すごく楽しかったんですが…、一月くらいたってしまいました。
8月19日に三鷹のscoolであった、佐藤亜紀さん、大谷能生さんによるイベント、「『スウィングしなけりゃ意味がない』を聴く試み」のメモをまとめてあげておきます。
『スウィングしなけりゃ意味がない』に登場する音楽をかけながら、佐藤亜紀さんと大谷能生さんが縦横無尽に語り合うイベント。
わんドリンク制だったので缶チューハイ頼んだ西原は、ちょっといい気分で(お酒に弱くなったかしらん?)たいへん楽しくうかがいました。
KADOKAWA文芸編集部さんが逐一詳細に実況しておりまして、まとめもありますので、当日のだいたいの様子は知ることができます。
少し時間が経って記憶があいまいになった部分もありますし、西原は印象に残った部分のみかいつまんで紹介することに致します。
・まずはヒトラーユーゲントの歌からスタート。
「かっこ悪い」ヒトラーユーゲントの曲と対照的な、「かっこいい」ものとしての「ジャズ」に彼らははまった。
・もともと「ジャズ」は汚い言葉だった。それがswingmusicとして、中産階級の健康な音楽に作りかえられてくる。
・Pick Yourself Up 1936
この辺からアメリカ映画(の紹介、公開、流通)はドイツではしぼられてくる。
瀬川昌久さん(エディと生まれた年いっしょ)、1940年の1年間、日本のジャズのレベルが一番上がった時代。
・Caravan
ナチが嫌いなものはアスファルトとジャングルだが、それは限りなくつくられたもの。フィクションの創造。
・Tiger Rag
ドイツではだいぶ映像が絞られてきていて、音源だけが入ってきている状態なので、どのように踊ればよいか分からない。
当時のドイツの若者たちはフォックストロットしか知らない。
それをかっこよく踊るためにどうしていたか。→高速でやる。
ゲシュタポの調書によると…踊りながらヘッドバン。膝歩き。後ろにそる。「邪悪なクラブ百合」
「どいつもこいつも上級学校の生徒だから」英語
・Surabaya Johnny
古き良き映画のラブシーンをやりたかった。なぜかいきなり暖炉にパンする、みたいな。
・佐藤さんがいつ頃からジャズを聴いていたのか、との質問。
小4から高2くらいまでの頃。NHKFMのジャズ、ラジカセで録音して一週間聴いていた。
でだんだん調声の崩壊というのが分からないといけないということが分かって、ワグナーとか聴かないといけないということになって、ワグナー全部聴くのたいへん。
音楽の身体性(が分からない?という文脈だったのか、に惹かれる?という文脈だったのか)。
・Strange Fruit
ほんとに重い曲。左翼カフェで作った曲。ビリー・ホリディはほんとに何も考えていない人で、何も考えずに歌った(それであの表現になる!)。
・Who's Sorry Now?
ナチの録音技術はすごかった。ドイツは磁気テープがあって、フルトヴェングラーの海賊版がソビエトで出たのは、ドイツのテープをソビエトが押さえたから。
・オペラの話になる。
オペラ音量問題…一番大きな音の部分と、一番小さな音の部分の差が激しすぎるから、常に音量を調節しながら聴かないといけない。
変な演出…『嵐』で、ブルジョワっぽい人たちが株価見ながら大パニック。→最後までそれでいくとおそろしい。
ワーグナーを見る人はあまりきれいな格好をしてこない。パンツスーツが多い。
・Sing,Sing,Sing
クレズマ的サウンド。ジャズは半分くらい(バルカン的なものや)東欧的な音楽。→何で自分が好きなのか分かった、と佐藤さん。
ブルーノートレーベル…ドイツ系の人が思っている幻想のアメリカ黒人音楽。
・Blitzkrieg Baby
「ノベルティソング」と呼ばれるもの。ちょっとあまりちゃんと評価されない。
…というような感じでございました。
**********〈おまけ〉***********
実家で一時預かり中の保護犬ちゃん、里親募集中です。 →2020年1月2日に急逝しました。
保護主さんのブログから、お申込できます。
子猫ちゃんも保護したそうで、そちらも保護主さんのブログで里親募集しております。→無事貰われていきました。
8月19日に三鷹のscoolであった、佐藤亜紀さん、大谷能生さんによるイベント、「『スウィングしなけりゃ意味がない』を聴く試み」のメモをまとめてあげておきます。
『スウィングしなけりゃ意味がない』に登場する音楽をかけながら、佐藤亜紀さんと大谷能生さんが縦横無尽に語り合うイベント。
わんドリンク制だったので缶チューハイ頼んだ西原は、ちょっといい気分で(お酒に弱くなったかしらん?)たいへん楽しくうかがいました。
KADOKAWA文芸編集部さんが逐一詳細に実況しておりまして、まとめもありますので、当日のだいたいの様子は知ることができます。
少し時間が経って記憶があいまいになった部分もありますし、西原は印象に残った部分のみかいつまんで紹介することに致します。
・まずはヒトラーユーゲントの歌からスタート。
「かっこ悪い」ヒトラーユーゲントの曲と対照的な、「かっこいい」ものとしての「ジャズ」に彼らははまった。
・もともと「ジャズ」は汚い言葉だった。それがswingmusicとして、中産階級の健康な音楽に作りかえられてくる。
・Pick Yourself Up 1936
この辺からアメリカ映画(の紹介、公開、流通)はドイツではしぼられてくる。
瀬川昌久さん(エディと生まれた年いっしょ)、1940年の1年間、日本のジャズのレベルが一番上がった時代。
・Caravan
ナチが嫌いなものはアスファルトとジャングルだが、それは限りなくつくられたもの。フィクションの創造。
・Tiger Rag
ドイツではだいぶ映像が絞られてきていて、音源だけが入ってきている状態なので、どのように踊ればよいか分からない。
当時のドイツの若者たちはフォックストロットしか知らない。
それをかっこよく踊るためにどうしていたか。→高速でやる。
ゲシュタポの調書によると…踊りながらヘッドバン。膝歩き。後ろにそる。「邪悪なクラブ百合」
「どいつもこいつも上級学校の生徒だから」英語
・Surabaya Johnny
古き良き映画のラブシーンをやりたかった。なぜかいきなり暖炉にパンする、みたいな。
・佐藤さんがいつ頃からジャズを聴いていたのか、との質問。
小4から高2くらいまでの頃。NHKFMのジャズ、ラジカセで録音して一週間聴いていた。
でだんだん調声の崩壊というのが分からないといけないということが分かって、ワグナーとか聴かないといけないということになって、ワグナー全部聴くのたいへん。
音楽の身体性(が分からない?という文脈だったのか、に惹かれる?という文脈だったのか)。
・Strange Fruit
ほんとに重い曲。左翼カフェで作った曲。ビリー・ホリディはほんとに何も考えていない人で、何も考えずに歌った(それであの表現になる!)。
・Who's Sorry Now?
ナチの録音技術はすごかった。ドイツは磁気テープがあって、フルトヴェングラーの海賊版がソビエトで出たのは、ドイツのテープをソビエトが押さえたから。
・オペラの話になる。
オペラ音量問題…一番大きな音の部分と、一番小さな音の部分の差が激しすぎるから、常に音量を調節しながら聴かないといけない。
変な演出…『嵐』で、ブルジョワっぽい人たちが株価見ながら大パニック。→最後までそれでいくとおそろしい。
ワーグナーを見る人はあまりきれいな格好をしてこない。パンツスーツが多い。
・Sing,Sing,Sing
クレズマ的サウンド。ジャズは半分くらい(バルカン的なものや)東欧的な音楽。→何で自分が好きなのか分かった、と佐藤さん。
ブルーノートレーベル…ドイツ系の人が思っている幻想のアメリカ黒人音楽。
・Blitzkrieg Baby
「ノベルティソング」と呼ばれるもの。ちょっとあまりちゃんと評価されない。
…というような感じでございました。
**********〈おまけ〉***********
保護主さんのブログから、お申込できます。
子猫ちゃんも保護したそうで、そちらも保護主さんのブログで里親募集しております。→無事貰われていきました。