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ミーターの大冒険 第五部 オーロラへ 第5話 反ミュールの真相

2022-12-06 19:24:16 | オーロラへ
121第5話反ミュールの真相
ミーターの大冒険 
第五部 
オーロラへ 
第5話 

反ミュールの真相

あらすじ

 ミーターとイルミナを乗せたファー・スター2世号は、まずルート通りにコンポレロンに到達した。ミーターは、その星の初めての惑星探索を果たした。
 ミーターたちは、コンポレロンの人々が最古の星についての迷信、地表が放射能で充ちていて焼け爛れているという異常な恐怖感を持っていることに驚く。また故郷の星の恒星系には巨大リングを持つ惑星があり、目指すアタカナには不釣り合いの大衛星があることを知る。

 問題なのは、コンポレロンからオーロラという禁断の星へのルートがわからない。困難に直面した二人(?)であったが、そのとき、突如としてイルミナが「フィードフォアード症候群」に襲われた。ある感応者の精神と繋がる。例の「アール(R)」いわゆる「不死の従僕」の感応の響きであろうか。
 イルミナは彼女の精神感応力を稼働して、ヴァジル・デニアドールという人物の心理に入り込めた。そこでオーロラについての情報と故郷星の恒星系の特異性を知る。
 しかし、その「航海日誌」は、果たして信用できるのであろうか?
 ファー・スター2世号はさらに深宇宙に、銀河潮流に沿って進む。
 データの不一致が判明する。ターミナスの図書館と18000年前の航海日誌にない天体が進行方向に存在した。ミーターたちは恐る恐るその新たな領域に入ろうとしていた。

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ドム 左様、ミーター殿。と言っても「わたし/わたしたち/ガイア」自らそうは呼んではいませんが、その時期の到来が訪れる今までは極力ハイパー・スペースの中に消え失せてるとの自覚で外部世界とは、ある活動を除いて断絶して来ました。特に第2ファウンデーションが、「わたし/わたしたち/ガイア」を不本意ながら反ミュールと呼んでいるのです。

ミーター そう呼ばれているのは不本意なんですね。ドムさん、「反ミュール」という呼び名の理由ですが、「ミュール」と関係があるということは正しいのですね?

ドム 残念ながら、おっしゃる通りです。ミュールはガイアの人間でした。彼は健全な体で生まれ落ちないばかりに異常型だったことからガイアの世界には居ずらくなったようです。ガイアから消えて行ったのです。

ミーター ドムさん、ミュールは、もしかしたら平均のガイア人と比べて精神感応が強かったのですね。

ドム 左様です。それゆえ「わたし/わたしたち/ガイア」はミュールを放逸せざるを得なかったのです。それがガイアの痛みとして残っているのです。

ミーター それで、アルカディアの報告通り、ミュールの活動が全銀河に及び初めて第1ファウンデーションを征服してからは、背後で秘密裏に第2ファウンデーションを密かに後押して、ミュールの全銀河支配を阻止したのですね。

ドム おっしゃる通りです。微妙に後押ししましたが、第2ファウンデーションの方でも気がつきはじめたようです。ターミナスのアルカディアさんがご存知でしたとは驚きです。

ミーター そしてあなた方ガイアはガール・ドーニックの500年の到来に合わせて活動を活発化して来たということですね。それにはあなた方のレオナルドさんの首領さんが過去の歴史消滅を撤廃するという決断をされたという意味もある、のですね。

ドム ミーター殿、そこまでご存じなら、もう「わたし/わたしたち/ガイア」はあなたにお話しすることはございません。ただ少しだけ捕捉させてください。ガイアはあなたが目指すアタカナではありません。

ミーター 無論、承知しております。我らが目指すアタカナはあなた方のセーシェル星系の先、シリウス星系にあるようです。あと少し、お聞きしたいことがあります。ドムさん、レオナルドさんの首領さんが、不死の従僕なのですね。

ドム ミーター殿、その通りです。彼はあなたと同じ、「陽電子頭脳内蔵の第零法則主義者、ダニール・オリヴォー」です。そして彼がレオナルドにこのガイア創造を指示されました。

ミーター それは、この銀河の既成の事実として考えられている、18000年前のことではありませんね。

ドム それについては、残念ですが、そうでなかったともそうであったともお答えできません。申し訳ありませんが、「わたし/わたしたち/ガイア」は、三代前の記録がないのです。
ただガイアとしては、ミュール事件以来、只今大幅にこの銀河に干渉し初め、あなた方の第1ファウンデーションを筆頭に心血を注いでお助けする決意です。
 ご存知のようにあなた様の麗しいパートナーに感応能力の増大効果を起こさせて頂いたのもレオナルド様の首領様のお達しによっているのです。

イルミナ ミーターさん。ドムさんにこれ以上聞いたら失礼じゃないんですか、と思うんですけど。


ミーターの大冒険  第五部  オーロラへ  第4話  ガイア

2022-12-06 05:00:44 | オーロラへ
120第4話ガイア
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第五部 
オーロラへ 
第4話 

ガイア


あらすじ

 ミーターとイルミナを乗せたファー・スター2世号は、まずルート通りにコンポレロンに到達した。ミーターは、その星の初めての惑星探索を果たした。
 ミーターは、コンポレロンの人々が最古の星の話題に異常な恐怖感を持つのに、ある理由があることに思いつく。
 それは、太古の星についての忌まわしい伝説、地表は放射能で焼けただれているという。

 問題なのは、コンポレロンからオーロラという禁断の星へのルートがわからない。困難に直面した二人(?)であったが、そのとき、突如としてイルミナが「フィードフォアード症候群」に襲われた。ある感応者の精神と繋がる。例の「アール(R)」いわゆる「不死の従僕」の感応の響きであろうか。
 イルミナは彼女の精神感応力を稼働して、ヴァジル・デニアドールという人物の心理に入り込めた。そこでオーロラについての情報と故郷星の恒星系の特異性を知る。
 しかし、その「航海日誌」は、果たして信用できるのであろうか?
 ファー・スター2世号はさらに深宇宙に、銀河潮流に沿って進む。
 データの不一致が判明する。ターミナスの図書館と18000年前の航海日誌にない天体が進行方向に存在した。ミーターは、イルミナの計算能力に「折り込み済み」と答える。その真相とは? ミーターの推測は的中した。その星は、ガイアであった。しかし、アルカディアの情報の中にほんのわずかに伝わっていたので、ミーターにとってもほとんど未知の領域であった。ミーターは恐る恐るその新たな領域に入ろうとしていた。

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ドム 私は、「わたし/わたしたち/ガイア」を代表して、「旅の人」にお伝えする。
 ようこそガイアへ。ようやく第1ファウンデーションの方を初めてお迎えできて光栄です。この声は、ガイア軌道の宇宙衛星ステーション経由で地表から送られているものです。あなたは特別なゲストとして地表に逗留することは許されております。
 「わたし/わたしたち/ガイア」の「不死の長老」からその旨聞き及んでおります。どうぞ我らのガイアにお降り下さい。

ミーター ご歓迎頂き、光栄です。私は、ミーター・マロウと言います。残念ですが、同じ第1ファウンデーションとは言っても、Rです。私は、あなた方、ガイアの最上長老、レオナルドさんの友人です。レオナルドさんから遭難中、助けて頂きました。

ドム 私の名前は、ドム・マンディオ・ノヴィ・レンブラスティランです。ほんとうの名前はもっと長いものになりますが、あなたのご便宜上、ドムとだけ呼んで下されば結構です。あなた様のことについては、詳しく、我が R・レオナルド・エノビアレラ様から聞き及んでおります。お傷のお加減はいかがですか?

ミーター ありがとうございます。もうすっかり完治しております。
 まだレオナルドさんはお帰りなさってないのですね?

ドム そうです。あと36年かかるのです。その間、私が「わたし/わたしたち/ガイア」の代表長老として最上長老の代理を仰せ付かっております。

イルミナ まあ、ミーターさんって私に秘密にしていたんですか?ひどいわ。

ミーター そうじゃないんだ、イルミナ。コンポレロンとオーロラの間に謎の天体が恒星系とともにあった。それが突如として出現した。そしてそれがなんなのか、お前に探ってもらった。もし例のガイアだったら、快く応答を返してくると睨んだ。それでわかったんだ。

イルミナ ごめんなさい。私の早とちりだったみたいで。
 通信を遮って、ごめんなさい。続けてください。

ミーター ドムさん、私の又聞きについてお答えください。まず、「反ミュール」についてですが、あなた方のガイアが「反ミュール」の本拠地なんですね?

写真は借用。