![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/12/bf6107c3cae1f603a815a9cf084b5d67.jpg)
今日は
神戸の御影にあります
香雪美術館に行ってきました
香雪美術館は
朝日新聞の創業者である村山龍平が蒐集した
美術コレクションを収蔵する美術館として
広大な旧村山邸敷地内に建てられています
どこまでも続く
御影塀を巡らした道を歩いているだけで
桁違いな高級住宅のたたずまいに圧唐ウれます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/06/c5d847ef89576d455b86524f42eb230f.jpg)
利休と剣仲
千利休と藪内剣仲~侘数寄の心
十四歳違いで
共に武野紹鴎門下だった
利休と剣仲との交流を
所縁のある道具を通して
知ることのできる展示でした
どの作品も
歴史的にまた美術的にも
貴重で素晴らしいものばかりでしたが
個人的には
四つの展示が特に印象に残りました
まずは
『千天然 千利休像』
天然宗左が不審菴の千利休像を写したものです
長谷川等伯のものと同じ構図の利休像の上に
利休の遺偈
「人生七十 力囲希咄 ・・・」
が書かれていました
自身の像を残さなかった如心斎が
利休の像を画いていたとは。。。
『千利休 消息 藪内剣仲宛て
「うらやましの文」』
時の政治などの仕事であまりに忙しい利休が
茶の湯に専心できる剣仲がうらやましいと
書いてあるのだそうです
村山氏も利休の心に共感していたのでしょうか。。。
『唐物 古銅 筒型花入』
一瞬 竹の一重切花入かと思いきや
唐物の古銅花入でした
歴史的には
こういった花入がまずあって
それを利休が竹でもって作ったのだ!
そのことを
実感できる花入でした
そして最後は
『千利休 籠花入 銘「桂川」』
赤穂浪士討ち入りの曰く付のこの花入は
以前 大阪の若美津茶会で使われていました
その日
ほの暗い小間の床に
花を入れて掛けられていたのを見た時は
その凄みにはっと息をのみました
しかし
今日美術館のガラスケースの中で
花もなく
白い壁にかかっていた「桂籠」に
その凄みを感ずることは
残念ながらありませんでした
同じ花入なのに・・・
やはり
道具は使ってこそ生きるものだということを
あらためて実感いたしました