63第6話ドース 涙の太陽
アルカディアの遺言ファウンデーションの夢
第八部
第6話
ドース 涙の太陽
アルカディア ミーター、「放射能」。ねえ、それに答える前に言っておきたいことがあるの。
夢でよくドースさんが出て来てね。よく話をするのよ。
ミーター ドースさんが?
アルカディア そうよ。我らが母ドース!女神ドース。偉大なるハリ・セルダンの可愛い奥さん!
彼女によく夢の中で、質問するのよ。
「第零の法則で、この銀河を救うことは出来ないのですか?」ってね。そうすると彼女はいつも笑って優しく答えてくれるわ。
「アルカディーちゃん。いいわね、R
の生き甲斐って言うのは、陽電子の動きで、人間の開かれた未来に自分たちの夢を託すの!
」。
そして我らが母ベリスに現れた黒い涙の太陽。汗を流し、苦労を一身に背負う太陽。もしやカビレ星。それが語りかけて来るの。
「アルカディア、あなたがわたし(太陽)を救うのです」。
そういう声を聞いて、いつも目が覚めて、起き上がるのよ。あれってなんだったか?それが宇宙の謎を解く鍵なんだわ!
「放射能」。それって銀河の究極的意味の源泉!!
銀河の夜明けの抉じ開け方が見えて来たのよ。皮肉にもわたしの終焉間際に、ねえ!
yatcha john s. 「ドース 涙の黒い太陽」