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紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている

2016-03-06 12:35:06 | 読書
「8号(出版用紙を製造する巨大マシン)が止まるときは、この国の出版が倒れる時です」

-2011年3月11日、宮城県石巻市の日本製紙石巻工場は津波に呑みこまれ、完全に機能停止した。
従業員の誰もが「工場は死んだ」と口にするほど絶望的だった。
にもかかわらず、工場長は半年での復興を宣言。
その日から、従業員たちの闘いが始まった。
食料を入手するのも容易ではなく、電気もガスも水道も復旧していない状態での作業は、困難を極めた。
だが、従業員はみな、工場のため、石巻のため、そして、出版社と本を待つ読者のために力を尽くした。
震災の絶望から、工場の復興までを徹底取材した傑作ノンフィクション。


以前から読みたいと思ってた。

間もなく東日本大震災から5年が経とうとしている。

ちょうどいい機会なので読んでみた。

これはただ単なる震災からの復興のノンフィクション作品ではない。

もちろん、未曾有の大災害から立ち上がる日本製紙石巻の社員たちの話がメインではある。

しかし、美談だけでなく、震災で露わになった人間の裏側にある醜い部分もちゃんと書かれている。

読書が趣味ながら、どうやって本が造られているかなんて、考えたことがなかった…

あらためて、自分の注意力のなさに落胆した。

そして、社会人野球チームのことも書かれている。

このあたりは「ルーズベルトゲーム」を思い起こされる内容である。

(2014年 社会人日本選手権@京セラドーム)


電車の中で何度も涙を堪えながら読んだ。

自身のモチベーションを上げることも出来た。

また、素晴らしい作品に出会えた。


★★★★★



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