやくする方法を、中期食は鶏の
唐揚げ、練習食
は蒸し煮から調理しました。

中期開始食は、「少しざらつきがあるまとまりペース
ト」、練習食は「ざらつきのない滑らか
なペースト」に
調理するために、ともに揚げ
た鶏肉を小さく切ってミル
サーに、白湯をいれ
て細かく砕き、ソフティアゼリーを
加えペース
ト状にします。足す水分量で滑らかさが変わる
のを体験。ざらつきがなく滑らかにするには、漉し網で
漉しますが、コツを講師が指導。お母
さんたちも真剣に
手を手を動かしていました。


ポトフのスープは、具をミルサーにかけ、ウルトラ寒天
を加えてペースト状に。

そのほか、ブロッコリー、トマトなどを調理。
ごはんは、お粥を中期食ではつぶし、練習食では、ミル
サーにかけ漉して滑らかにしました。




その後、調理したものを食べながら、舌ざわりなどを確かめ、
「大変参考になった」「ソフティア
などの使い方が勉強できた」
など、共通した感想が
聞けました。
その後、隣室で様々な、身体に触れる
体操などをしながら待って
いたお子さんに、お母さ
んが実際に食事介助しました。

お母さん方、ご苦労様でした。

なお、この研修の模様は、専門の業者がビデオ撮影し、編集後、
3月中旬頃にインターネットで動画配信する
予定です。
2回目以降も、食形態を変え開催し、同様に動画
配信する予定
です。
配信期日や動画閲覧法など1月以降、HP等でご案内します。


第3回 食べる力を育てる研修会 浅野先生を迎え開催

2019年12月12日 | 食べる力を育てる研修会

 12月8日、今年度の第3回 「食べる力を育てる研修会」が、
つばさ静岡の医務課長の浅野先生をお招きし、開催しました。
今回、本研修会では初めての「愛知県青い鳥医療療育センター」
で、約80名の参加者で行いました。

 浅野先生には、約3時間にわたり「子どもの伸びる力を信じる食支援」
をテーマに、子どもの側の目線で実践して得た豊富な経験をもとに、
熱意あふれるお話をいただきました。

 浅野先生は、摂食嚥下リハビリテーション学会が、昨年に策定した
「発達期摂食嚥下調整食分類」を主導して来られた方で、従来の
食形態分類が発達期の子どもたちには、そぐわなかった点を実態
にあわせた分類作成に、ご尽力されました。

 このような観点から、子どもの食機能の向上を考慮した食形態で、
感覚や嗜好の多様性にも配慮し、十分なカロリーや栄養素を含んだ
食事の必要性や調理法などを具体的に、話されました。
また、食環境の面からは、介助法や姿勢についても、個々の子ども
が主体的に取り組める様に、呼吸がしやすく、リラックスでき、姿勢
保持のために努力が不要で、本人の機能が最大限発揮しやすいことが
大切であることを強調され、その具体例を映像等で提示されました。

 今回は、丹羽、石黒の講演の他、「ひろがりランチ」と題して
ひろがりで調理を担当している渡辺から、昼食として提供している
嚥下調整食の作り方を具体的に、スライドで、紹介しました。

 参加者からは、中身の濃い研修だった、浅野先生のパワフルな共感
できるお話がよかった、新たに得たことを現場にもち返って活かした
い、新鮮な情報が聞けた等の感想が多く、有意義な1日となったと思います。

会場をお貸しいただいた「青い鳥医療療育センター」のご厚意に感謝いたします。

 なお、第4回は来年2月23日(日)を予定しています。HPでご案内をいたします。 


第3回 食べる力を育む研修会 浅野先生を迎え開催

2019年11月17日 | 食べる力を育てる研修会

 年度 第3回の食べる力を育てる研修会が、12月8日(日)に
愛知県青い鳥医療療育センターで開催されます。

 回は、重症児の食事形態や食介助に、新しい取り組みをされて
いる 浅野先生(小児科医)をお招きしました。
先生は、所属する「つばさ静岡(医務部長)」は、いま全国から注目され
見学者が
たえない施設で、ご活躍されています。

とくに食事形態の面では、従来の高齢者を主体とした形態分類から
子どもの発達を促す嚥下調整食分類を提案されれたり、食環境面も
含め総合的な視点で、重症児の食介助に取り組んでおられます。

 修会では、浅野先生にお話をいただき 初期食であるペースト粥や
ゼリー粥などの作り方や、実際に試食していただく予定です。

 
 また、ひろがりの丹羽、石黒が 子どもの摂食嚥下機能を促進する
「舌骨山のごっくんこ」という歌いながら 舌骨周辺に働きかける体操を
紹介、その効果と意義を解説する予定です。

 参加ご希望の方は、ホームページからお申し込みください。
  http://hirogari28.web.fc2.com/index.html


 


第1回 食べる力を育む多職種勉強会 開催

2019年07月19日 | 食べる力を育てる研修会

 ろがり主催の「食べる力を育む多職種勉強会」の第1回を
7月18日 金山駅前の名古屋都市センタービルで開催
しました。

 の会は、障害の重い子どもの食べる力を育てるために
様々な職種がそれぞれの立場での実践的、具体的な進め方
などを話し合い、情報交換をすることと事例研究を目的に、発足した
会で、教師、看護師、歯科医、歯科衛生士、ST、施設職員
など22名が参加しました。

 回は、ひろがりSTの藤山の司会で、丹羽から、ひろがりに
訪れた、離乳が進まない染色体異常の2歳児の母親の相談事例
が映像も含め提示され、初回時、どのような情報収集が必要か
などについて、意見を出し合いました。

 いで、様々な立場から多くの意見が出されたのをもとに、
グループワークで、その子どもへのアプロ―チや母親に
どのような指導をしたらよいか、などを話し合いました。

 羽から、この子どもが体に触れられるのを嫌がると
の情報を聞いていたので、まず足湯に両足をつけてみました。
すると気持ちよさそうな表情になり、こころも身体もリラックスし
抱かれても嫌がらなくなり、顔に触れる体操などもできました。
その後、少量のペースト食を少しずつ受け入れる状況が提示され
たという、初回時のアプローチの1例が紹介されました。

「食べる力を育む」ためには、機能や食べる時だけではなく、
本人の「思い」「からだ」「関係性」「育ってきた過程」
など全体像からみていく必要性が話し合われました。

 日夜のため、約2時間という短い時間でしたが、
異なる職種、子どもに接する立場の違う方々との意見
交換が活発に行われました。

 参加者の希望をお聞きしながら今後、定期的に開催
する予定で検討していきます。

 


第2回 食べる力を育てる研修会 開催

2018年09月15日 | 食べる力を育てる研修会

 本年度第2回 食べる力を育てる研修会を
9月8,9日の2日間、ユマニテク歯科衛生専門校で
51名の参加者のもと 開催されました。
講師は、いつもの野村、丹羽、石黒先生に加え、
ひろがり給食担当の渡辺さん、歯科医の橋本先生でした。 

今回は、半数が初参加者で、東海3県以外に長野、
静岡、埼玉、奈良などからも参加がありました。
職種は、教員以外に、保護者、管理栄養士、デイ職員
などでした。


「ひろがりランチと食形態」を渡辺講師が
長年の経験から わかりやすく解説されました。

両日各2名の、お子さまとご家族に ご協力を
いただき、食介助の実際を見ながらの解説が
ありました。どうも ありがとうございました。


野村先生からは 講義と食介助方法の実習、丹羽先生
からは 静的弛緩誘導法の相互実習が ありました。


石黒先生からは「感覚とそしゃくの発達」、橋本先生
からは「誤嚥性肺炎」の講義がありました。

2日間、講義と実技、実習と盛りだくさんの
内容でしたが、みんさん最後まで 熱心に
聴講されていました。
それぞれの場で 子どもの食べる力を促す
ために 役立てていただければと思います。

第3回は 12月15,16日の予定です
ひろがりHPにて、掲載しますのでご覧下さい。

なお、全国重症児デイネット主催で 全国4か所
「食べる力を育む支援講座」を ひろがりが担当
して 順次開催します。詳細は ひろがりHPから
ご覧ください。


食べる力を育てる研修会80名以上の参加がありました

2017年06月24日 | 食べる力を育てる研修会

29度第1回の「食べる力を育てる研修会」が6月10、11日に、いつもの名駅の
ユマニテク専門学校で開催されました。2日間、野村、石黒、橋本、丹羽講師が、
それぞれのテーマで講話と実技を交えて研修しました。

今回は、80名(スタッフ含む)を超える参加で、会場もいっぱいで熱気に包まれた
中で、研修が進められました。

     2日間、盛りだくさんの日程でした。 
             当日のプログラム クリックすると拡大します.

昼食時には、ひろがりに来ているこどもが両日2名ずつ参加いただき、
会場の一部をブースにして実際の食事介助場面を実況中継や録画場面を
みながら、野村、丹羽先生が解説しました。



2日目後半では、食べる準備として静的弛緩法の一部を、ペアで実践して,実際に
身体の感覚の変化を実感する実習もあり、参加の保護者の方も体験いただきました。

石黒先生は毎回、異なった映画などの食事場面から食べている口元のシーンを参考に
口唇や頬、顎の動きの観察のポイントを解説。先回の「ローマの休日」ではなく
邦画のシーンでした。

 
 

 今回も、遠くは山梨、静岡、長野、奈良などからの参加もあり2日間 ご苦労様でした。

また、親子で参加いただいた4組のご家族の方々、ご協力ありがとうございました。

終了後のアンケートでは、両日とも約70%の方々から、「大変良かった」、さらに
「よかった」を含めると96%以上の方々から、一定の評価をいただけました。

その一部を紹介します。

〇「安全な食事のための介助法や摂食嚥下のメカニズムや 発達過程、静的弛緩誘導法、
 誤嚥性肺炎のリスクなど様々な視点から食べる力を育てるためのアプローチについて実技を
 交えて具体的に学ぶことができ、大変勉強になった。」
〇「実技が多く、とてもわかりやすかった。実際に自分で食べたり飲んだりする相互実習で、
 介助される側の感覚を知ることができ、今後の実践に役立つ学びになりました。」
〇「講義、事例、映像などで、わかりやすく学べた」
〇「おなか、のどの静的弛緩、気持ちよかったです。学校でも 活かしたいです」

など、多くの感想やご意見が寄せられました。
次回以降の研修会に、役立てたいと思います。どうも、ありがとうございました。

下は、当日快晴に恵まれましたが、会場の階段からみた
名古屋駅付近の高層ビル群です。

次回は9月9、10日を予定しています。
HPで、ご案内しています。

 

 

 




H28年第3回 「食べる力を育てる研修会」開催しました。

2016年12月07日 | 食べる力を育てる研修会

12月3、4日に、今年度第3回「食べる力を育てる研修会」を開催しました。
前回の研修会より2か月弱であったこと、12月という多忙期なため、32名
と通常よりやや少ない参加者で、教室もゆったりした雰囲気でした。

1日目は野村先生が呼吸と嚥下の関係を、玄先生がVFとVE検査、丹羽
先生が食事介助時の姿勢などについて話されました。
昼食時には、2人のモデルの子供さんに参加いただき、実際に食事介助
しながら、その方法や注意点などを、モニターで解説がありました。

 

2日目は事例検討会で、ひろがりに来ているM君の動画をもとに、4組に
別れ、グループでいインシデントプロセスにより、各自の気づいた問題点
などを出しながら、今後の方向性を話し合いました。
今回は少人数であったため、初めて出会った人も多いなかで、各組ともに
活発な意見が飛び交い、時間も延長して盛り上がっていました。

 

その後、各グループの代表者が、その内容を発表し合いました。

 その後、橋本先生からは静的弛緩誘導法の効果について、その根拠
を、筋電図や心拍数などで測定し、次第に緊張が緩和され、呼吸も
安定する傾向がみられた調査結果を提示されました。

昼食時には、本研修では常連のスーパーモデルSちゃんの食事介助や
静的弛緩法の解説がありました。この研修にはなくてはならない存在で、
その協力度から、モデルから講師に昇格との話もありました。

午後からは、石黒先生の嚥下と舌の役割についての話で、昔懐かしい
オードリヘプバーンの食べるシーンが登場。下顎や舌下部の筋肉の変化
が映像で説明がありました。ただ、若い方には、知らない顔だったかも。
最後は、丹羽先生の実技指導で、参加者がペアになり相互に触れ合い
ながらの実習を行いました。
今回は少人数であっため、インストラクターも個別に対応ができ、参加者
からも、「丁寧に指導いただけよかった」との声が聞かれました。

参加者の感想やご意見などは、こちらから→。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


H28年第2回食べる力を育てる研修会開催

2016年10月26日 | 食べる力を育てる研修会

本年第2回の「食べる力を育てる研修会」を10月22・23日に、
食べる支援を必要とする人、食べる支援をする人を対象に
開催しました。

今回は会場を栄に近い、新しく開校した医健スポーツ専門学校
をお借りしての開催で、参加者の一部が迷われるなどご迷惑を
おかけしました。

 

参加者は50数名で、教員、施設職員、STや看護師、歯科衛生士に
栄養士に加え、歯科医師、医師など多職種にわたりました。地域も
県内が約半数でしたが、近隣県だけでなく長野、奈良、山梨、東京
群馬などからの参加もありました。

講師は、いつもの野村(左上)、丹羽(左下)、石黒(右上)先生だけで
なく、ひろがりで調理を担当している渡辺さん(右下)にも、キッチン
ひろがりでの調理法などお話いただきました。

昼食時には、1日目はお二人、2日目もお二人の子どもさんに来て
いただき、実際の食事介助場面を画像に映しながら解説しました。
初めての場でカメラも近くにあるなど、日常とは異なる状態で、
初めはいつもの実力を発揮できない子もいましたが、次第に
慣れ、モデルの役目をはたしてくれました。

研修は、講義と実技を交えて行い、実際の食品を口にして
形状を確かめたり、実際に食事介助を相互実習しました。
また、静的弛緩誘導法についても実習しました。

 

モデルになっていただいた子のお兄ちゃんも参加し、いっしょに
実習しました。おうちでも、やってますか?
最後には、この研修にいつもモデルとして参加いただいている
スーパモデルさんに、参加者でお礼をしました。

2日間の研修を終えた参加者からは、アンケートで約70%
以上の方から「大変よかった」との感想が得られました。

主催者側も、新しい会場で心配しましたが、大きな支障もなく
終了し、ホッとしています。
3回目は、12月3,4日を予定しています。本HPからも
申し込みができますので、よろしくお願いいたします。

なお、快く会場をお貸しいただいた医健さんに感謝いたします。


第1回 食べる力を育てる研修会 65名が参加

2016年05月22日 | 食べる力を育てる研修会

今年度、第1回食べる力を育てる研修会が、5月14、15日の
2日間、いつものユマニテク歯科衛生専門学校で、65名の
参加を得て開かれました。
今回は、本研修を受講するのが初めての方が約65%を占め
山梨、長野、奈良などからの参加者もあり、熱心に講義や実習を
受ける姿が印象的でした。

  

昼食時には、2日ともに2名のお子さまにご協力をいただき、
実際の食事場面を見せていただきながら、介助法や姿勢などに
ついて野村、丹羽先生に指導いただき、受講者にはモニターTVで
閲覧しました。子どさん、お母さんどうもありがとうございました。

両先生の他に、今回も石黒先生には、摂食嚥下機能の評価につ
いて、また橋本先生には、誤嚥性肺炎に関し、医療の視点からの
講義がありました。

なお、第2回は10月22、23日の予定ですが、会場が変わります
ので、十分ご注意ください。9月になりましたらご案内いたします。

 


H27年度 第3回食べる力を育てる研修会開催

2016年01月16日 | 食べる力を育てる研修会

お正月気分が覚め切らない1月9,10日の2日間 H27年度
の第3回「食べる力を育てる研修会」を開催しました。

今回は71名の参加者で、なんと遠くは北海道網走や札幌から、
また長野、埼玉、静岡、山梨、奈良、福井、三重、岐阜など県外
からは、35名の参加がありました。
職種別では、教員が45名、療育・施設・デイなどの職員16名、
看護師1名、歯科衛生士7名、保護者2名でした。

 
1日目は、野村先生(埼玉県立熊谷特別支援学校教頭)の
 食べる力を育てるための子どもの見方や育て方の講義、
 呼吸と摂食嚥下に関する「おなか、のど、あご下」のひろがり
 の実技を行いました。

                    クリックすると拡大します。
 昼食時には、2日間で3人のお子さんが実際に食事をしていた
だき、姿勢や介助法を保護者に説明する場面を、中継画面で
解説がありました。モデルになっていただいた子どもさん、保護者
の方々、ありがとうございました。
  
午後からは、胃ろう・気管切開・人口呼吸器の子どもさん
への摂食指導や、胃食道逆流の例について、また丹羽先生か
らは口唇閉鎖の重要性の講義があり、実際に頬や口唇にふれ
る実技がありました。
        
2日目は、事例検討として、特別支援学校の教員から動画で
提示された子どもの摂食場面について、インシデントプロセス
法により、グループに分かれ検討しました。さまざまな意見
を集約し、代表により発表をしていただきました。
  

午後は、歯科医師の石黒先生(ひろがり嘱託)からは、
主として摂食嚥下のメカニズム、喉頭マイクによる嚥下音の
紹介などがありました。また橋本先生(愛知コロニー歯科)
からは、静的弛緩誘導法を実施により生じる身体的変化、とく
に筋緊張、心拍数、嚥下症状などを、筋電図やSpO2モニタ―、
喉頭マイクなどを使った丹羽先生との共同研究の結果の途中
経過を提示いただきました。

当日の様子を動画からご覧ください→こちらから

2日間の参加者のみなさま、大変ご苦労様でした。

なお、今回スタッフの腕に巻かれていた、ひまわりの可愛い
下記の腕章は、長野の稲荷山特別支援学校の先生の手
作り品をいただいたものを使わせていただきました。
ありがとうございました。


第2回食べる力を育てる研修会の報告

2015年11月12日 | 食べる力を育てる研修会

遅くなりましたが、H27年度 第2回食べる力を育てる会の
研修会の報告です。10月31日、11月1日の2日間、いつもの
ユマニテク専門学校で開催し、45名の参加がありました。

今回も、特別支援学校教員が県外からを含め多数でしたが、
訪問看護士や施設職員の方などの参加もありました。

 

 2日間で、4組の子どさんとご家族の方にご参加いただき
実際にお母さんが調理した食事を持参いただき、食事介助
場面を野村、丹羽先生の助言、実技指導を交えながら、解説
されました。

 

朝から準備いただいたお母さんに感謝いたします。

とくに2日目のIちゃんは、朝日大学で嚥下のVE(内視鏡検査)
や、VF(嚥下造影撮影)を行った結果を、玄先生から画像で
咽頭を通過する状態を解説いただきました。

 

その他、野村先生からは食形態、食器、介助姿勢を含めた話、
丹羽先生からは静的弛緩誘導法と摂食機能との関連、歯科医の
石黒先生からは咀嚼について、ひろがりの渡辺さんからは調理の
仕方などの紹介もあるなど、盛りだくさんの内容でした。

   

参加者の皆様、2日間ご苦労様でした。
当日の参加者の皆様からいただいたアンケート結果は、
      ひろがりHPからご覧ください。→ 

 


第1回 小児の食べる力を育てるための研究会を開催

2015年08月30日 | 食べる力を育てる研修会

8月30日名駅のウイング愛知にて、「小児の食べる力を
育てる研修会」を開催しました。
今回は初めての試みのため、過去にひろがり主催の「食べ
る力を育てる研修会」に継続して参加の方を対象に呼びか
け、20名(うち12名が特別支援校教員)の出席があり、
事例検討を行いました。歯科医師2名も参加しました。

  

岐阜県関特別支援学校の藤塚先生(右上写真)から、
2人のお子さんの事例が動画で提示されました。
初めに、肢体不自由を伴う知的障害の方で、押しつ
ぶしはできるが舌の側方への運動が不十分で咀嚼力の
弱い、小学4年生の事例。
次に、非定頸で重症児(CP)の小学4年生で、ミキサ
ー食と、とろみを付けたエレンタールを摂っている方で、
嚥下機能が弱い事例。

  

  

2事例について、動画によるプレゼンテーションのあと、
4グループに分かれ、個々の問題点や今後の対応法
などについて検討し、その結果を発表し意見交換しまし
た。その中で、いくつかの提案があり、姿勢や食事介助
法、日常生活とのかかわり方など、明日からでも取り組
める具体的な方策がありました。

<参加者のアンケートより>
◎良かったこと

・事例の食べる様子を時系列に動画で見られてわか
りやすかった。
・ちがうタイプの2ケースで、勉強になった。
・グループワークで、意見がでやすく、いろいろな方の
見方が聞け有意義でした。
・皆さんある程度勉強している方ばかりで話し合いが
スムースだった。
・参加者が一緒に気づきを出し合い、ひとつひとつ学
べた。
・会場は駅前で便利でよかった(複数意見)

◎今後に望むこと
・参加資格に、食べる力を育てる研修会に何回以上
参加という制約も必要と思うが、勉強したい
気持ちが
ある人は聞くだけでも学べるので、次回からは制約を
緩めて参加者を増やしてはどうでしょうか。
 (同様な意見が、複数ありました)
・今回の事例の、その後の経緯などを伺う機会があ
ればよいと思う。
・本会の案内を、もう少し早く通知して頂けると、参加
者がもう少し増えると思います。
・今後も、こうした事例検討会を続けてほしい。
 (複数意見)

*主催側の不手際で、時間を延長しましたことを
 お詫びします。ご参加ありがとうございました。

 


食べる力を育てる事例研究会のお知らせ

2015年08月19日 | 食べる力を育てる研修会

「小児の摂食嚥下事例研究会」を下記の要綱で開催します。
 関特別支援学校の藤塚先生から2人の事例をご提示頂きます。

 詳細、参加希望の方は、ひろがりHPをご覧頂き、お申込みください。
  http://hirogari28.web.fc2.com/ (新しいHPです)
 日 時: 平成
27830日(日)午後1時~4
 場 所: ウインク愛知
1310会議室(名古屋駅前)



H27年度 第1回食べる力を育てる研修会 96名の参加者で開催

2015年05月19日 | 食べる力を育てる研修会

平成27年5月16~17日の2日間、名古屋ユマニテク歯科製菓
専門学校で行った「第1回食べる力を育てる研修会」の報告
です。

 今回で本研修会も7年目ですが、始まって以来という
96名もの多くの参加者をえて、会場も一杯で熱気のある研
修会となりました。
参加者の内訳は,57名が特殊教育教員、施設関係29名、歯科
関係2名、保護者5名、その他2名でした。特殊教育教員の地
域別では、愛知県内が29名に対し、静岡9名、長野7名、岐
阜5名、奈良4名、三重3名、千葉2名、山梨、埼玉各1名など
県外が約半数でした。遠方の方々、本当にご苦労様でした。

また、保護者の方々には、食事介助のモデルとしてご参加い
ただき、ご協力ありがとうございました。

1日目には、NHKテレビの取材が入り撮影が行われました。

研修会の様子を、写真でご紹介します。

   
右の写真は、ご協力いただいたモデルのお子さんに、野村、
丹羽先生による食介助指導の実施場面 

  相互で実技実習 

今回も石黒先生から「摂食嚥下機能の発達的視点」、玄先生
からは「摂食評価」について、わかりやすい解説がありました。                 

 

NHKテレビの撮影が行われました。 

 当日夕方のNHKのニュースで、本研修会の内容が
         紹介されました。下記から放送動画が見られます。

◎研修日程は下記の様な内容でした。

***************************

*なお、参加者の感想、改善点等です。その一部を抜粋しました。

■内容について

・実際に支援する側、される側でロールプレイイングできてわかり
易かったです。
・実際にクラッカー、お茶、ヨーグルトを使って体験したことで理
解がしやすくイメージしやすかった。
・介助を体験し難しいと感じましたが前半の口唇(上下)の講習
があったので、つながって、考えながらできわかってきた。
・舌の動きによる発音発語は、今までに受けた摂食の講義には
なかったので、とても良く理解でき、興味深く聞くことができた。
摂食指導だけでなく発語の指導の参考になった。
・脱感作での手の触れ方について、手のひらも触ってよいと思っ
ていたが過敏な子もいると言う事が今日の講義内容で知った。
手指から触れあっていこうと思う。
・普段行っているふれあい体操がとても心地いいことに改めて
気づかされた。
・わかりやすく実践体験をふまえながらの講習でよく理解できた。
摂食は口、のどだけでなく、身体全体とかかわっていること、リラ
ックスがとても重要なことがわかった。
・実技があり、わかりやすかった。資料だけでなく実際の映像を
使って説明してくれたところが良かった。食べる力には身体全体
が関係していて、一つ一つ説明してくれたところ。
・初めて参加しましたが、 基礎的なところから話を進めて頂けた
のでとても勉強になりました。実践を通した研修もあってとても良
かったです。
・実際にペアになって実践することでとてもわかり易かったです。
・「こどもが」どうなのかという目線になって考えることができました。
今回初めて親子で参加させていただき、実際の食べる様子を見
て頂いて指導も頂き本当にうれしく思っています。「誤学習がわが
子の丸のみを助長している」この母自身の個の認識の大転換が
何よりの、この土日の一番の成果です。ありがとうございました。

■改善したほうがよいこと、今後に望むこと等
・ひろがりの会で、関わっていらっしゃるお子さんに対して、食事に
関する実践、静的弛緩誘導法を用いた日々の実技等からどんな
ふうに成長発達したか実践の様子をもっと詳しく教えて頂きたい。
・成人の方の摂食支援についての講義もあればいいなと思いました。
・質問の時間がほしかったです。
・二人組になる実技があったので席は二人ずつ座った方がよりス
ムーズにペアになれると思いました。
・介助の姿勢についてもう少しお話があるとうれしいです。
・食形態のこと。きざみの大きさ、いかにして教員が食形態調整を
していくか、教えて頂けたらと思います。(限界があるのはわかって
いるのですが)現状が・・・。
・資料の中で出典がある場合は出典一覧を作ってもらえるとあり
がたいです。探して読みたいので。