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ミーターの大冒険 第六部 地球へ 第14話 核分裂と核融合

2022-12-29 18:55:32 | TeeTree
156第14話核分裂と核融合
ミーターの大冒険 
第六部 
地球へ
第14話

核分裂と核融合

 

あらすじ

 
 ファウンデーション暦492年、いよいよミーターとイルミナを載せたファー・スター2世号はメルポメニアからアルファに着く。

 ミーターは、太陽系と地球についての最終的情報を得ようとしてアルファに降りることにした。
 その前にメルポメニアで入手した図書館の蔵書に記されていた地球と地球人類、そしてアルファの住民の起源の土地、ニフについての恐怖の出来事について驚嘆する。

 その古文書のなかに、メルポメニアの滅亡寸前に記されたであろう『スペーサーとアルファ』なる書物をミーターは、イルミナに提示し、その概略の説明をさせる。

 ニフの起源と核戦争の事実であった。

 イルミナはまたニフ人が二種類いることを語る。

 

 
156

イルミナ その核戦争で終わった世界大戦のことを歴史家は、『第二次世界大戦』と呼んだわ。

ミーター それじゃ『第一次世界大戦』もあったことになる。

イルミナ そうなんじゃないですか。

ミーター それじゃ『世界大戦』は、何次まで起き続けたんだ。

イルミナ それ以上は、詳しくは書いてないですね。この本の主題は、とくにアルファですからね。うがって読めば、第三次世界大戦が起こりそうになって、その「寸前の~危機」という言葉が目白押しだわ。

 でも、ミーターさん、推測すると、それが実際に地球に起こったら、人類は核爆弾を用いて、放射能が地球に蔓延して人類は住めなくなっちゃうんじゃないでしょうか。

ミーター それで、大戦抑止のために、また地球の敵対国同士は、何万発の原子爆弾を保有していくのだからなあ!矛盾だよなぁ!
 それで、先見性のある極く少数の裕福な連中がスペーサーとなって宇宙に飛び出して行った。

イルミナ まあ、それは恐怖だわ。破滅寸前の地球時代の到来ですね。それじゃ地球は安心して住める惑星じゃなくなったも同然だわ!

ミーター ハッキリ言って、悲惨だ!

イルミナ 続けるわね。
 
 そのあたりになると、地球人類の主要課題は人口問題とエネルギー問題が、起こります。都市化問題と言ってもいいですね。

 当時、エネルギー資源は、化石燃料の石炭から石油。そして核分裂を使った原子力発電に移行して行きました。

 核戦争はしばらく起きなかったんですが、原子力発電所の爆発が何度か起きたわ。

 ニフにも起きたんです。

ミーター「フクシマ」だな。

イルミナ それで、ニフ人たちは、過去に起きた、二度の悲惨な経験から、別なエネルギー源を実用化させたんです。
 それが「核融合」エネルギーですね。
 もっとも最初に実用化させたのはフランスという国だったんですが。ニフはそのあとを追うように実用化させ、地球の各国をリードして行ったのです。

ミーター それって当然と言えば当然だ。

イルミナ そうね、世界人類で唯一の被爆国だったんですから。

ミーター イルミナ、悪いが、「核融合」の意味を簡潔に言うと?

 そうですね、太陽のような恒星の内部で起きている現象で、放射能を発生しないクリーンなエネルギー。

 「トカマク」というドーナツ型の核融合炉のなかで、ジュウテリウム(重水素)とトリチウム(三重水素)の2種類の水素を融合させると、太陽の表面よりも高温のプラズマが発生します。

 ところがこの「無限の電力源」に必要な水素の放射性同位元素であるトリチウムは極めて希少なんです。
 その問題をニフ人たちはクリアしたんですね。

ミーター なんという科学力なんだ。
 なんで、彼らはそんなに科学力があるんだろうね?

イルミナ 民族と言えば、もう一つの、これも、特殊な民族がいたわ。

ミーター へ~。なんて言うんだ、その民族とやらわ?

イルミナ 一般に、放浪の民ユダヤ人。またはイスラエル人と呼ばれています。ユダヤ人たちは、とても優秀で、当時あったノーベル賞を数多く獲得しました。

ミーター ニフ人とそのユダヤ人って言うのは、どういう関係だろうか?

イルミナ ちょっと、お時間下さいね!込み入ったデータを調べてみますので。

 分かりました、ボス。ニフ人とユダヤ人の先祖たちは遺伝子学上、共通性があります。どちらも「ヤップ遺伝子」を保有しています。
 先ほどご説明した「出アフリカ』の時に、地球の各地にホモ・サピエンスが拡散して行く際に、ちょっとだけの遺伝子変異が起こったと考えられます。その遺伝子変異は、おもに環境の変化とホモ・サピエンスの先住人類の融合による度合いと考えられます。
 そしてニフ人とユダヤ人の先祖は、同じグループから分離した、と推測されます。

ミーター へ~、共通の遺伝子ねえ!
 ところで、だいぶ脱線したな、イルミナ。

イルミナ そうですね、「二種類のニフ人』のことでした。


Sundrop

2022-12-29 18:50:04 | 地球歴史紀行
夕方を待ちきれず
太陽の恵みを一身に頂こうとする sundrops
アメリカの南から遥々遠方まで
小振りの黄色は太陽のしずくか涙か
それでも精一杯背伸びして

昼から湯浴みを遊ぶ生娘か
まだ若い貴女は移り気で気まぐれ
それでいいんだよ

勇敢な獣たちは貴女の匂いに健やかな葡萄酒の薫りをかぐ
それは命の昼の精
遥かに見下ろすアンデスの裾野
手をかざして見えるのは
無言の愛 いいや全然あっけらかんとした心の捧げもの

https://youtu.be/VLhv927Ye9A

yatcha john s. 「 sundrops 」


Illusion

2022-12-29 18:44:44 | 妄想の世界
50遥か雲の上に座り
悠然と地球の弧に沈む太光を眺め
暮れゆけば人工衛星と並んで遊び
北の極域に舞う大気の発光と踊る

密林では湿った空気に肌に汗を滲ませ
樹木に反響する猿たちと鳥の競演に時を忘れ
アフリカの大地溝では地球の悠久と我々祖先の命の紬を体で感じ

遥かに雪を頂く山並みの南のオアシスに
行き交うキャラバンたちの言葉少なげな会話に耳をそばたて
西の争いと東の隆盛の噂に心驚かせる

南の島の岩影に
見ず知らずのうら若き東洋の色たちに
出くわした日には
生まれてから死ぬまで
一度たりとも悔いることがあったかと
己の生涯の幸運に歓喜する

嗚呼 と一声大きくため息をついて
これからも限りなくファンタジーは拡がり
憧れとノスタルジアの行き交う
乗り物に跨がり
現実と神秘の幻を観ることだろうと

yatcha john s. 「 illusion 」


お月様とラッパとナポレオンフィッシュ

2022-12-29 18:31:51 | 窓の扉を開けて
ふっと気づいた
言葉のむなしさに疲れ果てた冬の街で

なんなら喇叭(ラッパ)なんて粋じゃない
楽器っていうくらいじゃあないか

疲れた僕の頭脳にもちょっとだけ
自慢じゃないが機転を効かすっていう手が残ってる

涙ぐみながらでももうひとつの唄
考え出そうよ

なんたってお月様が綺麗じゃないか

う~ん 機転といえば
この寒さの反対といえばだね
太平洋の南だね
あのナポレオンフィッシュが泳いでる

絶滅危惧種でも
老齢で不思議に性転換を繰り返すっていう
額のこぶはナポレオンの帽子に似ているっていうじゃない
ナポレオンか?
彼の機転が近代をつくった

危ういこの僕とこの世

あのお月様とこの僕は
もしかしたら一緒かも

喇叭を吹いて風をおこし
雲を弾き飛ばせ

機転だね
いずれナポレオンフィッシュと一緒に泳ぐ日がくるよ

Something is trying to hide you from the glare of the moon, but ...(なにかがきみを月のまぶしさから隠そうとしても)

https://youtu.be/jdyB2xieioc

yatcha john s. 「お月様とラッパとナポレオンフィッシュ」

絵は画家、小空さん


すぐ

2022-12-29 05:49:29 | 妄想の世界
47ひときわ高く走る Route 6
南へ走れば 
東から照りはじめたきらめく光の帯
君の清んだ顔が溶けだしてる

覚えてる
昨日の満月は
円がかたちを作る
時空のメルヘン
元素の絶妙な繋ぎあった
宝石の神秘

明日はまた南半球の渚
イルカの群れが游いでる岬に立って
「銀河に刃向かうオリオン座のこん棒」
君が前から見たいと言った

そう思った 
そのすぐあと 
君が呟く
「きっと見えるよ 
すぐに」
「この宇宙は
神秘の歪みで
充ちあふれているからね」

yatcha john s. 「すぐ」
※ このようなご時世、せめて、思いっきりメルヘンを描くことだけは、許されましょう。