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浅野社長が引責辞任 くい打ち不正、後任に専務
毎日新聞2016年2月9日 19時21分(最終更新 2月9日 19時42分)
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旭化成は9日、子会社「旭化成建材」によるくい打ち工事施工データ不正問題を受け、浅野敏雄・代表取締役社長(63)が引責辞任し、後任の社長に小堀秀毅・代表取締役専務執行役員(61)が就任する人事を発表した。浅野氏は記者会見で「問題への対応が進み、トップの私がけじめをつけるのが良い時期と判断した」と述べた。
4月1日付。浅野氏は同日で常任相談役に退く。旭化成建材の前田富弘社長(61)も同日で引責辞任し、同社の堺正光(まさてる)・常務執行役員(59)が社長に就く。
くい打ち問題を受けて住宅事業の受注が悪化しており、浅野氏は今年4月にスタートする中期経営計画を前に新体制をスタートさせるのが必要との認識を示した。問題が起きたマンションで詳細な地盤調査が始まったことや、旭化成建材がくい打ち工事を手がけた他の物件で安全性が確認されたことも、辞任を決めた理由という。
小堀氏は電子部品部門が長く、子会社「旭化成エレクトロニクス」の社長などを歴任。不正問題の再発防止について「全従業員のコンプライアンス(法令順守)に対する意識を高め、お客様の信頼を回復する」と決意を示した。
くい工事のデータ不正問題に絡み、国土交通省は今年1月、建設業法違反として旭化成建材、元請けの三井住友建設、1次下請けの日立ハイテクノロジーズに行政処分を行ったが、経営トップが★引責辞任を表明したのは初めて。【種市房子、山口知】