秋たけなわの10月4・5日
愛知県犬山で
恒例の如庵茶会が開かれ
今年も参会させていただきました
いつもは朝早くのお席を目指して出かけるのですが
今回は都合で二日目の正午ごろに到着して
まずは点心席から入らせていただきました
点心⇒濃茶席⇒薄茶席という
お茶事と同じ流れで
あまり待つこともなく
ほどよい時間でまわらせていただき
最後にお番茶席では
ゆっくりと余韻を味わいながら
ひとときを過ごし
秋の一日を満喫させていただきました
濃茶席の待合には
本席の茶入と茶杓
夫々に添えられた添え状が掛けられ
期待が高まります
千宗旦による利休茶杓の添え状の末尾に
今日庵
不審
と書かれているところが
なんだかとても印象に残りました
国宝 如庵
お床には
天平 絵 因果経
因果経の
切り取られたほんの小さな一行が
金載細工でまばゆいばかりに美しく表装されていました
会記に「美校本」と書かれていた意味がわからなかったので
おたずねしました
東京藝術大学の所蔵というような意味なのだそうです
薄茶席では
10月4日の仲秋の名月に因んだ
浪漫に満ちたお取合せを楽しませていただきました
待合に掛けられていた
幕末の絵師 冷泉為恭による
石山寺で源氏物語の構想を練る紫式部
吸い込まれるような深い青の色と
静かな月の光が
いつまでも心に残っています