表千家一期一会

「茶道の哲学」【茶道文化の性格】より

茶道文化の7つの性格

①不均斉

茶道具おいて
均斉のとれないところにある
味わい 面白味


不均斉は
言い換えれば「数奇」であり
「奇」は「奇数」とも解釈され
割り切れない半端である


不均斉とは
完全を通り越したところからの
完全の否定 完全を崩すことである


②簡素

くどくどしくない 単純 さっぱりしている  素朴

枯淡 寂び  清楚 軽み

稚拙さ  ごつごつした  おどおどした


③枯高

なまなましくない  たける   ふける

時代を経た 年功を経たもの

さび  渋み  気高さ 男性的


④自然(じねん)

無心  わざとらしくない  素直 作意がない


⑤幽玄

奥ゆかしさ  余情

落ち着きのあるしっとりとした陰翳のある暗さ

重々しさ


⑥脱俗

単に世間を離れるということではなく
心を清めてそれからまた
世間に出てはたらくのでなければならない


規矩準縄に拘わらぬところ


⑦静寂

落ち着き 静かさ 内に向けられた精神

静かさが動いているという感を与えるような
「静中の動」が大切




以上7つの性格全てが備わっていなければ
茶道文化とはいえない


「無」がひとの内に生きてきたときに
人は茶人となる

茶道によって人間の道を行ずるのであって
単なる趣味や道楽ならやめておいた方がよい

以上
「茶道の哲学」久松真一(講談社学術文庫)
P55~P65からの抜粋です

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