118第2話
ミーターの大冒険
第五部
オーロラへ
第2話
異常な天体 発見!
あらすじ
ミーターとイルミナを乗せたファー・スター2世号は、まずルート通りにコンポレロンに到達した。ミータは、その星の初めての惑星探索を果たした。
ミーターは、コンポレロンの人々が最古の星の話題に異常な恐怖感を持つのに、ある理由があることに思いつく。
それは、太古の星についての忌まわしい伝説、地表は放射能で焼けただれているという。
問題なのは、コンポレロンからオーロラという禁断の星へのルートがわからない。困難に直面した二人(?)であったが、そのとき、突如としてイルミナが「フィードフォアード症候群」に襲われた。ある感応者の精神と繋がる。例の「アール(R)」いわゆる「不死の従僕」の感応の響きであろうか。
イルミナは彼女の精神感応力を稼働して、ヴァジル・デニアドールという人物の心理に入り込めた。そこでオーロラについての情報と故郷星の恒星系の特異性を知る。
しかし、その「航海日誌」は、果たして信用できるのであろうか?
ファー・スター2世号はさらに深宇宙に、銀河潮流に沿って進む。
データの不一致が判明する。ターミナスの図書館と18000年前の航海日誌にない天体が進行方向に存在した。
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ミーター イルミナ、ファー・スター2世号のコンピューターには進行方向にある天体が表示されてある。しかも警告音だ!
イルミナ ミーターさん、私のデータと「航海日誌」は同じようになっているのに、おかしいわね。
ミーター ここは、お前のデータと「航海日誌」には悪いが、ファー・スター2世号の方を信用するっしかないね。
なぜ、食い違っているかが問題だ!
イルミナ そうね、18000年前にはなくて、最近にできた星っていうことかしら!どっかからやって来た天体?それもその恒星とセットで人類住居可能な惑星!驚きだわ!
ミーターさん、そうね、新たな情報をキャッチしはじめたわ。
異常な電磁波!この恒星ローカル・バブルはとても小さいが波を打つように縮んだり、膨張を繰り返しているわ。
惑星は住居可能。十分な酸素も大気も海洋も陸地にはジャングルまであるわ。
ターミナスより少し寒く、コンポレロンよりは少し暖かい。恒星のスペクトラムは黄色というより、黄金よ。
ミーターさん、この星が禁断の惑星かしら?
もしかしたら「アタカナ」ってことはないわよね!
ミーター そう先を焦るな。予断はよくない。ここはデータを忠実に受け止めることが肝心だ。
イルミナ それはそうだけど、私としたことが恥ずかしいのよ。また自信喪失だわ。ごめんなさいね。
ミーター 全然気にしなくていいんだ。これは折り込み済みだからな。
イルミナ まあ!
ミーター そうふくれるな!問題は、この天体が何であるかだ。オーロラだったらしめたもんだ。オーロラじゃなかったら、何なのかを探るしかないね。なんか手がかりとなることはないか、イルミナ?
イルミナ ミーターさん、また例の手を使ったらどうかしら!住居可能惑星だったら人間か、知的生物がいるんじゃない。それだったら感応交信できますからね。
ミーター そうしてくれ。
イルミナ ミーターさん、驚きよ!すぐ来たわ!精神感応通信でね!一般の人間とは違う反応よ。
ミーター まじかよ!立て板に水って、ホントにあるんだな!
yatcha john s.