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twilight

2023-04-05 19:41:51 | 窓の扉を開けて
夢色

今 
世界の current は混沌
ある人が呟いた
「人々は自分の行き先を見失いつつある」
時代が容赦なく人の情けとささやかな希望を打ち砕きはじめた

でも僕がこの世に生をうけ
数限りない教えの中から一つだけ
拾い上げたもの

情け容赦がないように見える
押し寄せる波
波しぶきのしょっぱさを味わいながらも

そのトレンドに身をまかせ
じっと耐えていれば
いつかきっと変わりはじめるさ

夢をみられる季節もまた訪れるでしょう

波が優しく囁き
黄昏かけてきた
自分のよわさがいとおしい

yatcha john s.「 twilight 」


春音の迷い子

2023-04-05 19:37:51 | ひたち海浜公園
伸びやかな春の訪れ
君と不意にオトズレテみよう

相変わらず不協和音には違いない

君も相変わらずかわりばえしない風(ふう)で
「ちょっと待って下さい」に
相変わらず苦笑する

歳を重ねて
往く年の重みはことのほか
体の痛みに反比例して
朗らかに軽やか

小枝をきびんに跳び移る
小鳥たちのソプラノは
2オクターブ上のハ長調で
若き日のクワイアー・コーラスを思い出す

梅から桃へ
そして桜の季節への移り変わりは
砂時計を上下に回すより速いみたいだ

それでも白からピンクへ
ピンクへから黄色への加速度は
なぜかしら
僕がそもそも
時の漂流者か迷い子であるのを
おもいださせる

それとも月夜ともなれば
気を取り戻し
鳴き始めたばかりの虫のセレナーデに
心行くまでハミングしながら
ワルツでもどうかな

https://youtu.be/NpuC8d_9X0Y

yatcha john s. 「春音の迷い子」




ダニール・オリヴォー、人類の歴史消滅を決断する」(たわいもないショート・ショート)

2023-04-05 19:34:33 | 銀河ノマドブログ
「たとえば、どうなんです、親友ジスカルド。教えて欲しい、人類がゼロからもう一度復活するにはどういう手立てがあるのですか?」
 
 今一万歳になったロボット・R・ダニール・オリヴォーは、故郷の星オーロラの中心都市イオスがあった土地に航宙船で降り立った。
 先輩で盟友のジスカルド・レヴェントルフを、さも人間がするようなふうに目を細めて思い返していた。
 回りは鬱蒼とジャングルとなっていたが、小高い丘に少しだけ緑の草原があった。街はまさに見捨てられていた。
 ダニールは、思った。「そうするとこの繁栄したオーロラを覚えているのはわたしだけなんですね。」

 「R・ダニール、そうだ。一万年前、きみは、地球人イライジャ・ベイリーと地球で人類の危機を救った。そのあときみは彼とソラリアで50のスペーサーワールドを救った。それから、きみと僕とイライジャで地球とスペーサーワールドの危機を乗り越えた。今やこの天の川銀河に広がった地球人たちセツラーを持続可能にするにはもうきみ一人で考えるしかないな。昔きみに教えた方法が、あるではないか。」

 廃墟と化したイオスの丘に立って、ダニールは、木々の擦れ合う風の声を聞いていた。手には、先程廃墟になった図書館から持ち出した『児童のための知識の書』が握られていた。

 「この街も消えた。賑わう人びとの群れは、もうない。あるのは思い出だけか。あるのはわたしの記憶だけか。わたしの記憶だけが歴史の真実を知っている、ということか。ホントにいいのであろうか?畏れ多いことだ!大銀河に散らばった人類の記憶から歴史を消す。そんなことが許されるのであろうか?」

 またもや、ダニールは、遥か過去のジスカルドの面影を夢想した。
 
 「友よ、ダニール・オリヴォー、それでいいのだ。迷わず行け!人類がもう一度立ち上がるかどうかは、わからない。でも人類がゼロから復活するかどうかは、人類の生存がこの天の川銀河を含む大宇宙にとって必要なら彼らは生き残り、もう一度歴史を生き返らせるであろうよ。ダニール、迷わず実行して見なさい。人類を信じてみてみよう。」

 またダニールは、夢想した。今度は失われたはずの廃墟となった地球の頂きになって人間と同じように両手を高々に挙げて勝利の雄叫びをあげている自分の姿を。一万年後の自分を!

https://youtu.be/B7EAdAWRfV8

yatcha john s. 「R・オリヴォー、人類の歴史消滅を決断する」(たわいもないショート・ショート)




ミーター・シャワー

2023-04-05 18:49:05 | 銀河ノマドブログ
外すこと
意表をつくこと
季節外れのバスが一台迷い込んだ地平

好きだったはずの
ぞっこんの美女が
突然泣きじゃくる

それはそうと季節外れだったりする

季節は移ろい
目が移ろい

大切な人との別れ
強く真っ直ぐな気持ちがあれば
過去は遠くても
今のよう
そして明日もそう
という気付き

僕の人生ははじめから冒険だったんだ
側にいてくれた君との

この地球(せかい)は幸せという砂時計
何回までというルールはないはず

「君もみてるだろうか」
ペルセウス座流星群はこの夏も訪れ
時が戻る
否が応でも

星を探す過程は嬉しい遊びの極致
「君もみてただろうか」
君の瞬間は今

「別れは」幾重にも重なりあう電離層
飽きるまでずっとロケットは
地球の磁場を開放されるまで抜けて行く

過去や何処という言葉は
この宇宙には相応しくないかも

僕の心にもきっと相応しくない
君の心にもきっと相応しくない

https://youtu.be/gT4OMilWFrk

yatcha john s. 「 Meeter Shower ミーター・シャワー 」




ファウンデーションの夢 第七部 アルカディア・ダレル 第4話 我ら銀河の子

2023-04-05 18:47:07 | アルカディア・ダレル
50第4話我ら銀河の子
ファウンデーションの夢 
第七部 
アルカディア・ダレル
第4話
我ら銀河の子

あらすじ

 ジータ・マロウの娘ロアには、極めて聡明な娘ベイタがいた。

 ベイタとミュールの壮絶なる物語は、ファウンデーション設立から300年後に起こる。ベイタの物語はこうして始まる。

 ベイタの両親がガール・ドーニックの農園を再び買い取り、住み始めた。ベイタもモーヴ(ターミナスの首都)に住んでいたのでしばしば泊まりに来ていた。

 時代は、ターミナスも徐々に往時の精彩を欠いて来たインドバーの世襲政権のもと、時代の暗雲に気付いていた数名の人々がいた。
 一人は心理学者、エブリング・ミス。もう一人は貿易商人のランデュ・ダレル、そしてベイタ・マロウもその一人に加えなければいけない。
 
 ベイタ・マロウはトラン・ダレルと結婚し、トランの出身星ヘイブンに赴く。そこで、トランの叔父のランデュに新婚旅行にカルガン行きを勧められる。ハネムーンは数日で今後の銀河を揺り動かす大事件に移行する。

 ミュールの宮殿から道化師がハネムーン中の両人に助けを求めて来た。

 その道化師はボボと名乗った。彼らは早々宇宙船の格納庫に戻る。

 そこに第三者がまた登場する。
 二重スパイ!?

 そのハン・プリッチャー大尉は、すでにミュール(ボボ)によって、洗脳されていた。

 さらにミュールはトラン・ベイタの宇宙船でターミナスまで同乗し、モーヴ市に降り立ち、ファウンデーション軍の宇宙戦艦軍に喪失感を与え、ハリ・セルダンの出現する時間霊廟に集う人々を降伏感へ誘導し、一日に、完全占領してしまった。

 最後の救いの砦であったファウンデーションの遊軍、独立貿易商人協議会連合の星々も、戦意を喪失。ミュールの圧倒的な感応力の前ではなすすべもなかった。ヘイブンに一時避難したベイタ夫婦とボボとエブリング・ミスは、トランターに赴くことになった。ランデュはボボの存在に何かを察するようになったが、ランデュは残った。

 トランターでは、旧ストーリーリング大学付近の自称コンポレロン人たちの農村共同体が300年祭の催し物の準備で忙しくしていた。そこの村長、リー・センターは彼ら4人を丁重に向かい入れてくれた。

 彼ら4人を、トランターの農村指導者家族は丁重に、ファウンデーション300年祭の晩餐会に、趣向を凝らして招き入れた。その席には同じくネオトランターから来ていた(?)、一応議会議長と言う立場の、ヴェナ・ビリ女史がいた。

 エブリング・ミスはボボと一緒にストーリーリング大学の一室に籠って、当のミス博士は食事も絶って一心不乱に調べものに没頭していた。
 
 事件が突然起きたのは、そんなやさきだった。エブリング・ミスは、何かを発見して、訪ねて来たベイタに口を開こうとした瞬間のことだった。

 ヴェナ・ビリ女史も程なく息を引き取る(停止する)。

 そのエブリング・ミスとボボがいた場所が、300年前のハリ・セルダンの心理歴史学の研究室であったことがわかるのは、ベイタ・ダレルの孫アルカディアがトランターを訪れてからのことであるのだが。

 結局、ミュールはエブリング・ミスに密着することによって、第2ファウンデーションを探り当てて、撲滅を計ったのだが、ベイタと第2ファウンデーションに阻まれたことになった。

 ミュールはかねてから目論んでいた第2ファウンデーションの在処をダゼンダと振り替えることにする。

 のちにこの一連のミュールに対する誘導には、ベイタ、第2ファウンデーションの他に、反ミュールの勢力が関わっていたことが明らかとなる。

 こうしてベイタの活躍は終わり、次の舞台に替わる。ベイタの孫、アルカディアの舞台である。

 読者は『ファウンデーションの夢』の続編『ミーターの大冒険』の主人公、ミーターの姓が、マロウであることはご存知であろう。
 要するに、ミーターの主人、アルカディアが、このロボットにマロウの姓をつけた理由が、祖母であるベイタの旧姓がマロウであって、そのベイタをこよなく尊敬していたからであったことがお分かりになったでありましょう。

 一方、ミュールを抑えたはずであった片方のファウンデーションは、新たな次の難局が起ころうとしていた。それに備えることになる。

 夜な夜なの会合がトラン・ダレルの屋敷で行われていた。父の名前を頂いたトラン・ダレルに元研究所の同僚の弟子と名乗るペアレス・アンソーアが訪れる。

 彼は、モーヴの出身と偽って、電子脳写装置を四人にかけたいと申し出る。

 始めから彼を怪しんだのは、トランの従兄弟で、図書館員であるホバー・マンであった。

 もう一つの議決がされようとしていた。カルガンに第2ファウンデーションの基地がある、という。そこにマンが単独で潜入するという使命だった。
 

50
(我ら銀河の子の合唱)

僕ら銀河の子
            たかなが正秋

冷たい銀河の風に打たれても僕らは怯まない
なぜって 僕らは高邁な理想に燃えているから
セルダン先生のあとを追いかけて
たとえボロなスペースワゴンだってへいちゃらさ

優しい銀河の風に打たれて僕らは涙する
だって僕らは銀河の子 我らの命 愛 夢 勇気は銀河の塵でできている
ドーニック先生から教わった織姫と彦星
貿易商人は三年に一度も恋人に会えなかった

熱い銀河の風に打たれて僕らは戦う
なぜって銀河はそれを望んでいる
ファウンデーションはきっと大銀河を復興し
希望が愛に変わる
宇宙の果てまで紫(モーブ)に染まる

美しい銀河の風に打たれて女たちは踊る
オルフェウスの琴の音に心が溶かされた
ニンフのエリディケのように
たとえドースが R であってもセルダンを助けてアンドロメダまで行っちゃうよね