違憲下自衛隊 ⇔合法⇒菊印皇軍虎威借る狐「上官命令≒天皇陛下命令」前法2項刑法裁判⇒軍法裁判自民9条3項=後法優先削除同

違憲カジノ=政府利害関係者=背任罪=入場規制無⇔「市県府道民税・電気ガス水道完納」貧困ギャンブラー家庭子供生活環境保全無

詔書【大東亜戦争終結ニ関スル詔勅】御署名(裕仁) 御印(天皇御璽)

2017年07月16日 | 尊敬される御先祖様と成るの
:軍閥⇒国家予算⇒大多数⇒吸い取り ⇔米英と戦えないとは言えない三重の張り合い!

:石油鉄購入国相手に喧嘩!レフリーソヴィエト選定(正露丸飲んでる日本国)

:必敗チキンレース戦争⇒開戦詔書サインホヒツ輔弼責任⇒職業軍人東条英機大将⇒懲戒免職希求!」

ゴーストップ事件 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/ゴーストップ事件
ゴーストップ事件(ゴーストップじけん)は、1933年(昭和8年)に大阪府大阪市北区の天六交叉点で起きた陸軍兵と巡査の喧嘩、およびそれに端を発する ....★天皇が心配していることを知った陸軍は恐懼し、事件発生から5ヶ月目にして急速に和解が成立した。11月18日、井関参謀長と粟屋大阪府警察部長が共同声明書を発表し、11月20日に当事者の ...


終戦の詔書(口語訳付き)『別冊正論』 24号「再認識『終戦』

http://ironna.jp/article/1855

■ 詔書(大東亜戦争終結ニ関スル詔勅)昭和天皇

【現代語訳】
 朕深く世界の大勢と帝国の現状とに鑑み、非常の措置を以て時局を収拾しようと思い、ここに忠良なる汝(なんじ)ら帝国国民に告ぐ。

 朕は帝国政府をして米英支ソ四国に対し、その共同宣言(ポツダム宣言)を受諾することを通告させたのである。

 そもそも帝国国民の健全を図り、万邦共栄の楽しみを共にするは、天照大神、神武天皇はじめ歴代天皇が遺された範であり、朕は常々心掛けている。先に米英二国に宣戦した理由もまた、実に帝国の自存と東亜の安定とを切に願うことから出たもので、他国の主権を否定して領土を侵すようなことはもとより朕の志にあらず。しかるに交戦すでに四年を経ており、朕が陸海将兵の勇戦、朕が官僚官吏の精勤、朕が一億国民の奉公、それぞれ最善を尽くすにかかわらず、戦局は必ずしも好転せず世界の大勢もまた我に有利ではない。こればかりか、敵は新たに残虐な爆弾を使用して、多くの罪なき民を殺傷しており、惨害どこまで及ぶかは実に測り知れない事態となった。しかもなお交戦を続けるというのか。それは我が民族の滅亡をきたすのみならず、ひいては人類の文明をも破滅させるはずである。そうなってしまえば朕はどのようにして一億国民の子孫を保ち、皇祖・皇宗の神霊に詫びるのか。これが帝国政府をして共同宣言に応じさせるに至ったゆえんである。

玉音放送を聞いて炎天下にもかかわらず、皇居前で天皇陛下に向かって泣きながら額づく人々
 朕は帝国と共に終始東亜の解放に協力した同盟諸国に対し、遺憾の意を表せざるを得ない。帝国国民には戦陣に散り、職場に殉じ、戦災に斃れた者及びその遺族に想いを致せば、それだけで五内(ごだい)(玉音は「ごない」。五臓)引き裂かれる。且つまた戦傷を負い、戦災を被り、家も仕事も失ってしまった者へどう手を差し伸べるかに至っては、朕が深く心痛むところである。思慮するに、帝国が今後受けなくてなたない苦難は当然のこと尋常ではない。汝ら国民の衷心も朕はよく理解している。しかしながら朕は時運がこうなったからには堪えがたきを堪え忍びがたきを忍び、子々孫々のために太平を拓くことを願う。

 朕は今、国としての日本を護持することができ、忠良な汝ら国民のひたすらなる誠意に信拠し、常に汝ら国民と共にいる。もし感情の激するままみだりに事を起こし、あるいは同胞を陥れて互いに時局を乱し、ために大道を踏み誤り、世界に対し信義を失うことは、朕が最も戒めるところである。よろしく国を挙げて一家となり皆で子孫をつなぎ、固く神州日本の不滅を信じ、担う使命は重く進む道程の遠いことを覚悟し、総力を将来の建設に傾け、道義を大切に志操堅固にして、日本の光栄なる真髄を発揚し、世界の進歩発展に後れぬよう心に期すべし。汝ら国民よ、朕が真意をよく汲み全身全霊で受け止めよ。

御署名(裕仁) 御印(天皇御璽)

■ 詔書(大東亜戦争終結ニ関スル詔勅)昭和天皇

朕(ちん)深ク世界ノ大勢ト帝国ノ現状トニ鑑(かんが)ミ 非常ノ措置ヲ以テ時局ヲ収拾セムト欲シ 茲(ここ)ニ忠良ナル爾(なんじ)臣民(しんみん)ニ告ク(ぐ)

朕ハ帝国政府ヲシテ米英支蘇四国ニ対シ 其ノ共同宣言ヲ受諾スル旨通告セシメタリ

抑々(そもそも)帝国臣民ノ康寧(こうねい)ヲ図リ万邦共栄ノ楽ヲ偕(とも)ニスルハ 皇祖皇宗ノ遺範ニシテ朕ノ拳々措カサ(ざ)ル所 曩(さき)ニ米英二国ニ宣戦セル所以モ亦 実ニ帝国ノ自存ト東亜ノ安定トヲ庶幾(しよき)スルニ出(い)テ(で) 他国ノ主権ヲ排シ領土ヲ侵スカ(が)如キハ固(もと)ヨリ朕カ(が)志ニアラス(ず) 然(しか)ルニ交戰已ニ四歳(しさい)ヲ閲(けみ)シ 朕カ(が)陸海将兵ノ勇戦 朕カ(が)百僚有司ノ励精 朕カ(が)一億衆庶ノ奉公各々最善ヲ尽セルニ拘(かかわ)ラス(ず) 戦局必ス(ず)シモ好転セス(ず)世界ノ大勢亦我ニ利アラス(ず) 加之(しかのみならず)敵ハ新ニ残虐ナル爆弾ヲ使用シテ 頻(しきり)ニ無辜(むこ)ヲ殺傷シ惨害ノ及フ(ぶ)所(ところ) 真(しん)ニ測ルヘカラサ(ざ)ルニ至ル 而(しかも)モ尚(なお)交戦ヲ継続セムカ 終(つい)ニ我カ(が)民族ノ滅亡ヲ招来スルノミナラス(ず) 延(ひい)テ人類ノ文明ヲモ破却(はきやく)スヘ(べ)シ 斯クノ如クムハ(ごとくんば)朕何ヲ似テカ億兆ノ赤子ヲ保(ほ)シ皇祖皇宗ノ神霊ニ謝セムヤ  是レ朕カ(が)帝国政府ヲシテ共同宣言ニ応セ(ぜ)シムルニ至レル所以ナリ

朕ハ帝国ト共ニ終始東亜ノ解放ニ協力セル諸盟邦ニ対し遺憾ノ意ヲ表セサ(ざ)ルヲ得ス(ず) 帝国臣民ニシテ戦陣ニ死シ職域ニ殉シ(じ)非命ニ斃(たお)レタル者及其ノ遺族ニ想ヲ致セハ(ば)五(ご)内(ない)為(ため)ニ裂ク 且(かつ)戦傷ヲ負ヒ災禍ヲ蒙(こうむ)リ家業ヲ失ヒタル者ノ厚生ニ至リテハ 朕ノ深ク軫(しん)念(ねん)スル所ナリ 惟(おも)フニ今後帝国ノ受クヘキ苦難ハ固(もと)ヨリ尋常ニアラス 爾臣民ノ衷情(ちゆうじよう)モ朕善ク之ヲ知ル 然レト(ど)モ朕ハ時運ノ趨(おもむ)ク所堪(た)ヘ難キヲ堪ヘ忍ヒ(び)難キヲ忍ヒ(び) 以テ万世ノ為ニ太平ヲ開カムト欲ス

朕ハ茲ニ国体ヲ護持シ得テ 忠良ナル爾臣民ノ赤誠(せきせい)ニ信倚(しんい)シ常ニ爾臣民ト共ニ在リ 若(も)シ夫(そ)レ情ノ激スル所濫(みだり)ニ事端(じたん)ヲ滋(しげ)クシ或ハ同胞排擠(はいせい)互ニ時局ヲ乱(みだ)リ 為ニ大道(だいどう)ヲ誤リ信義ヲ世界ニ失フカ(が)如キハ朕最モ之ヲ戒ム 宜(よろ)シク挙国一家子孫相伝へ 確(かた)ク神州ノ不滅ヲ信シ(じ) 任(にん)重クシテ道遠キヲ念(おも)ヒ 総力ヲ将来ノ建設ニ傾ケ 道義ヲ篤(あつ)クシ志操ヲ鞏(かた)クシ 誓テ国体ノ精華ヲ発揚シ世界ノ進運(しんうん)ニ後(おく)レサ(ざ)ラムコトヲ期スヘ(べ)シ 爾臣民其レ克ク朕カ(が)意ヲ体(たい)セヨ

御名 御璽
昭和二十年八月十四日
         各国務大臣副署
  (文節間の一字開けは別冊「正論」編集部)

内閣告諭

本日畏(かしこ)クモ 大詔を拝す。帝国は大東亜戦争に従ふこと実に四年に近く、而も遂に 聖慮を以て非常の措置に依り其の局(きよく)を結ぶの他(ほか)途(みち)なきに至る。臣(しん)子(し)として恐懼(きようく)、謂(い)ふ(註1)べき所を知らざるなり。

顧るに開戦以降遠く骨(こつ)を異域に暴(さら)せるの将兵其の数を知らず。本土の被害無辜(むこ)の犠牲亦茲(ここ)に極まる。思ふて此に至れば痛憤限りなし。然るに戦争の目的を実現するに由なく、戦勢亦必ずしも利あらず。遂に科学史上未曾有の破壞力を有する新爆弾の用ひらるるに至りて戦争の仕法(しほう)を一変せしめ、次いで「ソ」聯邦は去る九日帝国に宣戦を布告し、帝国は正に未曾有の難関(註2)に逢著(ほうちやく)したり。 聖徳の宏大無辺なる世界の和平と臣民の康寧とを(註3)冀(こいねが)はせ給ひ、茲に畏くも大詔(たいしよう)を渙発(かんぱつ)せらる。 聖断既に下る。赤子(せきし)の率由(りつゆう)すべき方(ほう)途(と)は自ら明かなり。

空襲で廃墟となった自宅跡に正座して、拾い集めて作ったラジオから玉音放送を聞く人々
固より帝国の前途は此に依り一層の困難を加へ、更に国民の忍苦を求むるに至るべし。然れども帝国はこの忍苦の結実に依りて、国家の運命を将来に開拓せざるべからず。本大臣は茲に万斛(ばんこく)の涙を呑み、敢てこの難(かた)きを同胞に求めむと欲す。

今や国民の斉(ひと)しく嚮(むこ)ふべき所は国体の護持にあり。而(しか)して苟(いやし)くも既往に拘泥して同胞相(あい)猜(せい)し内争(ないそう)以て他の乗(じよう)ずる所となり、或は情に激して軽挙妄動し信義を世界に失ふが如きことあるべからず。又特に戦死者戦災者の遺族及傷痍軍人の援護に付(つい)ては国民悉(ことごと)く力を效(いた)すべし。

職場に集まり頭を垂れて玉音放送を聞く大阪新聞・産経新聞両社員
政府は国民と共に承詔必謹(しようしようひつきん)刻苦(こつく)奮(ふん)励(れい)常に大御心(おおみこころ)に帰一(きいつ)し奉(たてまつ)り必ず国威を恢弘(かいこう)し父祖の遺託に応へむことを期す。

尚此の際特に一言すべきはこの難局に処すべき官吏の任務なり。畏くも至尊(しそん)は爾臣民の衷情は朕善く之を知ると宣(のたまわ)はせ給ふ。官吏は宜(よろ)しく 陛下の有司(ゆうし)として此の御仁慈(ごじんじ)の 聖旨を奉行(ほうこう)し堅確(けんかく)なる復興精神喚起の先達(せんだつ)とならむことを期すべし。

昭和廿年八月十四日
内閣総理大臣 男爵 鈴木貫太郎

註1 二十年八月十五日のラジオ放送でNHKの和田信賢アナウンサーは「こ(・)うべきところを…」と朗読。「謂ふ」を「請ふ」と読み間違えたか。
註2 同じく和田アナウンサーは「未曽有の難(なん)に逢著…」と朗読。「関」を見落としたか。
註3 同じく「世界の和平と臣民の康寧を(・)…」と朗読。「と」を見落としたか。


※『別冊正論』24号「再認識『終戦』」より転載。
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菅野了次教授加藤祐樹博士 3倍以上の出力!次世代電池を牽引する、全固体電池開発

2017年07月16日 | ヨキコトキク・斧琴菊:アッパレ・天晴!
:庶民生活カイゼン⇒発明発見開発 ⇔軍閥⇒軍需財閥産業⇒人材流出⇒ワザワイ・災い「♪タ・堪えガタ・難きを耐え」⇒再来!

:平和への流れを逆コース安倍晋三(開戦詔書サイン⇒ホヒツ輔弼責任⇒爺様=岸信介商工大臣)軍閥財閥復活

:「軍閥を★日陰者扱い」にする理由!【大東亜≒太平洋戦争】⇒戦争開戦理由⇒★多額軍事予算浪費⇒「勝て無いとは★言え無い」(誰かが断ってくれと祈るばかり!)

:⇒予見!だから自衛隊⇒公認すれば⇒「皇軍」⇒「虎の威を借るキツネ」≒「上官の命令は天皇陛下のご命令」⇒暴走⇒ヤ・遣りたい放題⇒日本自国民を圧迫!

■終戦の詔書(口語訳付き) - iRONNA ironna.jp/article/1855
別冊正論 昭和天皇による終戦の詔書(大東亜戦争戦争終結ニ関スル詔勅)

:手遅れ!地位協定同様⇒【刑法裁判 ⇔軍法会議軍人が軍人裁く】

:父談:「勝ってたらエライことになっていた」⇒「兵隊が偉そうで仕方なかった⇒だから戦争に敗けて良かった」


◆ゴーストップ事件 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/ゴーストップ事件

趣味・歴史 神話 - 奈津子の徒然雑記帳
415100.blog50.fc2.com/category6-122.html
2012/12/18 - その裏事情とは、10月中旬から福井県下で陸軍特別大演習があり、天皇が荒木陸軍大臣へ「★大阪でゴー・ストップ事件というものがあったが、どうなったのか」と★御下問が在り、大あわての荒木陸軍大臣は内務省と急きょ、話し合うように指示

◆18倍! 防衛省の研究助成費、6億円→110億円 来年度予算案:朝日新聞デジタル www.asahi.com/articles/ASJDW5WV0JDWULBJ00R.html2016/12/28
武器輸出を進める自民党国防部会の提言に押され、今年度の6億円から大幅に増え… ... 防衛省予算案に、大学などの研究機関を対象にした研究費制度の費用として、概算要求通りの110億円が盛り込まれた。 ..約3千万円が支給されていた。17年度からは、1件あたり5年で数億~数十億円の大規模プロジェクトを新設する。

◆次世代電池を牽引する、全固体電池開発
投稿日: 2016年07月22日 15時33分 JST 更新: 2016年07月22日 15時33分 JST

Springer Natureは、科学誌ネイチャーをはじめとする影響力の大きい科学情報を科学者と一般社会に向けて発信する学術情報出版社です。
http://www.huffingtonpost.jp/nature-publishing-group/electric-battery_b_11076660.html

広く普及しているリチウムイオン電池の★3倍以上の出力特性を持つ、全固体(型)セラミックス電池が開発された。開発に成功したのは、東京工業大学物質理工学院の★菅野了次教授、トヨタ自動車の★加藤祐樹博士らの研究グループで、リチウムイオンの★伝導率がこれまでの★2倍という過去最高の性能を誇る固体電解質の発見によって実現した。

次世代の自動車開発、スマートグリッド拡大などにつながる有力な蓄電デバイスとして期待される。成果は今年1月に創刊したNature Energy の4月号に発表された。菅野教授、筆頭著者の加藤博士に研究の意義、今後の展望などについて伺った。

―― 全固体セラミックス電池とはどんなものですか?

菅野氏: 電池は、正極、負極と、その間にありイオンが流れる電解質で構成されます。1991年に実用化されたリチウムイオン電池は、電解質に可燃性の有機溶媒液が使われており、漏出などによる安全性・信頼性への懸念に加え、容量(出力)が小さい、コストが高いなどの課題がありました。

こうした有機電解質の弱点を克服するため、電極、電解質を含め、全てを固体化した電池ができないかと30年以上にわたり研究してきました。これが全固体電池です(図1)。この電池の実現には、従来の有機電解質を上回るイオン伝導率の固体電解質が必須でした。この固体電解質をセラミックスにしたのが「全固体セラミックス電池」ですが、極めてハードルの高い挑戦でした。

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図1:リチウム電池の全固体化
現在主流のリチウムイオン電池の電解質は可燃性の有機溶媒であり、漏出や過熱などの安定性に課題を抱えている。電解質を固体材料に置き換える全固体電池は、これらの課題を解決し得るとして期待が高まっているが、その実現には、有機電解質以上のイオン伝導体が必要。
菅野教授らの研究グループは2011年に発見した有機溶媒系に匹敵する超イオン伝導体Li10GeP2S12を足掛かりに、新たにLi9.54Si1.74P1.44S11.7Cl0.3など二つの有望物質を発見。これを使った全固体電池はリチウムイオン電池を上回る次世代電池になりうることを確認した。
―― 今回、念願の材料を手にしたということですね。

菅野氏: 我々は試行錯誤を繰り返しながら物質探索を続け、2011年には、イオン伝導率が有機電解質に匹敵するセラミックス材料Li10GeP2S12(LGPS=リチウム・ゲルマニウム・リン・硫黄)を開発しました(参考文献1)。ただ、この材料を電解質とする全固体型電池を作っても、電流などの出力特性が従来のリチウムイオン電池を凌駕することはできませんでした。

しかし、このLGPSに可能性を見出し、LGPSをもとに硫化物系の新物質探索を行ってきました。★高価なゲルマニウムに代わる元素はないかと、加藤さんが中心となって地道な作業を続け、イオン伝導率が有機電解質の2倍という超イオン伝導体★Li9.54Si1.74P1.44S11.7Cl0.3を発見したのです(参考文献2)。超イオン伝導体とは、イオンが固体の中を★あたかも液体の中を流れるかのように動き回れる物質のことです。さらに、Li9.54Si1.74P1.44S11.7Cl0.3に加え、リチウム金属負極の電解質に使える、より安定した超イオン伝導体の★Li9.6P3S12も発見しました(参考文献2)。

この2つの超イオン伝導体を用いて、全固体電池を作りました。室温(27℃)でリチウムイオン電池の★3倍以上も電流が流れるなど高い出力特性を持っています。さらにリチウムイオン電池の欠点であった★低温(マイナス30℃)、★高温(100℃)でも安定して充電、放電ができることが分かりました。

―― 超イオン伝導体を見つけるのは苦労の連続ではなかったですか。

加藤氏: 菅野先生との★共同研究で2011年にNature Materials に★Li10GeP2S12という有望材料を発表してから、世界中で開発競争がスタートしました。他の研究機関に★先を越されないかというプレッシャーの中で走り続けることは緊張感がありました。

まず高価なゲルマニウムを★シリコンや★スズに置き換える研究を開始し、置換はある程度うまくいきましたが、イオン伝導率が★LGPS系に比べ★半分程度まで下がってしまいました。有機電解質を超える魅力を持つ材料をゲルマニウムなしで何とか実現したいと、新しい組成を合成しては調べることを毎日繰り返しました。その中で、少しだけいつもと違う傾向を見つけました。

いつもより不純物が多いのに、経験上、少しだけイオン伝導率が高い気がしたのです。それが★塩素添加系でした。何か違うと感じてその周辺を徹底的に調べて、今回の発見にたどり着きました。組成と数字を眺めていただけでは駄目だったと思います。不安と闘いながら、毎日実験をさせてもらえたおかげです。特別な工夫があったわけではないのですが、わずかな違いを見落とさなかったことが良かったと思っています。

菅野氏: 物質探索の手法は、端から端まで、漏れがないよう、しらみつぶしに探すことです。根気よく続けることが欠かせません。魚釣りでは、魚がいるところが分かればある程度釣れますが、★魚がいる場所を見つけるまでが大変です。それと同じことで、目指す物質がどこにあるかを探るには、LGPS系の有望性に手ごたえはあったものの、100を超える物質を実際に合成して調べてみなくてはなりませんでした。

―― 今回報告した、Li9.54Si1.74P1.44S11.7Cl0.3の特性はいかがですか。

菅野氏: 今回発見した材料は、室温でのイオン伝導率が25mScm-1(1センチメートル当たり25ミリジーメンス。ジーメンスは抵抗の単位Ωの逆数で、電流の流れやすさを示す)とリチウムイオン伝導体としてトップクラスを誇ります。

現在のリチウムイオン電池の有機電解質(★液)が★10mScm-1ですから、固体でありながら液体以上にリチウムイオンの輸送能力があることを示します。この物質の結晶構造を、茨城県東海村にある大強度陽子加速器施設「J-PARC」の粉末中性子解析装置「茨城県材料構造解析装置」(iMATERIA)で調べたところ、興味深いことが分かりました。

三次元の骨格構造(図2)内にリチウムが鎖状につがっていたのです。しかも、室温でイオンの伝導経路(通り道)が★三次元的でした。伝導性が極めて高い理由はこの構造にあると考えています。

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図2:超イオン伝導体Li9.54Si1.74P1.44S11.7Cl0.3の結晶構造
大強度陽子加速器施設「J-PARC」の粉末中性子解析装置「茨城県材料構造解析装置」(iMATERIA)で撮影したもので、緑色はリチウムイオン。左は結晶構造で、リチウムイオンが熱振動して、超イオン電導に関与していることを示す。右はリチウムイオン伝導経路で、リチウムが上下方向だけでなく水平方向にも三次元的に連なり、室温でも拡散し、伝導経路を確保している。
―― 電池としての有望性は?

菅野氏: 開発した全固体電池は、★数分でフル充電できます。急速充放電が可能なキャパシタよりも優れた出力特性を示すことも確認しました。それを表したのが図3のラゴンプロットです。二次電池(充電式電池)のエネルギー密度と容量の関係を示しています。今回、我々が作った全固体電池は、リチウムイオン電池はもちろん、現在、★次世代として注目される★ナトリウムイオン電池、リチウム★空気電池、★マグネシウム電池、★アルミニウム電池などと★比較しても優れた特性があります。

出力を一定に維持しながら従来の有機電解質のリチウムイオン電池の★2倍以上のエネルギーを取り出すことができた他、★1000サイクルの充放電を繰り返しても、電位の安定性は保たれ、実用電池に匹敵する耐久性を兼ね備えていることが分かりました。

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図3:二次電池(充電式電池)のエネルギー密度と容量の関係を示すラゴンプロット
エネルギー密度は、電池の単位重量(体積)当たりに充放電できる電気エネルギー量のことで、大きい程優れた電池。出力密度は、どれだけの電流量で充放電できるかということで、電池のパワーを意味する。Li9.54Si1.74P1.44S11.7Cl0.3を電解質にした全固体電池は、リチウムイオン電池はもちろん、現在、次世代として注目されるナトリウムイオン電池、リチウム空気電池、マグネシウム電池、アルミニウム電池などとして比較しても★優れている。
―― 全固体電池のいいところは?

菅野氏: 電解質が固体であると、★積層電池が作れます。集電体の片面に正極、もう1つの面に負極を置いたバイポーラ電極を電解質に挟んで複数枚を直列につなぐのです。★高電圧を取り出すことも可能となります。

―― いいことだらけですが、欠点や課題はありますか?

加藤氏: Li9.54Si1.74P1.44S11.7Cl0.3の課題はいくつかあります。その1つは、伝導機構の詳細なメカニズムの解明です。★微量の塩素が入っただけで、これほどまでに伝導率が向上した理由はまだ★分かっていません。これが解明されれば、さらに的確な材料設計が可能になると思います。塩素などハロゲン元素は他にフッ素、臭素、ヨウ素があります。シリコンの部分も、スズなどの別の元素に★置き換えることが可能です。

もう1つの課題は、電池として量産した場合の負極側の安定性の向上です。伝導率が高い半面、負極側の耐還元性に課題があります。電池のエネルギー密度を考えた場合、負極は、炭素ではなくリチウム金属を使うのが究極です。残念ながらこの材料は、今のままではリチウム金属と合わせて使うことができません。

一方、今回の論文で報告したもう1つの物質Li9.6P3S12は、リチウム金属の界面では優れた安定性を示します。リチウム金属を負極に使った電池で、充放電も安定することが証明されています。しかし、こちらはイオン伝導率が有機溶媒電解質の★10分の1と低く、どうやって引き上げるかが課題です。

いずれにせよ、両立した材料を見つけられるのが一番ですが、そうでなくても、それぞれの長所をうまく使い分けることができれば、さらに良い性能を持つ電池が作れるかもしれません。

―― 今回の固体電池の応用はいかがですか。

加藤氏: 燃料電池車、電気自動車、ハイブリッド車も電池は積んでいます。良い電池は必ず良い車につながると信じています。

―― Nature Energy に投稿を決めた理由は?

加藤氏: 電池を全固体化するというコンセプトは電気化学システムとして正しい方向性であり、今回の成果は電池の性能を大きく向上できることを示すデータになると確信していました。より多くの方の目に留まるところで発表したいと思っていたところ、菅野先生からNature Energy 創刊のご連絡を受けました。

論文誌のターゲットと我々の論文の内容が合致しているように感じましたので、先生と相談の上投稿を決めました。新しい雑誌というのも新鮮でした。

―― 世界的に★競争が激しい分野ですが。

菅野氏: 材料科学は、こつこつと地道に実験をやることでいいものに出会えるという意味では、日本人に合った研究分野だと思います。実際、お家芸的に論文も多い。しかし最近は、★中国系の研究者の論文が目立つようになってきました。研究者の数が★圧倒的に多いですから。ただ、我々もさらに課題を克服し、さらに良い材料を手に入れたいと思います。それには、実験だけでなく人工知能(AI)などを駆使した材料の探索も考えています。

加藤氏: 今、欧州で全固体電池の研究を続けています。こちらに来て感じたのは、欧州の研究者は★化学量論的組成を好むということです。固体電解質の探索は、★頭の中で計算する量論組成を外れ、実際に作っていくことが大事だと教科書にも書いてありますが、あまり実践されていないと感じました。量論組成から外れることは材料探索の道標から外れることでもありますが、そうした姿勢も大事で、★泥臭くこつこつと続けていくことが重要です。こうしたスタイルは日本の方が受け入れられるのではないでしょうか。

―― 最後に一言、お願いします。

菅野氏: ★30年以上、全固体電池の研究を続け、その良さをアピールしてきました。では、実際、全固体電池にしたら何がいいのですかと何度も聞かれ、納得してもらえるような説明ができて★いませんでした。しかし、今回、従来の電池を★上回るような全固体電池を実際に作ったことで、安全性、信頼性、使い勝手の良さなどの多くの利点を示すことができました。まだまだ実用化には越えるべき山がありますが、さらに良いものを目指していきたいと思っています。

参考文献
Kamaya, N. et al. Nature Materials, 10, 682-686 (2011)
Kato, Y. et al. Nature Energy, 1, 16030(2016)
Nature Energy 掲載論文

2016-07-19-1468967364-5571362-nenergy2016aprilissuecover.jpg
Article: 硫化物系超イオン伝導体を用いた高出力全固体電池
High-power all-solid-state batteries using sulfide superionic conductors
Nature Energy 1 : 16030 doi:10.1038/nenergy.2016.30 | Published online 21 March 2016
Author Profile

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菅野 了次
1980年 大阪大学理学研究科無機及び物理化学専攻課程修了。三重大学工学部助手、神戸大学理学部助教授を経て2001年より東京工業大学大学院総合理工学研究科教授、2016年より同大物質理工学院教授。理学博士。
大学院生時代からセラミックス材料合成に携わり、三重大学で物質合成と電気化学との境界領域の研究テーマに出会う。それ以来、★一貫して新しい物質を創り出すのに興味を持つとともに、生み出した新物質を蓄電池や燃料電池に利用することを目指してきた。電池を固体のセラミックスで作りたいという、研究をはじめたときからの夢の実現を目指している。趣味はクラシック音楽。
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加藤 祐樹
2008年トヨタ自動車株式会社に入社。2014年 東京工業大学大学院総合理工学研究科物質電子化学専攻 博士課程 修了。工学博士。2015年よりトヨタモーターヨーロッパ。トヨタ自動車に★入社後より全固体電池の研究に従事。以来同分野の研究者が起こした数々のブレイクスルーを目の当たりにし、今こそが全固体電池実現の時機だと信じている。今後も材料と電池の研究を続け、その一翼を担いたいと考えている。趣味はインターネットサーフィン。
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