芭蕉三十三歳の句。
これは芭蕉が故郷である伊賀への帰郷の途中、佐夜の中山(さよのなかやま)で作ったとされる作品。「佐夜の中山」とは、静岡県掛川市にある峠で、古くから箱根や鈴鹿と並んで、東海道の三大難所といわれた場所です。その峠を炎暑の中、木陰すらない道を行く。わずかな笠の下の涼しさだけが命の頼りである、というような意味でしょうか。昔の旅は、過酷そのものであり、命がけであったのだなということが垣間見られる一句ですね。
さて、夏休みに入り、夏本番の暑さがグングン押しよせる中、夏期講習会が来週から本格的にスタートします。予想では今年の夏は猛然と暑くなるのだそうです。芭蕉の頃とは違い、塾はヒンヤリ、エアコンで快適ですよね!?
でも、しかし、けれども!講習会でガンバル覚悟は、この芭蕉の句のようであってほしいと思います。やる気と本気は芭蕉に負けるな!
そんなみなさんにもう一句プレゼント。
「涼しさをわが宿にしてねまるなり」
この句は「涼しさを満喫し、わが家のようにしてくつろいで過ごしています」という意味。他人の家ながら、涼しくとても居心地よく快適に過ごしている様子がわかります。特に塾で長~い時間がんばる中3のみなさんには、こんな気持ちで過ごして、「塾が快適!」になってほしいものです。
ガンバレ、受験生!
先生たちも全力で応援するからね!甲西教室より、鼎でした。