本日は
社中のお一人Y様が
お茶事にお招き下さり
京都西京極まで
出かけてきました
ご案内の定刻少し前に
蓮客共に近くまで到着して
時間調整をしました
入学式間近の小学校の桜が
ちらほらと
咲き始めていました
この桜の木々の下で
着物姿の私達三人が
立っていたら
通りがかりの方々が口々に
「おめでとうございます」と
笑顔で声をかけて下さいました
始めはそれがどういう意味か
よくわかりませんでしたが
私達を新入生の家族と
勘違いされたのだと
あとから気づき
心優しい街だなあと
思いました
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さて定刻となり
手がかりが開き
水が打たれた玄関を
通らせていただきました
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Y様とは
今から14年前にご縁をいただき
お稽古に通っていただいております
茶歴はそれ以前から長く
現在は
家業のお寺の仕事の傍ら
茶道教室もなさっておられます
また近年は請われて
近隣の学校茶道にも
ご尽力なさり
地域の皆様にも喜ばれて
いらっしゃるようです
そのようなお忙しい中
本日はお茶事にお招き下さり
彼女の思いのこもったお道具や
丁寧につくられた懐石料理で
もてなして下さいました
茶事を学ぶには
本で勉強したり
半東としてお手伝いに入ることも
大切なことかもしれませんが
やはり
実際に自分が亭主となり
客を招いてみて
初めて見えてくることが
たくさんあります
今日は
Y様が濃茶を練っている姿を
拝見しながら
彼女がここまで
大きく成長なさいましたことを
あらためてしみじみ嬉しく
感じておりました
後炭で火相がととのえられ
くつろいだ気分で
薄茶をいただく頃には
既にこの一会が終わることが
どこか切ないような
立去り難い思いに包まれました